「もちつけblog(仮)」さんの拙著書評第3弾
岩井晴彦(仮)さんの「もちつけblog(仮)」に、拙著『新しい労働社会』の書評の第3回目が載っています。
http://webrog.blog68.fc2.com/blog-entry-114.html(「新しい労働社会」をシングルマザーの視点から考える)
今回は「非正規労働問題の解決について」と「「新しい労働社会」をシングルマザーの視点から考える」ですが、とりわけ、拙著の議論の中のシングルマザーについて論じたところを取り上げていただいた点は、岩井さんご自身もおっしゃるように、大変貴重な視点だと思います。
>本書の書評において、彼女たちの存在に視線を注いだものは、そう多くありません(ほとんど無いかもしれません)。しかし、彼女たちは、(他の立場の人々に比較しても)労働者として最も重い負担を、社会の中で強いられている存在ではないでしょうか。その意味で本書は、シングルマザーの立場から読まれる意義が十分あります。
戦後ずっと、最近の「格差」・「貧困」問題が大きく提起される以前から、彼女たちが、一定の割合として日本の社会に存在していたことも、その意義を高めます。
その上で、やや皮肉な点ですが、こうも指摘されます。
>本書の対象とする読書層の問題もあります。本書は果たしてシングルマザーたちに届く書物なのか、という点も、考慮すべきかもしれません。即断できませんが、本書が岩波新書という比較的「アッパー」な読者層を対象としており、学術的な質を落とすことの無いスタイルゆえに平易な書物ではないのも事実です。本書において、シングルマザーに焦点を当てた書評が少ない気がするのも、これと無関係なことではないのかもしれません。
これはシングルマザーに限らず、労働社会問題を論じた書物には共通につきまとう問題なのかも知れません。
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