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2010年3月25日 (木)

OECD『よくわかるヒューマン・キャピタル』

41532591012007101m130 OECD編、ブライアン・キーリー著、立田慶裕訳『よくわかるヒューマン・キャピタル 知ることがいかに人生を形作るか』(明石書店)をお送りいただきました。

表紙映像は、まだ明石書店のHPに本書が載っていないので、OECDのサイトから原著の表紙映像を持ってきています。

http://www.oecd.org/document/1/0,3343,en_21571361_37705603_41521985_1_1_1_1,00.html

本書は、OECDインサイトというシリーズの一冊で、OECDの分析やデータを使って今日的問題を分かりやすく解説するものです。

目次は次の通りです。

第1章 変化への投資

第2章 人々の価値

第3章 初めの一歩

第4章 学校への出発

第5章 生涯を通しての学び

第6章 大きな展望

第7章 測定を超えて

内容を日本語で要約した文章がOECDのサイトに載っています。

http://www.oecd.org/dataoecd/29/1/38435787.pdf

>労働の世界はこの20~30年で様変わりしている。大半の先進国では、製造業は労働力構成比の低下に歯止めがかからず、給与面でも総じて他のセクターほど伸びていない。先進国ではこれまでにもまして「知識」労働者―コールセンターの労働者から建築家、教師、金融機関従業員まで含まれる―が経済の行方を左右するようになっているのである。
個人や国がこのように拡大しつつある知識経済の恩恵を受けられるかどうかは、主に教育、技能、才能、能力といった人的資本にかかっている。したがって、各国政府は人的資本のレベルアップにこれまで以上に力を入れている。このための最も重要な対策の1つが教育と訓練であり、教育と訓練は今日では経済成長を促す要因としてますます重要性を高めていると見なされている。
しかし、通常4~5歳前後から10代の終わりか20代の初めまで行われる正規の教育は、人的資本の形成において限られた役割しか果たさない。人的資本の形成については、教育として捉えるのではなく、学習という一生涯続くプロセスとして捉える方が、多くの点でより有益である。
経済や雇用の視点から見ると、人間の生涯学習の可能性はいよいよその重要性を増している。従来の職種は安価な労働力が手に入る国や地域に移っている一方、急速な技術革新を背景に最近までほとんど存在しなかった職種が生まれたり、そのために必要とされる知識が一変したりしている。その結果、今日では誰しも労働人生を通じて技能や能力を磨き続ける必要があるのである。
本サマリーでは、人的資本の概念、経済成長にとって増す一方であるその重要性、幼児期、正規教育期、成人期に政府や社会が行うことのできる人的資本開発策について取り上げる。

本書全体に、今までのOECDの出版物からの名文句が箴言のように引用されていまして、それをぽつぽつととばし読みしていくだけでも面白いです。

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