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2009年6月29日 (月)

昔の社会主義者と今の新自由主義的な人たち

狂童日報さんの数日前のエントリから、

http://d.hatena.ne.jp/qushanxin/20090622

>前々から思っていることだけど、昔の社会主義者と今の新自由主義的な人たち(および経済専門家の多く)というのは、どこか似ている。支配そのものを可能な限り廃絶しようとしたりとか、そのくせ最終的には極めて中央集権主義的な手段に訴えるとか、政治における「汚い部分」の存在そのものを認めようとしないとか、そのために「敵」の存在を探し出しては過剰なほどに劇画化して批判したがるとか・・・・。

たぶん、昔の左右対立というのは、左翼が観念論を振り回して、保守派が現実を諄々と説くという感じだったのが、いまでは攻守ところを代えてしまったということでしょうか。

本ブログでも、何回かベーシックインカム論への違和感を表明していますが、狂童さんの

>基礎所得(ベーシックインカム)の考えとか、労働市場から相対的に必要とされていない人は、特に働かなくても単純に国による生活支援をすればいいという考え方が結構ある。社民主義的な人だけではなく、新自由主義的な人にもこの考え方を支持する人がいる。ベーシックインカムの具体的な中身にもよるけど、あまり賛成できない。というのは、普通の人間は「人の役に立っている」と思われたいのが人情だからであり、また税金で生活しているだけの人が世間から敬意の目をもって見られることはないだろうからである。やはり生活保護と失業給付、給料付きの職業訓練(OJT)の拡大で対処すべきであって、直接的で無条件の給付は少々無責任な考え方であるように思われる。働くというのは給料得るというだけではなくて、まさに「人に働きかける」という意味も(特に日本では)あるわけで、そういう現実にきちんと対応した方法が望ましい。

こういうリアルな感覚が失われて、脳髄の中の論理遊びだけで議論を展開しているような人々は、どう考えても社会の現実から出発するという意味における保守派とはいえないでしょう。

そして、こういう地に足のついたものの発想ができない人々の群れ・・・。

>長年経済学を勉強している大の大人が、敵対する人を「利権」というレッテルで批判できてしまえるという幼稚な発想から、どうして抜け出すことができないのだろう。上の話ともつながるが、政治からすっかり利権をなくさければならないと考えるだけではなく、それが簡単にできるかのように吹聴する(それは人類の精神自体が変化するということである)似非理想主義は本当にうんざりする。

社会には様々な利害があり、それを利害関係者(ステークホルダー)の間でどのように公平に利害調整していくかが政治というものの本質のはずですが、自分たちには利害などないようなふりをして、人の利害をおとしめることに熱中する人々が後を絶たないわけです。

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コメント

> 普通の人間は「人の役に立っている」と思われたい

一言、言いたくなりますね。「誰に?」と

そりゃ、貴方のことを良く思う人もいれば、悪く思う人もいる。それこそが普通じゃないのかな

続きです。私自身は個人的には特に良いとは思いませんが、中には「ボランティアをしながら、ベーシックインカムで食べている人」を良く思う人もそれなりにいるのではないですかねえ。

単純な話で、民意がベーシックインカムを支持して実行されるのなら、特に問題はないし、逆に支持されなくて実行がされないのなら、それもまた問題はないでしょうと思うのです。為政者によって【民意と外れたベーシックインカム】が実行されそうな気配でもお感じなのでしょうか?

それとも「ベーシックインカムなんて実行されたりしないだろうから、そんなもの考えるだけ無駄です」というお話…

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» [社会][経済]ベーシックインカムのコメントにたいするメモ [研究メモ]
というのは、普通の人間は「人の役に立っている」と思われたいのが人情だからであり、また税金で生活しているだけの人が世間から敬意の目をもって見られることはないだろうからである。 http://d.hatena.ne.jp/qushanxin/20090622 私も、ベーシックインカムの現時点の導入可... [続きを読む]

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