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2010年1月26日 (火)

若年者の雇用安定に関する共同声明

本日、連合と日本経団連が標記共同声明を発表しました。

http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2010/006.html

大きく、企業の取り組み、労働組合の取り組み、政府に求める対応の3部構成になっています。

企業がやるのは:

>(1) 通年採用も含め、極力多くの新卒者の採用に努める

(2) 採用決定プロセスの透明性を高めつつ、人物本位の採用を徹底する

(3) 採用内定の取り消しは、客観的に合理的で社会通念上相当な理由が必要であることに留意し、回避のための取り組みを徹底する

(4) ジョブカード制度等への協力を図る

(5) 必要に応じて、公的職業訓練における技術者等の講師派遣に積極的に協力する

労働組合がやるのは:

>(1)産業別労使や個別労使において、新卒者の採用の拡大について真摯に協議を行う

(2)地域雇用戦略会議における政労使による就労支援ネットワークの構築に積極的に関与する

(3)学校教育において、働くことの意義を含めたキャリア教育(労働教育)や職場体験を促進する

(4)必要に応じて、公的職業訓練における技術者等の講師派遣に積極的に協力する

「キャリア教育」と書いて、あわてて括弧書きで「(労働教育)」と書いているところが、本田名著の影響がそこはかとなく感じられます。

政府に求めるのは:

>(1) 早期の景気回復と雇用創出に向けて、2010年度当初予算を早期に成立させ速やかに執行する

(2) 2009年度第2次補正予算により創設される重点分野雇用創造事業(介護、医療、農林、環境・エネルギー、観光など)における雇用機会の創出や人材育成を推進する

(3) 緊急人材育成支援事業における「未就職卒業者向け訓練コース」(訓練期間中の生活支援給付あり)の内容充実など、長期的な就職支援体制を整備する

(4) 2011年春卒業予定者を含め学校における個別相談体制を強化するため、高校、大学等での就職支援体制の充実を支援する

(5) 就職支援員やキャリア・コンサルタントのきめ細かな増員配置を支援する

(6) 雇用・能力開発機構が行う学卒者訓練(普通・専門・応用課程)のプログラムを充実させるとともに、定員枠の拡大や受講料の減免を行う

(7) 大学、短期大学、専修・専門学校などに入学する新規学卒者への入学金・学費の低利融資制度や奨学金制度を拡充する

(8) すべての学校教育段階において、働くことの意義を含めたキャリア教育を拡充する

なぜかこちらではキャリア教育とだけあって、「(労働教育)」が入っていませんが、まあそれはともかくとして、(6)として「雇用・能力開発機構が行う学卒者訓練のプログラム充実、定員枠の拡大、受講料の減免」がこれだけはっきりと入ったのは、職業訓練に対する理解の現れとして歓迎したいところです。

ちなみに、「大学、短期大学、専修・専門学校などに入学する新規学卒者への入学金・学費の低利融資制度や奨学金制度を拡充」というのは、行き先がないからしょうがなく避難先として再入学するという趣旨ではなく、その先就職する際に役立つような職業的にレリバントな学習をするためという趣旨でないと、国民経済的に意味がないと思います。

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