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2009年5月27日 (水)

年金を選択する-参加インセンティブから考える

16300 駒村康平編著『年金を選択する-参加インセンティブから考える』(慶應義塾大学出版会)をお送りいただきました。ありがとうございます。

これは、

http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766416305/

>国民が納得する公的年金制度のあり方について、研究者と実務家が共同で提言する。
 ①年金財政の持続性、②ライフスタイルへの対応、③適切な給付水準(金額)、という三つの評価基準から現状を客観的に分析し、国民が合意できる制度改革を提示する。
 全労済協会の調査研究活動「参加インセンティブから考える公的年金制度のあり方研究会」の研究成果。

で、目次は次の通りです。

第Ⅰ部 総論
 第1章 年金制度の評価軸と所得保障政策全体から見た現行年金制度の課題
 第2章 労働市場と年金制度
 第3章 公的年金が目指す世代関係論
      ――リスクを考慮しない静的世代会計論の限界と年金制度における世代間のリスク分担機能の重要性
 第4章 年金制度に関する情報と国民の参加
 第5章 私的年金の新しい役割
 第6章 参加インセンティブを高めるために
 第7章 年金制度改革モデル

第Ⅱ部 各論
 第1章 高齢者雇用と年金の接続のための政策課題(山田篤裕)
 第2章 年金制度における世代間のリスク分担と世代間の「公正」(清水信広)
 第3章 年金情報通知による参加インセンティブの向上策(中嶋邦夫)
 第4章 公的年金制度と当事者の参加(嵩さやか)
 第5章 私的年金の方向性と課題――企業年金を中心に(清水信広)
 第6章 個人年金市場の動向と今後の方向性(柳下 伸)
 第7章 将来における高齢者の等価所得分布からみた年金制度改革のあり方
      ――75歳以上高齢者への最低保障年金の導入について(稲垣誠一)

執筆者は次の方々です。

稲垣誠一(財団法人年金シニアプラン総合研究機構審議役)
駒村康平(慶應義塾大学経済学部教授)
清水信広(独立行政法人農業者年金基金数理・情報技術役)
嵩さやか(東北大学法学部准教授)
中嶋邦夫(ニッセイ基礎研究所副主任研究員)
山田篤裕(慶應義塾大学経済学部准教授)
柳下伸(全労済本部共済開発部部長)
西岡秀昌(全労済協会調査研究部部長)

個人的に興味深かったのが、嵩さやか先生の「公的年金制度と当事者の参加」です。

>公的年金制度についても、当事者の「参加」の機会の保障が必要となってくる。

また、当事者の集団的利益を体現し保護する規範そのものを策定する局面でも、当事者の参加の機会の保障は必要である。というのも、社会保険における集団的利益とそのために個々人が負うリスク・負担は必ずしも所与のものではなく、リスク・負担の引き受けはお互いの了解に基づいて相互に為されるべきものであると考えられるため、どのようなリスク分散・所得再分配を機能させるのか、それによりどのような集団的利益を形成するのかなどについては、当事者による民主的決定が直接的・間接的に保障されている必要があるのである。

これは、労働政策についてはまさにそのままですが、社会保障政策についても本質的には同様だと思います。これは、とりわけ公的年金について、それが「集団的利益」に関わるものであり、「民主的」に決定されるべきものという原点が忘れられがちなだけに重要です。

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コメント

>とりわけ公的年金について、それが「集団的利益」に関わるものであり、「民主的」に決定されるべきものという原点が忘れられがちなだけに重要です。

こういう文章を読むとほっとします(笑)。

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