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2009年7月27日 (月)

だから、解雇自由は公正な市場原理じゃないんだってば

やっぱり、ほんとのところは分かってなかったんだね、という感じ。

http://mojix.org/2009/07/27/uk_labour_old_new(イギリス労働党の「オールド・レイバー」と「ニュー・レイバー」)

いや、イギリスの労働党の話とか、ギデンスの話は適切に理解しています。できるだけ市場を活用しつつ社会全体の公正を確保していこうというのが「第三の道」とか。

問題は、それを安直に解雇規制に話につなげたがること。イギリスは不公正解雇をきちんと規制しているのであって、解雇自由などではない。不公正な解雇を規制するのは、別段「市場に対する余計な介入」ではない。そんなことはちょっと調べればすぐ分かることなんだが。

そして、日本でも、中小零細企業になれば、本当に経営不振で首を切らざるを得ないという事態で首が切れないなどということはほとんどない。

労働相談に次々に飛び込んでくるのは、社長のいうこと聞かないからクビだとか、そういうたぐいの話ばかり。たまに「整理解雇」でもめてるというのがあっても、よく見ていくと、「経営危機で辞めてもらうといわれて解雇を受け入れたら、同時にハロワに同額の賃金で求人出していやがった、この野郎」というような話で、ほんとの人員削減じゃない。

その辺を、「この手の議論は、(自分がいた)大企業を日本社会のすべてだと思いこんで、中小零細企業の実態が頭から欠落しているところに特徴があります」と言ったんですがね。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-fb88.htmlクビ代1万円也

ちょっと前のエントリですが、こういうのも参考になります。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_586b.htmlベンチャー社長セクハラ事件

いうまでもなく、法律用語で「解雇自由」というのは、こういう解雇も正当であり、びた一文払う必要はないということを意味します。

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 先般から、解雇規制撤廃に関する私の意見について、色々コメントをいただいているが、どうもエモーショナルな反応が目立ち、趣旨が理解されてないようなので、簡単にまとめてみる。  私の主張は、レトリックとして多少ののデコレーションが付いているものの、要旨は以下の通り極めてシンプルなものだ。 【大前提】 ・市場の力関係は重要と供給のバランスで決まる。需要が少なく供給の多い場合には、売り手の交渉力は相対的に弱くなる。 【小前提】 ・不況期には、需要そのものが少ない。解雇を自由にしても、それは労働重要その... [続きを読む]

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