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2009年9月25日 (金)

いよぎん事件最高裁判決今井功反対意見

昨日のエントリの関係で、肝心の今井裁判官の反対意見が判例雑誌に載ってないので見られない状態なので、関心ある皆様の参考に資するために、以下に写しておきます。

>私は、本件のうち、申立人の相手方に対する請求に関する部分は、以下に述べる理由から、重要な法律問題を含む事件として、これを受理すべきものと考える。

 申立人は、昭和62年2月、特定労働者派遣事業を行っていた伊豫銀ビジネスサービス株式会社(以下「IBS」という。)に派遣労働者として採用され、その後平成12年5月までの13年間、6ヶ月ごとにIBS又はその営業の譲渡を受けた相手方との間の雇用契約を更新されて、継続的に伊予銀行の支店に派遣され、事務用機器の操作の業務に従事していたところ、同年5月に雇用契約の更新を拒絶された。原審は、本件雇用契約は、伊予銀行を派遣先とするもので、伊予銀行と相手方との派遣契約が終了したから、本件雇用契約も当然終了するとして、更新拒絶に合理的な理由があるか否かを実質的に判断することなく、更新拒絶を正当と判断した。

 本件は、①派遣労働者である申立人が派遣元であるIBS又は相手方にいわゆる「常用型」として雇用されていた者であるか、②長期間更新を繰り返された雇用契約の更新拒絶について認められるいわゆる「雇い止めの法理」(客観的に合理的な理由を欠き社会通念上層等と認められないときには更新拒絶は許されないとする法理。最高裁昭和45年(オ)第1175号同49年7月22日第一小法廷判決・民集28巻5号927頁、最高裁昭和56年(オ)第225号同61年12月4日第一小法廷判決・裁判集民事149号209頁参照)が、派遣労働者の雇用契約についても適用されるかという2点において、派遣労働者の雇用関係についての重要な法律問題を含む事件である。

①の問題点については、IBSは、申立人と雇用契約を結んだ時点では、特定労働者派遣事業の届出をしていたに過ぎず、一般労働者派遣事業の許可を得ていなかったところ、特定労働者派遣事業とは、その事業の派遣労働者が常時雇用される労働者のみである労働者派遣事業をいうのであり、常時雇用される労働者でない労働者を雇用して事業を行った場合には、罰則を科されることになっていた。そして、申立人の雇用形態がその後変更された形跡はうかがわれず、更新拒絶の時点に至ったことからすると、申立人が「常時雇用される労働者」であって、申立人と相手方との間の雇用契約が常用型に当たると解する余地が十分にある。また、②の問題点については、申立人のように長期にわたって雇用契約の更新を繰り返されてきた労働者については、派遣労働者であっても雇い止めの法理が適用される場合があり得るところ、本件がそのような場合に当たると解する余地があり、更新拒絶について合理的な理由があるか否かを判断しなければならないことになる。

従って、本件のうち上記部分を受理し、この点について上告審としての判断を示すのが相当であると考える。

ところが、こういうことを述べたのは今井裁判官一人で、残りの3人は

>民事事件について最高裁判所に上告することが許されるのは、民訴法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ、本件上告理由は、意見及び理由の不備・食い違いをいうが、その実質は事実誤認又は単なる法令違反を主張するものであって、明らかに上記各項に規定する事由に該当しない。

という理由で、

>本件上告を棄却する。

本件を上告審として受理しない。

といっています。

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