「さくら」さんのアマゾンレビュー
拙著のアマゾンレビューに、「さくら」さんのすばらしい書評が載っています。
日本のさまざまな労働問題の解説について
>正直に言えば、この紐解きが見えてくるまで何度か読み直す必要があった。しかし、最後には、複雑な糸の塊から一本を引き抜くことで、全ての線が一つにつながるのを見るような爽快感を覚えた
と評していただいていますが、それ以上に嬉しいのは、次の一節です。
>しかし本書が目指すのは、単なる解説ではない。日本の労働社会をうまく機能させるために「現実的で漸進的な改革の方向を示」すことであるという。筆者のブログで以前、「日本には地に足のついた理想主義というものが少なすぎる」という指摘を見かけたことがある。筆者は本書でそれを実際に示そうとしているのだと思う。
そうなんです。そこが一番伝えたかったメッセージであり、それがこうしてみごとに伝わっているのを見ることほど喜ばしいことはありません。ここのところが、ちょっとねじけた眼鏡で見られると、もうすぐに労働組合の手先に見られたり、財界の手先に見られたりしちゃうわけですが・・・。
>実のところ、筆者の提示する改革案(特に短期的なもの)はこれで全て解決という分かりやすいものではなく、地味でもある。だが、筆者がそうした方法をとる背景には、現行制度からの短期的かつ急進的な離陸を提唱することが現実には何ももたらしえないという認識がある。知的な面で誠実であろうとする姿勢に心から頭が下がった。
ありがとうございます。そういう姿勢を「知的に誠実」ととらえていただける読者こそが、拙著の本当の読者なんだと思っています。
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