昨日とりまとめられた「緊急雇用対策」が官邸HPにアップされています。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kinkyukoyou/koyou/honbun.pdf
一言で言うと、国家戦略会議に入った湯浅誠さんの意見が相当に入れられたとおぼしき記述がかなり見える一方、「調子にのりやがって。お金なんかつけてやらないぞ」という財務省方面の強固な意志が筋金に入っているという意味で、鳩山政権の性格をよく示している対策になっているようであります。
湯浅誠風味は次のような記述によく現れています。
>(2)「貧困・困窮者、新卒者への支援」を最優先する
-最優先課題として、最も困っている人を全力で支援する
・ 経済雇用情勢の悪化の影響は、経済的・社会的に弱い立場にある人々にしわ寄せされる形で最も大きく現れる。具体的には、貧困・困窮状態にある求職中の離職者や非正規労働者、女性であり、さらには来春以降厳しい求人情勢が見込まれる新卒予定の学生・生徒である。こうした求職中の貧困・困窮者や新卒者への支援は緊急を要しており、雇用維持努力への支援や中小企業支援とあわせて、最優先課題として全力で取り組む。
>(1)緊急支援アクションプラン
<貧困・困窮者支援>
(目標) 今年の年末年始に、求職中の貧困・困窮者が、再び「派遣村」を必要とすることなく、安心して生活が送れるようにする。
派遣村を再現させないことが目標だというのはまさに湯浅さんの言葉がそのまま政府文書に入ったという感じです。
で、その具体策なんですが、
(アクションプランの内容)
①平成21年後半(6月~12月)に雇用保険受給期間が切れる受 給者数(推計を含む)の把握
②利用者の視点に立った情報提供・広報の展開
・「緊急人材育成支援事業」、「住宅手当」等各種支援策の分かりやすい広報
③実効ある「ワンストップ・サービス」など支援態勢の強化
※ワンストップ・サービス ; 国、地方自治体等の関係機関の協力の下、利用者が、一つの窓口で必要な各種支援サービス (雇用・住居・生活支援)の相談・手続ができるようにする。
(ア)「ワンストップ・サービス・デイ」の開催
・11月下旬に東京、大阪、愛知等において試行実施した後、定期開催・年末年始の開催を検討
(イ)ハローワークの雇用支援機能の強化
(ウ)「求職者総合支援センター」とハローワークの連携
(エ)年末年始の生活総合相談
・年末年始の生活や居住場所の確保等の支援
・ハローワーク職員による出張相談等の検討
(オ)ハローワークにおける公的賃貸住宅情報の提供
・地方自治体等の協力を得て、離職者が利用可能な公的賃貸住宅情報を提供
④「きめ細かな支援策」の展開
(ア)「緊急人材育成支援事業」の訓練メニュー・実施者の新規開拓
・教育訓練機関に加え、地域の企業、社会福祉法人、NPO等の参加により、情報処理技術、介護・福祉・医療等の分野を中心に年内に約5万人分の確保
・地域のニーズに応じた訓練コースの設定
(イ) 「住まい対策」など派遣契約の中途解除等に伴い住居を失った貧困・困窮者支援施策の強化
・「住宅手当」「つなぎ特別融資」「総合支援貸付」の適正な運用の徹底
・住宅の確保
・「就職安定資金融資」「住宅手当」の円滑な実施のための宅地建物取引業者による民間賃貸住宅のあっせん、地域住宅交付金を活用した民間賃貸住宅への家賃助成等の取組の推進
(ウ)関連施策の展開
・住宅ローンの借入者に対する金融の円滑化を通じた生活の安定化を図るための施策の策定・推進(臨時国会に法案提出)
・社宅や寮に入居している派遣労働者について、離職後も引き続き一定期間の入居が可能となるよう、企業に対して要請
・日本司法支援センターにおける民事法律扶助事業の利用の促進
・ハローワークの協力を得て開設する相談窓口における地域自殺対策緊急強化基金等を活用した求職者等に対する心の健康相談、生活支援相談等の実施
(エ)生活保護制度の運用改善
⑤その他、求職者の貧困・困窮者が安心して生活が送れるようするために必要な施策を引き続き検討
既存の予算の範囲内で動け、という財務省の強烈な意志がよく伝わってくるような、なかなかしぶちんな緊急雇用対策です。いやもちろん、ここに挙げられたような施策は重要ですが。
年末年始に向けて、ハローワーク関係者のみなさんは地方自治体としっかり連携しておく必要がありますよ。本省の指示を待ってるんじゃなく、今から積極的に働きかけておかないと、いざとなって慌てることになりますからね。ワンストップサービスですからね。
