勤務間インターバル制度
「労働新聞」といっても、ジョンイルさんのとこの広報誌じゃなくって、日本の労働業界紙です。
http://www.rodo.co.jp/periodical/news/5182729.php
その5月25日号と6月1日号に、情報労連が今春闘で勤務間インターバル制度の導入を経営側と妥結したというニュースが載っています。まず5月25日号、
>勤務間インターバル制を導入――情報労連9単組
情報労連(加藤友康中央執行委員長)に加盟する9単組が今春闘において、「勤務間インターバル制度」の導入を経営側と妥結したことが分かった。残業実施後、次の勤務開始までに10時間のインターバル制度を設けるのが2単組、同8時間が7単組で、ワーク・ライフ・バランスの観点から妥結に至った。EU(欧州委員会)が連続11時間の休息期間規制を設けているのを参考に要求したもので、1日における労働時間の絶対的な上限が定まるため健康確保面の効果は大きい(杉山豊治政策局長)としている。
私がこの間主張し続けてきた休息期間規制が、ついに実現への一歩を踏み出しました、・・・とよろこんでいいですよね。
紙の記事では、このあとこう書かれています。
>情報通信業界は今、通信時業者間の熾烈な競争の煽りを受ける形で労働時間が長時間化する傾向にあり、就業意欲の向上や、人材確保戦略の上で時短の取り組みが欠かせない状況にある。産別による「ソフトワーカーの労働実態調査」の最新版でも、勤務間インターバル規制を「法律で」「業界で」「企業で」設けるべきとする声が全体で40%を超えており、業界の魅力アップにつながる対策として有効との見方が半数に迫っている。
>情報労連に考えに影響を与えた・・・(形容詞省略)濱口桂一郎教授は、EUの労働時間政策の理念が安全衛生に置かれている点を強調する。勤務と勤務の間のインターバルを一定時間以上開けるよう規制すれば、物理的に労働時間の上限が決まり、過重労働による健康障害を防ぐことにつながるからだ。
>情報労連の杉山豊治政策局長は、「1日における労働時間の絶対的な上限を定めることにつながり、根源的な意味で働く人の健康を守ることになる。今後の労働時間議論に一石を投じたのではないか」としている。
続いて、6月1日号では、福本晃士記者による「今週の視点」というコラムでこの話題を追いかけています。
>インターバルの間隔が長いほど労働時間の総枠が短くなるわけで、言葉ばかりがふわふわと一人歩きしがちな「ワーク・ライフ・バランス」の理念を現実場面に一気に引き寄せたものといえる。
>参考にしたのは、1日11時間の休息時間規制を設けるEUの労働時間指令だ。その筋の第一人者である・・・濱口桂一郎統括研究員もいうように、安全衛生面の大きな成果と捉えたい。仮に、同様の制度が日本で広がれば、膨大な数の”自殺”に歯止めがかかるかも知れないからだ。
>今回の休息時間は36協定でも踏み込めないいわば聖域で”青天井”との批判が絶えない日本の労働時間規制を覆す可能性もあるといったら言い過ぎか。
EUの労働時間指令が安全衛生のための規制なのに対し、日本ではマスコミの取り上げ方も影響して「時間外手当」といった”ゼニカネ”話に傾きがちだと濱口氏は指摘する。そんな警告にも似た同氏の言葉を、自戒を込め、真摯に受け止めるべきだろう。
いや、私は「その筋」の人ではありませんよ。EU労働法はやる人がいなくて、第二人者も第三人者もいないので、わたしがいつまでも第一人者やってるだけですので、「その筋」でも「あの筋」でもありません。
ま、それはともかく、メジャーなマスコミは全然注目しませんが、こういう動きが着実に起きつつあるということは、もっと知られていいことだと思います。
ちなみに、情報労連の杉山豊治氏は、連合総研のイニシアチブ2009研究会に、労務屋さんこと荻野勝彦氏とともに、アドバイザーとして参加されていました。
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これは過労死・自殺・うつ等の予防のためにいいアイデアだと思います。
投稿: ワタリ | 2009年6月 6日 (土) 23時00分
http://mojix.org/2011/02/08/koumuin-shuukyuu-mikka
「公務員を週休3日制にして、給料を2割下げるのはどうか」
自称リバタリアン氏のエントリ
http://b.hatena.ne.jp/entry/mojix.org/2011/02/08/koumuin-shuukyuu-mikka
はてぶでは相変わらず「お客様」目線のコメント(役所は24時間窓口業務しろ)ばかりですが
過労死しそうな正社員(含む公務員)と無職の断絶を埋める何かのメカニズムをと
投稿: 匿名希望 | 2011年2月11日 (金) 11時19分
http://anond.hatelabo.jp/20110214010943
はてな匿名ダイアリー
こんな会社がフィクション以外で存続しうるのかどうかわかりません
「もう週休3日にしてもらって構わない。
ぶっちゃけ、今私が働いてる会社の状態は人員過剰なのでヒマな時間が多い。週休3日にしてしまっても全然問題なく業務がこなせることは薄々みんな分かっている。しかしまぁ、腐っても日本企業、簡単にクビなぞ切れるわけがない。私は余暇が何より大事なので、「給料が20%減っても構いませんから、勤務日数も20%減らして週休3日にして欲しい」って言ったけどそれはダメなんだそうな。なんでだろう? だって会社は人件費減らせるし、私は余暇が増えて嬉しいし、誰も困らない。喜ぶ人しかいないと思うんだが。
考えてみれば、今の日本企業は週労働時間40時間に異様に拘る。でもこれって不思議すぎる。職種や仕事の種類なんてそれこそ千差万別なのに、あらゆる業種のあらゆる会社が判で押したように週40時間労働って、なんなんだろう?考えてみればちょっと不気味だ。そもそも、昔は紙の台帳に首っ引きで顧客検索していたのが、今はDBからクリック一発で終わる時代だ。それなのに昔も今も、同じ40時間労働って、もはやギャグかブラックユーモアでしかない。」
投稿: nanashi | 2011年2月15日 (火) 18時04分