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2009年8月14日 (金)

『東洋経済』の紹介

20080911000085771 『東洋経済』8月15/22号の「新刊新書サミング・アップ」で、拙著が紹介されています。

>労働社会は一つの「雇用システム」をなし、部分部分の改善は、全体像を意識しながら行われなければならない。

たとえば正社員のワークライフバランスの回復と非正規労働者の低い労賃・労働条件の改善とは、男性正社員の過重な拘束をいかに見直していくかという問題の盾の両面でもある。その将来像として、いままでの女性正社員の働き方を男女労働者共通のデフォルトルールとし、本人が希望して初めてそこから個別にオプトアウト(適用除外)できる仕組みとすることで、非正規労働者との均等待遇問題に新たな視野が開けてくる。

歴史的な視点やEUとの比較を随所に用いながら、ベテラン研究員が現実的で漸進的な改革の方向を示す

だそうであります。

いままでのネット上の書評は、どちらかというと序章のジョブとメンバーシップという雇用システムの認識か、第4章の集団的労使関係といういささか玄人好みのテーマに関が集まり、今日的政策課題である第1章から第3章までの話題にはあまり触れられてこなかった感じですが、ようやく政策論の一つの重要なトピックを正面から取り上げていただいたことになります。

政治家の皆様方はこれからますますお忙しくて、とても拙著をゆっくりとお読み頂いている暇など無いのかも知れませんが、できればざっとでも目を走らせていただければ、いままで横行していたトンデモな議論のためにわけわかめ状態にある頭の中が少しは整理されるのではないかと愚考しておるのですが。

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コメント

読み終わりました。いやー分かりやすく、なんかいい本読んだなって感じます

p47~p48の
「今までの女性正社員の働き方を男女労働者共通のデフォルトルールとし、本人が希望して初めてそこから個別にオプトアウトできる仕組みとする」(p48)についてですが、「特に日本では、男性正社員がこれを断るのは相当の勇気がいりそうです」(p47)とのとおり、現状では全員オプトアウト、デフォルトルールがデフォルトでなくなるでしょう。デフォルトルールを普及させる方法って難しいですね。労働者の意識改革にそれを求めると、世代交代するぐらいの時間がかかりそうな予感がします。

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