お金がどれだけ付いてくるかは、最後の「その他、求職者の貧困・困窮者が安心して生活が送れるようするために必要な施策を引き続き検討」という一節をめぐってこれから綱引きになるわけですが、まあ政治主導の手腕が問われるところでしょう。
もひとつの柱が新卒者支援で、こっちもキャッチフレーズは「第二の「ロスト・ジェネレーション」をつくらない」。
<新卒者支援>
(目標) 来春以降の新卒者の就職を支援し、第二の「ロスト・ジェネレーション」をつくらないようにする。
(アクションプランの内容)
①新卒者の就職支援態勢の強化
(ア)「高卒・大卒就職ジョブサポーター」の緊急配備
・支援態勢強化のため、就職支援の専門職をハローワークに緊急配備
(イ)大学等の就職支援の充実
・就職相談窓口の充実(キャリアカウンセラーの配置など)、女子学生等を対象にした「ライフプランニング支援」の推進、大学における職業指導(キャリアガイダンス)の制度化
②求人開拓と「雇用ミスマッチ」の解消
-「就活支援キャンペーン(仮称)」の展開-
(ア)求人・求職、内定関連情報の収集・提供
(イ)学生を対象とした合同就職説明会等の実施
(ウ)企業に対する求人拡大への要請
(エ)採用意欲のある中小企業等の掘り起こし
・「雇用創出企業」をとりまとめ、公表(年明け予定)
③「4月就職以外の道」の選択の支援
(ア)企業に対する中途採用・通年採用の拡大への要請
(イ)学生・生徒の学校での学び直しや地域活動参加への支援
新卒無業者への第2セーフティネットの活用
(アクションプランの進め方)
①国の取組
・国に設置した「緊急支援アクションチーム(後述)」が、アクションプランの具体的展開、地域における取組の円滑な実施に向けた関係機関等の調整を行う。
②地域における取組
・関係地方自治体・関係団体の協力を得て、地域の学校・ハローワーク・産業界が一体となって具体的な取組を推進する。
第2のロストジェネレーションを作るか作らないかは究極的には労働需要側の問題なんですが、まあとりあえず既存の諸施策を総動員してやるほかはないわけです。
このあと連合が強硬に主張して盛り込まれた雇用調整助成金の要件緩和とか、いろいろ書かれていますが、本緊急雇用対策の性格をよく表しているもう一つの軸が「緊急雇用創造プログラム」というものです。
2.「緊急雇用創造プログラム」の推進
(1)3つの重点分野におけるプログラムの推進
―成長分野における雇用促進のため、「働きながら職業能力を高める」雇用プログラムの推進等に取り組む
<介護雇用創造>
①「働きながら資格をとる」介護雇用プログラム
・求人ニーズが高い介護分野で、働きながら資格取得(介護福祉士、ホームヘルパー2級)ができるよう支援するプログラムを創設
・資格取得のための研修費用の手当及び1年又は2年の実践的な雇用経験の付与等を可能にするため、「緊急雇用創出事業」の要件を緩和
・実習免除等の働きながら資格を取ることを容易にするための措置の導入等
・地方自治体に対して、①重点事業としての事業採択と事業の前倒し執行、②介護サービス施設、事業者への積極的な周知を要請
②介護人材確保施策の推進
・全国地域包括ケア推進会議の設置、介護職員処遇改善交付金の周知を通じた介護職員の処遇改善
・「福祉人材コーナー」をはじめとして全国のハローワークで介護分野の求人開拓を重点実施、助成金や職業訓練を活用した介護分野の人材確保・定着
③介護サービス整備の加速化等
・「介護基盤の緊急整備特別対策事業」による介護基盤整備の推進
・大都市部の自治体の意向を踏まえた認知症対応型グループホームのユニット数の拡大による整備の促進(2ユニットから3ユニットへ)
<グリーン(農林、環境・エネルギー、観光)雇用創造>
①「働きながら職業能力を高める」グリーン雇用プログラム
(農林水産分野)
・農林水産分野での雇用創出・就業促進の積極的展開、農山漁村の6次産業化―直売所の設置や地域ブランドの立上げ等の取組、農商工連携の担い手たる人材育成のための研修強化(「緊急雇用創出事業」、「ふるさと雇用再生特別基金事業」、「緊急人材育成支援事業」等の活用)
(環境・エネルギー分野)
・住宅用太陽光発電システム施工の無料講習会の拡充による施工人材の育成及び施工ガイドラインの策定
・企業等における省エネ・CO2排出削減を担う人材の育成
・グリーンワーカー事業の対象拡大(生態系保全や外来種対策を事業対象に追加する等)
(観光分野)
・観光産業の人材ニーズの情報提供
・観光人材の育成(「緊急人材育成支援事業」の活用による教育訓練の実施)
・外客誘致促進等の観光立国の実現に向けた施策展開の加速化
②森林・林業再生の推進
