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大学体育会の職業的レリバンス

いやまあ、はてブ風に一言で言えば、

http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20091013大学体育会の役割

授業やゼミに出るより、体育会で頑張ることの方がはるかに職業的レリバンスが高かった、ってことでしょう。

それはまさしく、

>「体育会運動部での活動が、身体的能力はいうまでもなく、競技を通じて培われる状況分析能力や対応能力の向上、戦略戦術眼の鍛錬、そして様々な人間関係を通じたコミュニケーション能力の育成に資する」から

であって、それ自体は好き嫌いの対象ではあり得ても、否定しがたいところでしょう。

さらにいえば、ワーカーズ・コレクティブやソーシャル・エンタープライズの専門家である柳沢敏勝氏がこれに肩入れするのは当然で、だってそういう社会的経済というのは(株式会社では慣行としては存在しても法的には無根拠である)労働者メンバーシップ制を法的に実行しようというものなのですから、まさに企業メンバーとして頑張る人間力を養成する体育会に共感するはずです。

という話は話として、まあこのエントリは労務屋さんの現時点での業務上の問題関心からくるものだなあということは踏まえて読みましょうね。

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コメント

 ご紹介ありがとうございました。
 現実には、企業は体育会人材だけで固めているわけではない、というか授業やゼミ中心の学生生活を送った人のほうが採用数はむしろ多い(体育大学などを除けば体育会は圧倒的に少数派ですし)わけなので、体育会と授業・ゼミをこういう形で比較することはあまり意味がないだろうと思います。
 ところで、できれば教えていただきたいのですが、「状況分析能力や対応能力の向上、戦略戦術眼の鍛錬、そして様々な人間関係を通じたコミュニケーション能力の育成」というのも「職業的レリバンス」の概念に含まれるのでしょうか?私は「職業的レリバンス」というのはこうした「官能的」なものではなく、もっとプラクティカルでジョブ・オリエンテッドなものを念頭に置いていて、いわゆる「人間力」や「社会人基礎力」、「学士力」(これらもいずれも「官能的」です)といったものの対立概念だと思っていました。
 以前、稲葉先生が経済学は「世の中を見る眼鏡としては普通の人にも役立つ」といったことを書いておられたと思いますが、これは経済学部の職業的レリバンスと言えるのでしょうか。それはまさに企業が経済学部卒(経済学士)を比較的好んで採用する理由ですから、であれば経済学部には職業的レリバンスがあるということになりそうな気がします。しかし、たとえばcharis先生とのやりとりなどを見る限り、hamachan先生はそういう立場をとっておられないように思われるのですが。
 もうひとつ、ワーカーズ・コレクティブがメンバーシップ型だというのはそのとおりだと思うのですが、働き方や人事管理までメンバーシップ型企業と同様のものを志向しているとは必ずしも言えないような気がします。私にはよくわかりませんが、イデオロギー的にはジョブ型労働市場とワーカーズ・コレクティブのほうが親和的なような感じがしますので。まあこのあたりはよくわかりません。
 ときに、私の「現時点での業務上の問題関心」というのは、きっと実物の私を知っている人しかわからないでしょうね(笑)。まあそれでいいのですが。

投稿: 労務屋@保守おやじ | 2009年10月15日 (木) 19時45分

なかば冗談で書いたエントリなのですが、もちろんまじめにいえば、本田由紀先生が言われるような意味での「ジョブレリバンス」ではなく、むしろ「人間力」系統の「企業人レリバンス」とでもいうべきものでしょうか。

そして、少なくとも今までの日本の企業の考え方からすれば、そういうものも入職してから上司や先輩に鍛えられながらOJTで身につけていくものであって、学生の頃から必ず身につけているべきものというわけでもなかったように思われます。体育会系が少数派というのはその通りで、別に企業は「企業人レリバンス」も要求してきたわけではなく、実践で鍛えてそういう能力が発揮できる「素材」であることの方が重要だったのだろうと思います。

ただ、鍛えても企業人根性が身に付かないようなのは困るので、あらかじめ体育会でそういう能力を発揮していた実績は、限界的なところでは一定の意味はあったのだろうと思います。

本当を言えば、別に「体育」である必要もなくて、たとえばボーイスカウト活動みたいな上下関係のある共同体意識に基づく自発的活動なんてのが一番レリバンスがあるのかも知れません。

投稿: hamachan | 2009年10月16日 (金) 13時50分

 なんだ、冗談なら冗談と最初から言ってくれないと真に受けちゃうじゃないですかhamachan先生(笑)。
 冗談にマジレスするのもなんですが、実践的職業能力に比べると、「企業人能力」は入社前にそれなりに形成されていることが期待されています。というか、実際(実践的職業能力ではなく)もっぱらそれを見て採用するわけで、ジョブレリバンス派?の皆様はそれが不満なのだと思いますが。だから高卒採用においても運動部経験者は好まれる傾向がありますよね。
 ボーイスカウトもテニスサークルもコンビニのアルバイトも(ばらつきは大きいですが)それなりに企業人レリバンスはあるでしょう。ただ、それは上下関係だの共同体意識だの自発的活動だのとはそれほど関係ないと思いますが(まったく無縁とも言いませんが)。
 で、繰り返しになりますが理系に限らず、文系の授業やゼミ、特に法、経、商といった学部のそれにも相当の企業人レリバンスがある、という議論になるわけです。

投稿: 労務屋@保守おやじ | 2009年10月17日 (土) 09時17分

「大学体育会」と運動系の同好会をひとくくりにするのはどうかと思います。陸上部や柔道部のような体育会は確かに組織的人格強化という側面においてレリバンスが高そうです。特に「球技系」はチームプレーが重視されるので、日本企業には適応性高そうです。

しかしワンダーフォーゲル部、ウェイトリフティング部、クラシックバレエ部というような、あまり組織人としてのレリバンスが無さそうな体育会もあります。個人競技で強くても、会社に入ってそういう「強さ」がうまく生かせるのだろうかと思いました。

投稿: 読者 | 2009年10月17日 (土) 10時10分

組織の一員としての経験が重宝されるということですね。その意味では、文化系でもオーケストラや、コーラス部、演劇部、なども集団行動なので重宝されるということでしょうか。

また、自衛隊出というのも重宝されるということでしょうか。昔ながらの「軍隊入って鍛えてもらってこい」なんですが。

投稿: くまさん | 2009年10月18日 (日) 16時30分

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