本日のETV特集
本日、NHK教育テレビで10時から放送予定の「ETV特集」は、「作家重松清が考える働く人の貧困と孤立の行方」です。
http://www.nhk.or.jp/etv21c/index2.html
>去年暮れから年始にかけて開設された「年越し派遣村」。仕事とともに寝る場所までも失う派遣など非正規労働者の現実を目に見える形で示した。政府は、講堂を宿泊場所として提供し、補正予算に失業者への緊急対策を盛り込むなどして対応。野党3党が派遣法の抜本改正に動くなど、政治を動かす原動力となった。
作家 重松清さん(46歳)は、普通の人が、仕事場や学校、家庭で、「孤立」し、時に自分自身や他人を傷つける事件に追い込まれてしまう様を、小説やノンフィクションで見つめ続けてきた。重松さんは派遣村に、「長く働いても何の技術も身につかない仕事と働き方があふれ、簡単にクビを切られる」現実にショックを受けるとともに、「孤立」を抜け出す希望を見たという。
派遣村には、派遣切りにあうなどして失業した505人とともに、1692人のボランティアが集まった。実行委員会は、連合、全労連、全労協という労働組合のナショナルセンター、路上生活する人たちを支援するNPOや弁護士、非正規の労働者が個人で加盟するユニオンなど。重松さんは、垣根をこえて生まれた、人と人とのつながりに、「孤立を脱する物語」の可能性を見いだすという。派遣村から10ヶ月、関係した人々は今どのように現実と向き合っているのだろうか。
番組では、重松清さんとともに、「派遣村」を担った弁護士やユニオンの活動現場を訪ね、いま働く人たちの直面する「貧困」と「孤立」の現実と、そこを抜け出す道を考える。
わたくしも取材を受けております。どういう形ででてくるか、興味深いところでありますな。
(追記)
ということで、派遣法の経緯のところでちょびっと顔を出しました。
最低賃金の話もしたんですが、そちらは後藤道夫先生の理路整然とした話しぶりの方を使われたようです。
« OECD『日本の若者と仕事』翻訳刊行のお知らせ | トップページ | 『エコノミスト』誌で樋口美雄先生が拙著書評 »
コメント
« OECD『日本の若者と仕事』翻訳刊行のお知らせ | トップページ | 『エコノミスト』誌で樋口美雄先生が拙著書評 »
逆説的に言うと、全体としての雇用流動化が行われていないからこそ、社会福祉が理解されにくい、ということでもあると思います。
上から目線の自己責任論や、弱者への差別的視線もそうですね。
日本でノブレス・オブリージュの精神が根付かないのも、宗教心だけでなく、制度の問題でもあるかもしれません。
>4 ■無題
>公務員の削減、大いに結構です。また、不謹慎かも知れないけれども、大企業の1つや2つ、潰れてくれないかな、とも思う。
>今の貧困や社会福祉への無理解というのは、結局のところ、安定した立場にいる人たちの、「自分だけは定年まで安泰だろう」という(あり得ない)自惚れが生じさせていると思う。終身雇用幻想とでもいうのか。
>公務員や大企業の社員でさえ首を切られるという現実があれば、他人事とは思えなくなるだろう。そして、現在のような企業中心の雇用、福祉制度ではなく、あくまで人間中心の、オランダ型のような社会体制をみなが志向するようになるでしょう。
>以前カナダ在住の人が語っていたことで印象的だったのは「自由市場経済の中では誰もが困難に直面しうる。高給取りの銀行マンだって首になる。だからこそ、福祉やNPO活動などでみなが助け合うのだ」ということ。
>もちろんキリスト教的正義感が根底にはあるだろうが、そうした制度からくる点も見逃せない。「情けは人のためならず」。日本の自殺率考えると、欧米の方がその考え方強いのかもしれません。
>abdullah the butcher 2009-11-05 22:32:16 >>このコメントに返信
http://ameblo.jp/kokkoippan/entry-10381088607.html
投稿: KY | 2009年11月 9日 (月) 03時51分