(ア)緊急的な取組みー「森林整備加速化・林業再生事業」の運用改善等
・「森林整備加速化・林業再生事業」の運用改善(人材養成の重視、施業の集約化の推進等)
・集約化施業・路網整備の推進に向けた森林情報の整備・人材育成等や公共建築物等における木材利用の拡大の推進、地域材の地産地消等による地域における雇用創出(「緊急雇用創出事業」、「ふるさと雇用再生特別基金事業」、「緊急人材育成支援事業」の活用) 等
(イ)「森林・林業再生プラン(仮称)」の作成―森林・林業再生に向けた政策の構築
森林・林業の再生に向けた中長期的な政策の方向を明示し、森林・林業を基軸とした雇用の拡大を図るため、「森林・林業再生プラン(仮称)」を、年内を目途に作成し、関連施策を推進する。
関連施策の推進
・建設企業の成長分野展開支援
・住宅リフォーム市場の活性化、木造住宅の振興
・地域のICT利活用促進
<地域社会雇用創造>
○雇用支援分野での「社会的企業」の活用
・新たな雇用の場として、NPOや社会起業家などが参加する「社会的企業」主導の「地域社会雇用創造」を推進する。特に、若者など困難に直面する人々を雇用に結びつける雇用支援分野での活用を目指す(「緊急人材育成支援事業」、「ふるさと雇用再生特別基金事業」及び「緊急雇用創出事業」の活用)。
※社会的企業 ; 社会的課題の解決を目的とした収益事業に取り組むもの。雇用支援分野ではイタリアの社会的協同組合B型やイギリスのグラウンドワークなどがある。
・NPO法人等の社会的企業が保育所との連携の下に行う家庭的保育事業の試行的実施(離職者等を雇用して家庭的保育者研修を実施した上で利用者との契約により自宅で乳幼児を保育、安心こども基金を活用して実施)
いっぱい美しい文字が並んでいる割に、そこで働く人々にどれだけお金が行くのかよく分からないという進歩派と財務省の連立政権という性格をよく示す政策文書ですね。
この点については自治労の黒川滋さんの批評が的確。
http://kurokawashigeru.air-nifty.com/blog/2009/10/1021-7642.html(結局政治家の考える雇用対策なんて)
最後の「対策の推進体制」のところが、またもや連合の強い主張による政労使三者構成原則を繰り返し強調しています。
(1)対策の推進体制
○緊急雇用対策の推進にあたっては、労働界・産業界をはじめとする国民各層との対話を積極的に進めるとともに、地域において関係者が一体となって取り組めるよう十分配慮する。
①「雇用戦略対話(仮称)」の設置
○「緊急雇用対策」を推進する観点から、雇用戦略に関する重要事項について、内閣総理大臣の主導の下で、労働界・産業界をはじめ各界のリーダーや有識者が参加し、意見交換と合意形成を図ることを目的として設置する。
②「地域雇用戦略会議(仮称)」の設置
○地域における緊急雇用対策の推進母体として、関係自治体、関係機関、労働界、産業界、教育界、NPOなどが参加して設置する(当面、意欲のある地域で先行して設置)。
ここのところは、まさにわたくしも繰り返し強調してきたところですから、大いに賛同したいのですが、問題は経営側の意識です。
今や政府全体で「役人の隠れ蓑」の審議会がほぼことごとく心肺停止状態に陥っている中で、三者構成の労働政策審議会のみが政策決定機構として脈々と動いているわけですが、そこのところの意義、重要性を、経営側諸氏におかれてはしかと認識され、的確なる対応に努めていただきたいと切望するところです。
要するに、あんたらが政策決定機構から排除されていないのは連合がかけずりまわって三者構成原則の重要性を説いてくれたからなんだぞ、ってことですが。
漏れ聞くところによると、この期に及んで、労組の組織率が2割にもならないのに労働者の代表といえるのか云々と審議会の席上のたもうた方がおられるそうですが、ご自分のお立場がどこまでおわかりになっておられるのか、いささか懸念されるところです。
こういうことを言っちゃうから「連合のイデオローグ(謎)」とか言われるんだなあ。
コメント
現在の社会について自由に論じる、議論の場から飛び立って離れていく過程がすごいですね。そろそろ月までもいくでしょう。執拗に池田氏の書評を書けという議論になってしまった。社会を2分法で見るのはやめましょうよとだけ言いたいですよ。議論する自由はありますが、自分の言うとおりにならないと怒るのはいけません。と思います。
投稿: tack | 2009年10月29日 (木) 23時13分
濱口桂一郎様
