« アーベルスハウザー『経済文化の闘争』 | トップページ | 日本型雇用システムにおける人材養成と学校から仕事への移行 »

2009年7月21日 (火)

『新しい労働社会-雇用システムの再構築へ』岩波新書が明日発売です

4311940 今まで何回か予告してきました拙著『新しい労働社会-雇用システムの再構築へ』岩波新書が、明日いよいよ発売です。

皆様お誘い合わせの上、お買い求めいただきますよう、心よりお願い申し上げます。

http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/43/2/4311940.html

■新赤版 1194
■体裁=新書判・並製・カバー・208頁
■定価 735円(本体 700円 + 税5%)(未刊)
■2009年7月22日
■ISBN978-4-00-431194-2 C0236

正規労働者であることが要件の,現在の日本型雇用システム.その不合理と綻びはもはや覆うべくもない.正規,非正規の別をこえ,合意形成の礎をいかに築き直すか.問われているのは民主主義の本分だ.独自の労働政策論で注目される著者が,混迷する雇用論議に一石を投じる.

ちなみに、詳しいコンテンツは次の通りです。

http://homepage3.nifty.com/hamachan/iwanamimokuji.html

はじめに
 
序章 問題の根源はどこにあるか-日本型雇用システムを考える
 1 日本型雇用システムの本質-雇用契約の性質
  職務のない雇用契約
  長期雇用制度
  年功賃金制度
  企業別組合
 2 日本の労務管理の特徴
  雇用管理の特徴
  報酬管理の特徴
  労使関係の特徴
 3 日本型雇用システムの外側と周辺領域
  非正規労働者
  女性労働者
  中小企業労働者
 
第1章 働きすぎの正社員にワークライフバランスを
 1 「名ばかり管理職」はなぜいけないのか?
  マクドナルド裁判
  管理職と管理監督者
  スタッフ管理職
  (コラム)組合員資格と管理職
 2 ホワイトカラーエグゼンプションの虚構と真実
  ホワイトカラーエグゼンプションの提起
  政府の奇妙な理屈付けと経営側の追随
  労働側のまともな反論
  「残業代ゼロ法案」というフレームアップ
  (コラム)月給制と時給制
 3 いのちと健康を守る労働時間規制へ
  消えた「健康」の発想
  過重労働問題と労働政策の転換
  まずはEU型の休息期間規制を
 4 生活と両立できる労働時間を
  日本型「時短」の欠落点
  ワークライフバランスの登場
  普通の男女労働者のための基準
  (コラム)ワークシェアリングとは何をすることか?
 5 解雇規制は何のためにあるのか?
  恒常的時間外労働と整理解雇法理
  遠距離配転や非正規労働者と整理解雇法理
  生活との両立を守る解雇規制こそ必要
 
第2章 非正規労働者の本当の問題は何か?
 1 偽装請負は本当にいけないのか?
  偽装請負追及キャンペーン
  「偽装請負」とはそもそも何か?
  経団連会長の指摘
  請負労働の労働法規制
 2 労働力需給システムの再構成
  登録型派遣事業の本質
  労働組合の労働者供給事業
  臨時日雇い型有料職業紹介事業
  労働力需給システムの再構成
  (コラム)日雇い派遣事業は本当にいけないのか?
 3 日本の派遣労働法制の問題点
  「派遣切り」の衝撃
  EUの派遣労働指令
  業務限定の問題点
  「ファイリング」の無理
  製造業派遣禁止論の無理
 4 偽装有期労働にこそ問題がある
  登録型派遣事業禁止論の本質
  EUの有期労働指令
  有期労働契約をどう規制すべきか
 5 均衡処遇がつくる本当の多様就業社会
  均衡処遇の必要性
  職能資格制度における「均衡処遇」
  期間比例原則の可能性
  賃金制度改革の社会的条件
  (コラム)職能資格制度と男女賃金差別
 
