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2009年8月 6日 (木)

阿久根民主主義人民共和国刑法第247条第2項第3項

労働と関係のない雑件を引きずって申し訳ありませんが、これはもうあまりにも素晴らしき世界で。

http://www5.diary.ne.jp/user/521727/

>公務員が背任行為を行った場合の刑罰は非常に厳しい。
国民に財産上の損害を加えた場合には、終身刑又は無期懲役である。

刑法247条(背任)

2項 他人のためにその事務を処理する公務員が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、十五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。

3項 他人のためにその事務を処理する公務員が、自己若しくは第三者の利益を図り又は国民に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、国民に財産上の損害を加えたときは、終身刑又は無期懲役に処する。

ちなみに、法学部の学生は六法全書を引かなくても、日本国刑法第247条は、

>(背任)
第247条 他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

だけであって、第2項も第3項もないという事は判ってなくてはいけませんよ。

さて、阿久根民主主義人民共和国刑法ですが、法律フリークの方々は「公務員にとって「他人」とは誰か?」とか、2項の「本人」と3項の「国民」の意義如何といった解釈論に熱中してしまうかも知れませんが、ここはやはり、一般国民であれば「5年以下の懲役又は50万円以下の罰金」であるものが、犯罪主体が公務員になると「終身刑又は無期懲役」になるという刑罰の格差に注目したいと思います。

その格差を維持して、一般国民でも刑罰が「死刑又は無期禁固」であるような重罪について公務員に適用すると、どんな厳格な刑罰を適用しなければならなくなるか、想像するだけでも興味深いところですが、例えば、これなんかどうでしょう。

>(内乱)
第77条 国の統治機構を破壊し、又はその領土において国権を排除して権力を行使し、その他憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として暴動をした者は、内乱の罪とし、次の区別に従って処断する。
1.首謀者は、死刑又は無期禁錮に処する。
2.謀議に参与し、又は群衆を指揮した者は無期又は3年以上の禁錮に処し、その他諸般の職務に従事した者は1年以上10年以下の禁錮に処する。
3.付和随行し、その他単に暴動に参加した者は、3年以下の禁錮に処する。
2 前項の罪の未遂は、罰する。ただし、同項第3号に規定する者については、この限りでない。

公務員であるところの竹原阿久根市長の

>自治労事務所問題で公務員仲間の裁判官に判断させれば結論は明らか。
市民の税金を使って、公務員の舞台で踊るようなマネはできません。

というお言葉は、「日本国の領土において国権を排除して権力を行使しその他憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的と」しているように読めなくはないんですが。

いうまでもなく、日本国政府は阿久根民主主義人民共和国を承認していませんし、阿久根市という地方公共団体の区域内において日本国の国権を排除する権力の存在を認めたことはないはずです(私の知る限り)。内乱罪の「首謀者は死刑又は無期禁固に処する」んですけど。未遂であってもね。

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コメント

何よりも先ず、当該引用元の刑法第247条第2項乃至第3項の規定が本当に存在すると誤認する方が、限りなく少数である事を強く祈ります。

ところで日本国において、現行の刑法第247条に第2項及び第3項が無いのは間違いないのですが、引用元にある第2項乃至第3項が何か別の条文若しくは法律の改変か、市長氏の完全なる創作物なのか?この点に興味があります。

完全なる創作物だと仮定するなら、脳内世界の産物という事なのでしょうが、そうだとすると、う~ん。色々な意味で危ういような・・・。

これを見まして、、、、、。
どうしようもないですね。

この記述の元になったものはあるのですよ。

刑法247条(21世紀刑法)※ただし、日本国の刑法ではない。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~supa/criminallaw/73z-264z/246-251z/247.htm

21世紀刑法条文
http://www5e.biglobe.ne.jp/~supa/criminallaw/index.htm

■抜粋
A条(企業選別に対する罪)
1項 金融を主たる事業とする企業を設立した者は、死刑又は終身刑に処する。

B条(環境汚染につながる企業活動に対する罪)
1項 自家用自動車・自動二輪車を販売したものは死刑又は終身刑に処す。

C条(人口制限に対する罪)
1項 国が定める人口上限を侵害した者は、死刑又は終身刑に処する。

ただ、このような行動をある程度支持する民意の結果として選挙により選ばれた首長さんなので、民主主義と自由主義(人権保障)との緊張した関係を象徴的に示していると感じました。
次は法の番人としての裁判所の登場ですね。憲法劇場とでも言うべきでしょうか。

勘違いだそうです。
http://www5.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=521727&log=20090807
勘違いですむことなのでしょうか?

>まあ、零細企業の親父なんかにはたまにいますけ>どね。「オレに逆らう奴はクビだ」ってのが。
零細土建屋さんの実質社長です。

 職員採用についても公正採用も全然関係なし。
平気で自分の公約についてどう思うかと作文の
課題をだしたそうです。

とんでもないと思っています。

たびたび済みません。
竹原氏が日本の刑法だと思っていたものだそうです。
以下
http://www5e.biglobe.ne.jp/~supa/criminallaw/index.htm

 職員団体のない学校現場では、日曜茶飯事ですよ。(分会の弱い学校では、今や学校長はやりたい放題のようです) 
 さらに、阿久根の学校現場は、今、市長の手のひらの中?学校長は教育長より市長が恐ろしいようですね?政治が教育内容に介入?自治労の次は日教組いじめが始まりそうですよ!!!

もう、ごちゃごちゃです。
元係長を告訴するそうです。

また、早期退職で割り増しの退職金を
払った前市長なども告訴するそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090811-OYT1T00723.htm

http://news.ktstv.net/e12918.html

もう、なんともいえませんん。

今度は自治労と同じ公務員の裁判官に判断をゆだねるというわけですか。

なかなか整合性があってすばらしいですね。

絵に描いたような

濫訴

ですね

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