こうした内容を送信すれば送信した時点で、また俺が「ストーカー」と罵られるのかもしれませんが、一応こちらからの希望を言わせていただきます。お願いですから、これ以上「ストーカー」扱いをしないでください。「ストーカー」行為は犯罪ですし、俺にはまだ前科などありません。長い意見を書いて出したことを「ストーカー」と言われるのは、俺にしてみれば、心外だしものすごく苦痛です。俺のトラブルの件に関して、新たなエントリを立てたりするのを止めてください。それが無理であれば、「池田信夫の」というフレーズを付けてエントリを立てるのを止めてください。先に送信したメールの本文に書いたとおり、本当はその人のことは関係ないのです。可能であれば「池田信夫イナゴ氏のストーカー行為」「池田信夫氏の熱烈ファンによるわたくしへの糾弾全記録」の二つのエントリも削除してほしいです。濱口氏がなさっているこうした行為はいまの俺にとって大変な精神的苦痛になっています。どうかよろしくお願いします。なおこのコメントはなるべく削除しないで反映してください。
投稿: 読者 | 2009年10月30日 (金) 01時31分
>濱口氏がなさっているこうした行為はいまの俺にとって大変な精神的苦痛になっています。
あなたが書かれた山のようなコメントも、わたくしにとっては「大変な精神的苦痛」であったのかも知れないと、これっぽっちでもお感じになったことはありますか?
見も知らない人間から「蛇男」と罵られて、平気でいられるほどの人間だと相手を見なしておいて、自分は傷つきやすい人間を演じるわけですか?
なんにせよ、あなたのコメントを削除することはありません。ご希望通り反映します。
ただし、あなたがその内容について未だ何ら否定していない(すなわち未だにわたくしを上述の通り罵り続けている)その状況下にあって、その証拠物件を削除すべき筋合いはありません。
あなたが上述の自らによる記述のどこがどのように間違っていたのか、わたくしに対する誹謗中傷のどこをどのように自己批判されるのか、それらがそのすべてにわたって明らかにならない限り、あなたがわたくしに対してなしたところの悪口雑言罵詈讒謗は、池田信夫氏に心酔したある方によるその論敵に対する誹謗中傷のこよなき実例として、永遠にブロゴスフィアにとどめられることでしょう。
投稿: hamachan | 2009年10月30日 (金) 07時59分
こんにちは
私は池田氏の文章に苦痛を覚える一人です。特にヒト・人間・
大人がしないような批判的な文章を何度も見ていて非常に
苦痛を覚えます。
>濱口氏がなさっているこうした行為はいまの俺にとって大変な>精神的苦痛になっています。どうかよろしくお願いします。
>なおこのコメントはなるべく削除しないで反映してください。
濱口先生に行なっていることに対して私は非常に苦痛を感じます。
人間にはやっていいことと悪いことがあると思います。他人
が嫌がることをしてはいけない。それを濱口先生にはじめに
やったのは池田氏です。それもなんどもなんどもなんども。
池田氏の発言は濱口先生だけではないでしょう。さまざまな
方に対し同じようなことを繰り返し、派遣労働者を蔑んだのは
だれでしょうか?
池田氏のブログに疑問を投げて幾度も消されました。特に
いまは労働問題に足を突っ込んでいますが元は理系で情報
工学を学び自分は情報系で生活していました。あきらかに
技術的・科学的知見から誤っている事を指摘しても削除され
ました。
自分が知らないことには素直に勉強するひつようがあるで
しょう。それを池田氏はしないのです。しないで他人を侮辱
する。
明らかに池田氏のやっていることはひどいと思います。
投稿: 地方に住む人 | 2009年10月30日 (金) 19時53分
「読者」氏とのやりとり、大変だなあと思いつつも、興味深く拝見していました。
ネット上の情報発信は平等というものの、それは機会の平等を意味し、その結果、圧倒的な実力の不平等を非情に暴露するものです。
hamachan氏のようなその道の一流の研究者で、かつ、表現者としても芸に恵まれた方に、実績も訓練もない一個人(私もそうです)がからんでも鎧袖一触は目に見えているのに、変な錯覚を抱かせるネットの魔力をつくづく感じました。
hamachan氏には怒られるかもしれませんが、「読者」氏への一抹の同情を禁じ得ません。
投稿: 迷跡 | 2009年10月30日 (金) 21時42分
>人間にはやっていいことと悪いことがあると思います。他人が嫌がることをしてはいけない。それを濱口先生にはじめにやったのは池田氏です。それもなんどもなんどもなんども。池田氏の発言は濱口先生だけではないでしょう。さまざまな方に対し同じようなことを繰り返し、派遣労働者を蔑んだのはだれでしょうか?
