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2009年10月24日 (土)

OECD『日本の大学改革』明石書店

9784750330839 明石書店さんから。新刊の『日本の大学改革 OECD高等教育政策レビュー:日本』をお送りいただきました。

ありがとうございます。

『日本の若者と仕事』の監訳作業は着々と進めておりますので、ご安心を。

さて、本書ですが、

http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-7503-3083-9.html

>国立大学の法人化以降、日本の高等教育は様々な社会的圧力により常に改革を迫られてきた。自律性の向上にむけた日本の高等教育の現状と課題について、財政、管理運営、労働市場、格差是正、質保証、国際化、研究開発など広範な分野をカバーし包括的に評価する。

過去10年間,多くのOECD加盟諸国で高等教育が急激な拡大を果たした。経済発展を支える枢軸としての役割が大きくなるにつれ,高等教育には経済と労働市場の国際化が生む圧力に耐え,それを超える力をつけることが求められている。高等教育に期待されていることは多い。政策の後押しを得ながらも,高等教育機関は独立して,あるいはたがいに手を携えて多様な使命を果たさなければならない。成長の目標を高く掲げ,持てる力を最大に活用しながら,社会との対話を続けること,それが使命を果たすために必要なことである。
 この事態を前にして,OECDは大規模な高等教育の国別調査を開始した。この計画には24か国の参加が得られた。それぞれの国が社会的目標と経済的目標を達成するためには,高等教育の組織,運営,方法を理解することが必要である。OECDの調査は,その理解を促進することを目的として行われた。参加24か国のうち,日本を含む14か国が訪問調査チームを受け入れて,高等教育政策に関する詳細な現地調査を受けた。
 本報告書では次のような課題についての調査結果を報告している。
・日本の高等教育システムの概観
・日本の高等教育の改革傾向と展開への評価
・日本の高等教育の実績と課題の分析
・将来の政策展開への提言
 本報告書はOECDが2004年から2006年にかけて行った「高等教育テーマ別調査」の一部をなすものである。

ということで、大変包括的に分析されており、とりわけ、第5章の「高等教育と機会均等」、第6章の「高等教育と労働市場」は、わたくしの問題関心分野とももろに重なるもので、大変興味深く、興奮しながら読みました。

第1章 緒言
 第1節 OECD調査報告書の目的
 第2節 日本の参画
 第3節 報告書の構成

第2章 日本の高等教育政策の背景と成り立ち
 第1節 日本の高等教育の構造と変化
 第2節 結論
 第3節 提言

第3章 高等教育の全体像と機関ガバナンス
 第1節 日本の高等教育システムの構造――長所と課題
 第2節 高等教育機関のガバナンス
 第3節 提言

第4章 高等教育財政
 第1節 日本の高等教育財政の利点
 第2節 日本の高等教育における資金調達の課題
 第3節 統合
 第4節 資金配分の方法
 第5節 国公立大学の授業料構造
 第6節 国公立大学と私立大学の財源の多様化
 第7節 効率性を目指した経営慣行
 第8節 提言
 第9節 さらなる統合の模索
 第10節 成果に基づく予算配分
 第11節 授業料の多様化
 第12節 財源の多様化

第5章 高等教育と機会均等
 第1節 日本の高等教育の機会均等
 第2節 日本の高等教育の機会均等に関する課題
 第3節 提言

第6章 高等教育と労働市場
 第1節 はじめに
 第2節 高等教育と労働市場の関連
 第3節 提言

第7章 高等教育における研究と革新
 第1節 はじめに
 第2節 国の政策枠組みと高等教育システム――実績
 第3節 国の政策枠組みと高等教育システム――課題
 第4節 提言

第8章 高等教育の国際化
 第1節 はじめに
 第2節 実績
 第3節 課題
 第4節 提言

第9章 高等教育の質の保証と向上
 第1節 はじめに
 第2節 実績と課題
 第3節 提言

第10章 結論

 原注
 訳注
 参考文献

 付録1 OECD訪問調査チーム
 付録2 日本側コーディネータ,日本側諮問委員会,国別基本情報レポート執筆者
 付録3 訪問調査日程
 付録4 日本の高等教育の現状――OECD諸国における位置

 解説――教育政策レビューを,どう受け止めるか?(米澤彰純)
 訳者あとがき
 訳者・解説者紹介

第6章の「はじめに」から、

>日本の高等教育は、卒業したら一つの会社に定年まで勤めるという労働市場の慣行に完全に順応しきってきたということは過去40年間にわたって言われ続けてきたことである。終身雇用の慣行がここまで確立されているために、企業は卒業生を採用する際に、自社の業務内容への適性にはあまり関心を払わず、就職後にどれほど仕事を覚えられるかといった頭の良さや、将来の成長の可能性を重視するとされている。このような状況にあって、企業が高等教育機関に期待する機能は、学生に対して、企業に就職するために必要な専門的な能力を身につけさせること、(つまり「使える人材」の提供)ではなく、単に頭の良さについてのラベル貼り(シグナリング)をすることにすぎない。このラベルに盛り込まれる情報のうち最も重要なのは「どこの高等教育機関に入ったか」という情報である

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