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2010年1月30日 (土)

週休3日とか云う前にちゃんと休めるようにすることが大事

経済産業研究所(RIETI)のコラムで、岩本真行さんが「「週休3日制」導入による経済・社会変革を」と述べています。

http://www.rieti.go.jp/jp/columns/a01_0277.html

>週休2日制が導入されてから15年余りが経過した今、改めて週休日数の増加を検討すべき時期にきているのではないか。こうした問題意識に基づき、本稿では、経済および社会に変革をもたらすと考えられる「週休3日制」の導入について議論したい。

さて、いかがなものでしょうか。

現在「週休2日」だと云いながら、「依然、他の先進国と比べると我が国の年間労働時間は高水準にある」理由は何なのか、時間外休日労働を当然の義務と考える社会の中で、形ばかり休日を増やすことが本当に意味のあることなのか、そろそろ考え直す時期・・・・・・というより、とっくに考え直していなければならなかったはずではないか、と私は思います。

正直言うと、自分自身かつて労働行政で労働時間短縮の仕事に携わった経験からも、時間外休日労働を野放図にしたままの所定労働時間の短縮とか、取得する際の難しさをほったらかしにしたままでの年次有給休暇「付与」日数の引き上げだのといった形からはいる「時短」政策はいったい何だったのか、との思いはあるわけです。

週休3日制の現実的なフィージビリティは別として、仮にそれが法制上実現したとしても、本当に休まなければならない仕事に追われてる人々がそれで本当に休めることになるのか、そうでなければ、結局労働時間の二極化をますます増幅するだけに終わるかも知れません。

今だって、世間は「週休2日制」と云うけれど、労働基準法上は「週休1日制」だというけれど、休ませなければならない絶対休日というのは存在しないのです。協定結んで割増賃金さえ払えば、日本は「週休0日制」の国なんですね。

「経済・社会変革」とは内需拡大に尽きるわけでもありますまいし。

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