反論しませんが、俺はこのごろずっとかの有名ブロガーの文章を読んでいないし、今後もかのブログにアクセスするかどうかは不明です。俺のことを「信者」だとか「熱烈なファン」というのは完全な事実誤認です。ですから「池田信夫氏の熱烈ファンによるわたくしへの糾弾全記録」などというキャッチーなタイトルを俺に対する報復目的でつけるのは止めていただきたい。「池田信夫氏の」とエントリのタイトルにつけるのは絶対に止めてくれと申し上げているのです。そうしたほうがアクセスは上がるでしょうが。
それにしても今回、濱口桂一郎氏の怖さを思い知りました。俺の想像をはるかに超えていました。やはり貴方はおそろしい人だ。「このブログは読者のみなさんとインタラクティブな対話の場にしたいと思っています」などというアナウンスを信じて、俺がずっとこのブログを読んでいて、本心から思ったことをそのまま言ったら、濱口桂一郎氏の逆鱗を買い、俺は人格否定され、欠席裁判にかけられ、上から目線の投稿者にボコボコに言われ、濱口氏に「私刑に処された」。もう十分でしょう。勝ち誇ったような濱口氏を見ていると、おそろしさに全身の力が抜けてきました。俺は貴方みたいな人間はやはり信じられない。どんなおそろしい酷い手を使っても自分が正しく、勝ったことにしたいんでしょうね。必死で意見を言った人間を絶対に許さず、見せしめにこんな酷い目に遭わせて、内心自分が「勝った」と喜んでいるなんて、この国のエリートが全員信じられなくなりそうだ。
今の俺にはかの学者のほうがはるかに人間くさいように思う。
投稿: 読者 | 2009年10月30日 (金) 21時49分
濱口桂一郎氏へ
あなたのような人間は最低です。
投稿: 読者 | 2009年10月30日 (金) 21時52分
>ネット上の情報発信は平等というものの、それは機会の平等を意味し、その結果、圧倒的な実力の不平等を非情に暴露するものです。hamachan氏のようなその道の一流の研究者で、かつ、表現者としても芸に恵まれた方に、実績も訓練もない一個人(私もそうです)がからんでも鎧袖一触は目に見えているのに、変な錯覚を抱かせるネットの魔力をつくづく感じました。
余計なお世話です。少なくとも俺は言いたいことは言った。俺に言われたことに激昂し、俺を人格否定して、欠席裁判にかけて、私刑に処した濱口桂一郎氏のファンにそんな「上から目線」で偉そうに意見されたくありません。ブログの読者が本音から思っていることを必死で言ったら「許せなかった」のは濱口桂一郎氏の問題であって・・俺の問題ではありません。その程度の器なのでしょう。かの経済学者はそうではない。
いや、世間ってなかなか本音を言う人いないですけどね。今回みたいな酷い目に遭うぐらいなら、今後、誰もこのブログではマンセーコメント以外しなくなるでしょう。このブログは力と恐怖によって支配され続けるのでしょう。エリートはそれでもいいのでしょうが、俺はもっと人間くさい情緒論で生きている庶民なのです。
>hamachan氏には怒られるかもしれませんが、「読者」氏への一抹の同情を禁じ得ません。
実のところ俺は貴方のような人間の同情には値しないのです。
投稿: 読者 | 2009年10月30日 (金) 22時13分
遂に最後も最後まで、お詫びの一言も聞くことはできませんでしたか。
まあ、そんなところだろうなあ、とは思っていました。
それ以上、特に申し上げることはありません。
ただ、念のため、上に引用したあなたの山のような文言を最初から一つ一つ読んでいけば、池田信夫氏の近著をなぜ書評しないのか、から始まって、ありとあらゆることが池田信夫氏に関わって書かれていることだけは明白です。
挙げ句の果てに、「蛇男」ブログをわざわざ池田信夫blogにトラバして、ちゃんと公開してもらっていましたしね。
従って、いまさら「俺はこのごろずっとかの有名ブロガーの文章を読んでいないし、今後もかのブログにアクセスするかどうかは不明です。」という言い訳が世間に通用するなどとは思わない方がよろしい。
そういう言い方が通用するのは、はじめから池田信夫云々などということを一切言わずに、もっぱらわたくしの議論の中身について異論をふっかけて来た場合に限られましょう。もっとも、もし始めからそうであったならば、わたくしのあなたに対する態度は、いかにあなたの文章が辛口であったとしても、まさしく「恨みに報いるに恩をもってする」ものとなっていたでしょうね。わたくしは正面から自分に挑んでくる人にはとても寛大なのですよ。
この1週間の間、あなたは私の労働関係のいろんな講演録や論文や、とにかく普通このブログに来る人なら何らか関心を持つであろうことには、一片の好奇心すら示そうとはしませんでしたね。あなたの頭の中にあるのは、ただ一つだけ、大好きな池田信夫氏を馬鹿にしたあのhamachanなる大悪人を征伐したやりたいという倒錯した欲望だけだったわけです。
もう一度、上のあなた自身の文章をよく読んで、そこで何回「池田信夫」が登場するかを勘定した上で、最後の遁辞としては、いささか説得力に欠けるものになったなあ、とこれっぽっちでも反省するよすがにしていただければ、今後の人生なにがしか役に立つかも知れませんね。
投稿: hamachan | 2009年10月30日 (金) 22時35分
私にも書き込みにもなんか反応があったので。
>反論しませんが、俺はこのごろずっとかの有名ブロガーの
>文章を読んでいないし、
>今後もかのブログにアクセスするかどうかは不明です。
すみません。違うのではないですか?
