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2009年8月17日 (月)

プロ野球審判員は請負契約か?

連合ニュースで知りましたが、日本野球機構はプロ野球選手だけではなく、プロ野球審判員も雇用労働者ではなく請負の自営業者だと主張しているんですね。

http://www.rengo-news.co.jp/news/kiji/090811.htm

プロ野球選手については、実際のところ労働基準法をどうやって適用するんだ、という難しい問題もこれあり、労働者性が問題になること自体は当たり前だろうと思ってきましたが、審判員も労働者性が問題になっているというのは不勉強にして知りませんでした。

>プロ野球審判員の労働組合と、使用者である日本野球機構(NPB)との団体交渉がこう着状態となっている。これまで通り厚生年金への継続加入を求める組合に対し、NPB側が「審判員は請負契約だ」として、厚生年金からの脱退を主張し続けているためだ。組合は「百パーセントの雇用労働者とはいえないかもしれないが、時間的拘束性や指揮監督の強さから、実態は限りなく雇用労働者」と主張。不当な不利益変更を阻止するため、スト権確立で交渉強化をはかる考えだ。
 審判員らは、サービス・流通連合(JSD)の連帯労組プロ野球審判支部の組合員である。
 NPBの組織再編に伴う契約見直しを話し合うなかで、四月以降、厚生年金の継続問題が労使交渉の大きな焦点として浮上した。
 NPB側は「審判員は請負契約である」として、雇用労働者を対象とした同年金の加入継続は困難との主張を繰り返している。
 一方、組合は「審判員の実態は限りなく雇用労働者に近い」として、加入継続を求めている。管轄の社会保険事務所は「源泉徴収の開始や勤務時間などの明文化、雇用保険加入、シーズンオフ業務の取り扱いに関して契約書内容を修正すれば、継続可能」という趣旨の見解を明らかにしている。組合は、社会保険事務所の見解を踏まえた契約書づくりを要求しているが、NPB側が拒否している。
 今後も不誠実な交渉姿勢が続くのであれば、「組合に付与された権利を行使することもありうる」(連帯労組の岡本昌也委員長)。八月二十一日には臨時大会を開き、スト権を確立することにしている。

雇用労働者か請負労働者かを区別する場合、出勤や退社などの時間的拘束、業務に関して使用者の指揮監督を受けるか、といった点が焦点になる。
 契約書などの形式ではなく、実態として、自営業的な裁量があるか、それとも使用従属関係にあるかを判断する必要がある。
 プロ野球審判員のケースでは、出場すべき試合や出張日程はNPBが指定。審判割当表に基づいて、試合会場への到着時間も決められている。遅刻すれば制裁金が科される。現在の野球協約によれば「審判員は所属連盟会長の管理統制に服し、かつ、その指示にしたがわなければならない」。
 このほか、兼業禁止(職務専念義務)、服務規律の適用、懲戒事由の存在など厳しい管理規定がある。海外旅行などの際には届出が必要で、冠婚葬祭を含め「私用での休み」は認められないという。雇用労働者の場合より使用従属関係が強いとみることもできる。

ふむ、なるほどね。いままで労働者として扱って厚生年金に入れていたのを、いまさら自営業者だといって外そうというのはちょっといかがなものかという気もしますがね。

それにしても、いままでスポーツ審判員の労働者性について論じたものって、何かありましたでしょうか。多分ないんじゃないかな。

一方で、以前の相撲力士のときもそうですが、覚醒剤やってた酒井法子氏は解雇だとか、遙かに労働者性に問題のある芸能人には解「雇」と、雇用契約であることを前提にしたものの言い方に疑問を示さないのも不思議といえば不思議ではありますが。

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コメント

 濱口桂一郎さん、はじめまして。『新しい労働社会』を拝読しました。大変勉強になりました。

>いままでスポーツ審判員の労働者性について論じたものって、何かありましたでしょうか。多分ないんじゃないかな。

 プロ野球の審判は、労働組合を結成してから連合傘下の商業労連に参加していた記憶があります。
 私は、日本プロ野球機構の措置は異常かつ理不尽だと思います。

>以前の相撲力士のときもそうですが、覚醒剤やってた酒井法子氏は解雇だとか、遙かに労働者性に問題のある芸能人には解「雇」と、雇用契約であることを前提にしたものの言い方に疑問を示さないのも不思議といえば不思議ではありますが。

 芸能人やプロ野球、プロサッカー選手は、所属事務所や所属球団との民法上の契約関係(業務委託契約)にあるはずです。プロスポーツ選手の年俸確定が契約更改といわれているのも、彼らの契約が民法上の契約であることの現われです。彼らに対する「解雇」は、民法上の請負契約解除のことです。
 球団や芸能事務所が所属選手(芸能人)に報酬を支給していることから、雇用関係が成立しているような誤解が生まれたのでしょう。

 しかし、大相撲の力士及び年寄(親方)は、財団法人日本相撲協会と雇用関係にあります。彼らの収入が月給制になっていたり、彼らが厚生年金に加入していいたりするのは、力士や親方が雇用関係にあるからです。
 故に、力士の「解雇」は、文字通りの解雇です。

 この問題はだれかが論じるだろうと思っていましたが、なぜか誰も言わないので不安になっていました。
 無学非才な私の書き込みで御理解いただけるでしょうか。

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