第3章 賃金と社会保障のベストミックス-働くことが得になる社会へ
 1 ワーキングプアの発見
  ワーキングプアの発見
  プアでなかった非正規労働者像
  生活できない最低賃金
 2 生活給制度のメリットとデメリット
  生活給制度はいかに形成されたか
  生活給制度のメリット
  生活給制度のデメリット
  日本的フレクシキュリティのゆらぎ
  (コラム)家族手当の社会的文脈
 3 年齢に基づく雇用システム
  年齢差別問題の再登場
  年長若年者への年齢差別問題
  学卒一括採用システム
 4 職業教育訓練システムの再構築
  公的人材システム中心の構想
  企業内教育訓練体制の確立
  職業指向型教育システムに向けて
  日本版デュアルシステムの可能性
  (コラム)教育は消費か投資か?
 5 教育費や住宅費を社会的に支える仕組み
  生計費をまかなうのは賃金か社会保障か
  二つの正義のはざま
  教育費や住宅費を支える仕組み
  (コラム)シングルマザーを支えた児童扶養手当とその奇妙な改革
 6 雇用保険と生活保護のはざま
  雇用保険と生活保護の断層
  日本型雇用システムに対応した雇用保険制度のほころび
  (コラム)登録型プレミアムの可能性
  トランポリン型失業扶助
  生活保護の部分的失業給付化
  働くことが得になる社会へ
 
第4章 職場からの産業民主主義の再構築
 1 集団的合意形成の重要性
  「希望は戦争」という若者
  誰が賃金制度を改革するのか
  非正規労働者も含めた企業レベルの労働者組織の必要性
 2 就業規則法制をめぐるねじれ
  労働条件の不利益変更は個別労働問題なのか?
  合理性の判断基準としての労使合意
  労働契約法の迷走 
 3 職場の労働者代表組織の再構築
  労働者代表組織のあり方
  過半数組合と労使委員会
  新たな労働者代表組織の構想
  (コラム)労働NGOとしてのコミュニティユニオン
 4 新たな労使協議制に向けて
  整理解雇法理の再検討
  日本型労使協議制の光と影
  (コラム)フレクシキュリティの表と裏
 5 ステークホルダー民主主義の確立
  三者構成原則への攻撃
  三者構成原則の現状と歴史
  ステークホルダー民主主義の確立に向けて

|
|

« アーベルスハウザー『経済文化の闘争』 | トップページ | 日本型雇用システムにおける人材養成と学校から仕事への移行 »

新しい労働社会」カテゴリの記事

コメント

ご恵投感謝です。さっそく勉強させていただきます。

投稿: 労務屋@保守おやじ | 2009年7月24日 (金) 19時17分

いつのも調子で、辛口の批評をお願いします。

投稿: hamachan | 2009年7月25日 (土) 09時57分

突然の質問申し訳ございません。メールで伺おうかと思ったのですが、メールアドレスが分からず、こちらのコメント欄に書かせていただきました。

質問は残業時間規制についてです。ご著書である「新しい労働社会」P39には、三六協定を結べば労働時間に制限は無いという趣旨の記述があります。この、日本には残業時間に規制がないという事は濱口様だけでなく様々な方が述べておられます。

しかし、(さきほどチャットで知ったのですが)労働省告示第154号によれば残業時間はそれなりに制限されています。

この両者の関係はどのようになっているのでしょうか。濱口様が仰っておられるのは、管理者については労働時間に制限がないということなのでしょうか。この点についてご教唆くだされば幸いです。

投稿: 質問です | 2011年1月21日 (金) 00時56分

労働法の勉強はチャットよりは、ちゃんとした教科書を読まれた方がいいと思います。

とりあえず菅野先生の教科書から、その告示154号の指針の効力について書かれた部分を引用します(第9版 p296~)。

>これについては、まず、立法の経緯からも、規定の仕方からも、この基準は、労働契約に対して強行的補充的効力(労基13条)を有するようなものでないことは明確である。それは、労使協定の当事者が時間外労働の上限を定める上での遵守事項を定めたものであって、労働契約の当事者が定め実施する時間外労働の絶対的上限ではない。

>それでは、労使協定の遵守事項としては、この基準は強行的なものであろうか。・・・・・・この点についても、同規定の立法趣旨は、従来の適正化指針に明確な法的根拠を与えて、時間外労働の適正化のための協定に対する行政指導を強化することを基本とするものであって、労使協定に対して強行的な基準を設定する趣旨とは解し得ない。

ご覧の通りです。(管理職だけでなく)普通の労働者についても、労働時間の絶対的上限は存在しないというのが、日本の労働時間法制の特色なのです。

投稿: hamachan | 2011年1月21日 (金) 09時22分

録に自分で調べもしていない非礼な質問にお答えくださり深く感謝いたします。教えていただきました書籍をしっかり読ませていただきます。この度は本当にありがとうございました。

投稿: 質問です | 2011年1月21日 (金) 17時12分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/3288/30633623

この記事へのトラックバック一覧です: 『新しい労働社会-雇用システムの再構築へ』岩波新書が明日発売です:

« アーベルスハウザー『経済文化の闘争』 | トップページ | 日本型雇用システムにおける人材養成と学校から仕事への移行 »