2ちゃんねるに散々書き込みしているのもあなたでしょう。
(濱口先生のスレッドが2ちゃんねるに突如たちました。)
>「このブログは読者のみなさんとインタラクティブな対話の場
>にしたいと思っています」などというアナウンスを信じて、俺
>がずっとこのブログを読んで>いて、本心から思った
>ことをそのまま言ったら、濱口桂一郎氏の逆鱗を買い、俺は人>格否定され、欠席裁判にかけられ、上から目線の投稿者に
>ボコボコに言われ、濱口氏>に「私刑に処された」。
すみません。あなたはやってはいけないことをやっているのではないですか?
>必死で意見を言った人間を絶対に許さず、
すみません。意見ではないですよ。
労働問題について意見があればいいのだと思います。
けど、あなたのばあい違うでしょう。池田氏が最初に濱口先生
の悪口を書いたのですよ。その事実はどうするのですか?それ
も濱口先生の否定の仕方がひどすぎた。
正直いいまして、私自信、濱口先生とは意見の相違するところ
はあります。人間ですからそれなりの考えがあって相違するの
は当然だと思います。けど、池田氏の場合、次元が違いますよ。
あきらかに問題あるでしょ。濱口先生とは別な先生の本の書評
では途中で捨てたとか書いたこともあります。
信じられませんよ。普通、そんなこと書きますか?さまざまな人間がいて意見の相違はあったにしろ、相手に敬意を持って接
するのは当然でしょう。それを池田氏はしているのですか?
もう来ないのでしょうからいってもしかたがないでしょうか?
私が池田氏に頭にきているのは濱口先生のことだけでは
ありません。あまりにひどすぎるのです。他人を蔑んでいる
としか思えない。地方を馬鹿にしている。他にも沢山
あって書ききれません。
投稿: 地方に住む人 | 2009年10月31日 (土) 00時03分
先のメッセージはこちらが常連投稿者の文章を読んで感情的になっていたために礼を欠きました。
俺の言葉が足らない(あるいは文章力が足らない)ために起きている誤解に関してのみ訂正します。信用していただけるかどうか分かりませんが、なるべく反映していただきたいと思います。
>遂に最後も最後まで、お詫びの一言も聞くことはできませんでしたか。
あの、お詫びならもうこれまで何度か書いています(長文すぎてすみませんでした、とか)。いろいろ消耗させてしまったことに関しましては申し訳ないと思います。こちらの思いこみとこだわりが強いために一方的な決めつけ(例えば「アクセスを稼ぐために」とか)が多かったこともそうです。しかし、自分が意見した部分はその通りであり、濱口氏がおっしゃることもその通りなのだろうなと言うことです。
>従って、いまさら「俺はこのごろずっとかの有名ブロガーの文章を読んでいないし、今後もかのブログにアクセスするかどうかは不明です。」という言い訳が世間に通用するなどとは思わない方がよろしい。
「ずっと」は正味4日ぐらいです。これでも俺には長期間でして以前なら考えられないぐらいです。
>大好きな池田信夫氏
事実誤認です。意見は甚だ食い違うしこのごろは精神衛生のためあまり読んでいない。
個人名は妹の旧姓です。妹は外国にいますが、今でも郵便物がそちらで来るために(両親の家宛てに)、迷惑がかかる可能性があり、なんとか削除をしていただけないかと濱口氏に何度となくお願いしましたが、聞き入れてもらえませんでした。その個人名はネットだけで知り合った人専用に使っている名前なのです。
投稿: 読者@最後 | 2009年10月31日 (土) 01時55分
なるほど、気がつきませんでした。
「長文すぎてすみませんでした」が「お詫び」のつもりだったんですね。人を”蛇男”扱いしたことの。気がつかないのは私の気配りが足らないからなんでしょうね、おそらく。そうか、「蛇は長すぎる」から、これで「お詫び」になっていたんですね。
という具合の突っ込みは、もういい加減やめておきましょう。
ただ一点。
わたしがいまだ38度台の熱を出して自宅で病床に伏せっているところへ、いきなり携帯電話を鳴らして、突然「公開するな、削除しろ」と居丈高に要求してきたのには驚きましたよ。
