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2009年10月 5日 (月)

残された途は福祉立国しかない

毎日新聞によると、

http://mainichi.jp/select/today/news/20091006k0000m010031000c.html

>長妻昭厚生労働相は5日、内閣府で菅直人国家戦略担当相と会談し、厳しい雇用情勢を踏まえた緊急雇用対策の策定に着手する方針で一致した。近く菅氏が窓口となり、関係省庁と協議を始める。

ということで、それは当然なんですが、それに続く長妻大臣の言葉:

>長妻氏は会談後、記者団に「介護はこれまでコストととらえていたが、むしろ投資。雇用も作れる」と語り、介護など社会保障分野を柱にした雇用拡大策を打ち出す意向を表明。

はあ、「これまではコストととらえていた」んですかねえ。

この問題については、厚生労働省(旧厚生省)出身でいまは社会事業大学におられる宇野裕さんが、もうすぐ10月8日発売の雑誌『世界』に、「残された途は福祉立国しかない」という力作を書かれていますので、是非お読みいただきたいところです。

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コメント

介護や農業は国営にして
それらの仕事に従事する人は
国営だから公務員として雇うっていうのは
どうでしょうか?

長妻大臣の仰ることはごもっともなんですが、財源どうするのでしょうか。消費税を封印してしまったわけですし。

まあ、民主党政権だろうがなんだろうが社会保障を軸にした雇用対策が実現するのは、非常にいいことだと思います。

増税というと消費税率の引き上げを短絡的に発想するのは最近の人の悪い癖です。

相続税における基礎控除額の引き下げとか,株式配当収入の所得税への組み入れなど,いろいろな方法はあると思いますけどね。

コメントありがとうございます。

小倉さんの本館の方で、

http://benli.cocolog-nifty.com/la_causette/2009/10/post-da22.html">http://benli.cocolog-nifty.com/la_causette/2009/10/post-da22.html

>たぶん,「生産性」って概念を誤解しているのだろうなあと思います。平均給与が下がっても,生産性は拡大したことにはならないのですが。

といわれていますが、ここのところが解っていない人が世の中に多すぎるのが問題ですね。

物的生産性で言えば、介護労働者が単位時間当たりより多くの要介護者を処理するようになれば(マクドナルド化!)物的生産性が上がったといえますが、それがより望ましいあり方だと考えるためには、介護とか福祉という分野についてかなり偏った考え方を持つ必要がありましょう。

付加価値生産性で言えば、介護労働者の単位時間当たりのサービスに対してより高い報酬が払われることがすなわち生産性の向上ですから、世の「シバキ派」は生産性の低下を望んでいることになります。

このあたりの経緯については、かつて本ブログのコメント欄で延々と論じたことがありますのでご参考までに。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/post-2546.html">http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/post-2546.html(サービスの生産性ってなあに?)

未払い残業代求めたら…会社解散、全員解雇

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0004985652.shtml

介護ビジネス関連の事件のようです。

生産性が低い企業が生き残っていくのは大変ですね。

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