何しろ、その直前に「削除するな、公開しろ」と言われていたところだし、あそこまで罵り、踏みつけ、足蹴にした相手に、平然とかけてくる神経には。
残念ながら、わたくしにはあなたから日常言語で通常解釈される意味において「何度となくお願い」された記憶がないのです。
投稿: hamachan | 2009年10月31日 (土) 08時03分
>個人名は妹の旧姓です。妹は外国にいますが、今でも郵便物がそちらで来るために(両親の家宛てに)、迷惑がかかる可能性があり、なんとか削除をしていただけないかと濱口氏に何度となくお願いしましたが、聞き入れてもらえませんでした。その個人名はネットだけで知り合った人専用に使っている名前なのです。
随分と虫のいい話ですね。
他人の名前を使って「ぜひ公開して下さい」と啖呵切っておいて、
公開されたら当の本人に迷惑がかかるから削除してくださいってか。
自分は傷ついていると言いながら、他人の迷惑には何の配慮も見せないんですね。
「@最後」と書いてあるので私にレスは不要ですよ。
ただ、素人ながらも労働問題の情報収集のためにこのブログを覗いている人間としては、あなたのレスは余りにも甘ったれで独善的で本質的ではなくて鬱陶しい代物でした。
投稿: RIP | 2009年10月31日 (土) 08時31分
※先の投稿に「読者@最後」と書きましたが、俺の目から見て事実認識に食い違いがあるので、訂正ではないけど、こちらの言い分を投稿します。反映してくださいますようお願いします。
>残念ながら、わたくしにはあなたから日常言語で通常解釈される意味において「何度となくお願い」された記憶がないのです。
俺はいきなり濱口氏に電話をかけたわけではありませんよ。二度ほどメールで削除依頼を出しています。下がその1通。読みやすくするのに訂正・改行入れてますがほとんどママです。
件名:Re: Re: 濱口桂一郎様 日時:2009年10月28日 12:51:58 濱口桂一郎様 昨日、ブログ上での喧嘩が原因で下記のブログに個人名と「ストーカー」「異常人格」と管理者に書き込まれました。管理者に削除を要請しましたが対応してもらえません。現在NIFTYに問い合わせ中です。アクセス数の高いブログなので(しかも法学者が書いている)個人名を出されてストーカーよわばりされることは現実に非常に迷惑します。先のやり取りで、確かにメールを公開してよいと書きましたが、「ストーカー」がわたしであるという書き方は刑が確定したわけでもないのに大迷惑です。すぐに個人名部分だけでも、削除してください。
・・こういうメールを出し、NIFTYのサポートに連絡しました。
>いきなり携帯電話を鳴らして、突然「公開するな、削除しろ」と居丈高に要求してきたのには驚きましたよ。何しろ、その直前に「削除するな、公開しろ」と言われていたところだし、あそこまで罵り、踏みつけ、足蹴にした相手に、平然とかけてくる神経には。
いきなり濱口氏に電話をかけたわけではないし、先にメールで削除依頼を出しています。俺は警察に相談しました。警察の相談員に、「管理者の連絡先は分からないんですか?その携帯電話にかけてみてください」と言われて、一度断念しましたが(携帯の番号はメールの返事の署名欄に書いてあったもの)、警察から帰って来て、老親に電話して相談して、濱口氏に電話をかけて、電話中、謝りました。
俺には「居丈高」は思い当たる節ないですね。なにしろ謝罪&嘆願の最後の手段だから。しかしそのとき濱口氏に「だめだ!今さら遅い!こういうことになったのは全部、君の責任だ!君がやったことだ!なにもかも君が悪いんだ!」「こちらには削除に応じる用意がある。まず俺に謝れ。それから池田に謝れ。それからあちこちのブログにそういう謝罪の意思を記したTBを飛ばせ」と勝ち誇ったような声で言われ、耐えきれずに受話器を置きました。
投稿: 読者 | 2009年10月31日 (土) 09時32分
Re:投稿: RIP | 2009年10月31日 (土) 08時31分
>「@最後」と書いてあるので私にレスは不要ですよ。
こう書かれていますが、いちおうメッセージをいただいているのでお返事を。
>他人の名前を使って「ぜひ公開して下さい」と啖呵切っておいて、公開されたら当の本人に迷惑がかかるから削除してくださいってか
「他人の名前」でも、半分は昔の本名ですからね。<妹の旧姓。
実際に妹は外国で結婚したのですが、籍を入れていないんじゃないかと思うので;(未確認)。かの個人名が流布すると、もしかしたら何かあるかなと、一時困り果てましたね。
>ただ、素人ながらも労働問題の情報収集のためにこのブログを覗いている人間としては、あなたのレスは余りにも甘ったれで独善的で本質的ではなくて鬱陶しい代物でした。
その点に関しては「すみません」と申し上げるしかないのです。エントリ題名に「池田信夫の・・・」というフレーズを入れる必要があったのかどうか?、そういうフレーズを入れることで、「労働問題の情報収集のためにこのブログを覗いている」方々にはうんざりするような応酬の連続になってしまったことは反省します。
投稿: 読者 | 2009年10月31日 (土) 09時44分
おわりにしようとおもっていましたが
先生の下記の書き込みをみてびっくりしました。
>わたしがいまだ38度台の熱を出して自宅で病床に伏せって
>いるところへ、いきなり携帯電話を鳴らして、突然「公開する
>な、削除しろ」と居丈高に要求してきたのには驚きましたよ。
>何しろ、その直前に「削除するな、公開しろ」と言われていたと>ころだし、あそこまで罵り、踏みつけ、足蹴にした相手に、平然>とかけてくる神経には。
先生、こんなことがあったんですか、、、、、。
あまりにもひどすぎます。
いくらいろんなことをいってもあまりにひどくないですか。
読者氏さん。
あなたはあまりにも人としてひどいことをしていると思います。
投稿: 地方に住む人 | 2009年10月31日 (土) 12時00分
>俺はいきなり濱口氏に電話をかけたわけではありませんよ。
やはり基本的な社会常識が欠落しておられるようです。
そもそも、「蛇男」と罵った相手に対して、いきなりメールを出すこと自体、わたくしには礼儀としていささかどうかと思うところがありますが、まあそれはいいとしましょう。
それにしても、私の返信メールにたまたまわたしの携帯番号が書かれていたからといって、自分が繰り返し「蛇男」と罵り、唾を吐きかけ、足蹴にし、踏みにじってきたその相手に対して、平然とその番号に携帯をかけるという神経は、わたくしにはまっとうなものとは思われません。
しかも、なんですか、いや笑い出しましたよ、あなたのロジックはいつもこうだ。
>俺はいきなり濱口氏に電話をかけたわけではありませんよ。
いきなりかけたわけではない・・・・・「NIFTYのサポートに連絡しました」「俺は警察に相談しました」。
これを読んで唖然としない日本人は一人もいないのではないでしょうか。
NIFTYや警察に相談すべきはどっちですか、まったく。
人を「蛇男」呼ばわりし、「俺のコメントを削除しましたね」と、おどろおどろしい書きぶりで人を脅迫した側の人間が、侮辱され脅迫された側の人間を「警察に相談する」・・・。
これを読んで絶句しない地球人が一人でもいるでしょうか。
そして、その侮辱者脅迫者の側が警察に「相談」していたから、「いきなりかけたわけではない」・・・。
38度の熱に浮かされて病床にあったわたくしにとっては、あなたが(なんとかの猛々しく)警察に相談していようがいまいが、突然携帯が鳴り出したわけですよ。耳元で。
そして、ほっとくと、勝手にこういう嘘をまき散らす。
http://blog.livedoor.jp/striver2009/archives/589604.html
>何度となく濱口氏に謝罪をし、削除をお願いしたのですが、聞きいれてもらえませんでした。
あれだけ踏みにじられ、糞尿をぶちまけられながら「蛇が長すぎてごめん」という人間の心のかけらもない謝罪を嬉々として受け入れる奇特な御仁がいたら是非連れてきていただきたいものです。
自分の書いた山のような侮辱の数々を読み直す勇気がないのなら、もう一度あなたの書いた文章を総集編でエントリに立ててあげてもいいんですよ。
まあ、直接唾を吐きかけた相手よりも、まっさきに池田信夫氏に謝ってみせるところが、わたくしのエントリの題名の適切さを如実に示しているのでしょうね。
投稿: hamachan | 2009年10月31日 (土) 20時41分