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2009年5月27日 (水)

厚労省を分割すべき正当な理由

労務屋さんも、厚労省分割論を取り上げておられます。

http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20090526案外本気?厚労省分割

全体としてはやや否定的なニュアンスのようですが、そこに引用されている連合の長谷川裕子さんの発言が、実はこの問題の一番本質的なところを衝いているので、引用します。

>連合の長谷川さんの主張は「厚労省の扱う行政範囲が広すぎる。国会審議では、注目の集まる年金や医療など厚生分野の議論はたくさんの時間を確保できている。一方、労働分野の審議時間は少なくなっている」というものでしたが、審議時間の確保はそれはそれでやればいいわけで、そのために厚労省を分割するというのには若干の違和感があります。まあ、現実問題としてはそうなのでしょうが…。

これが、2001年に厚生と労働が統合してから、労働法制の大きな改正が4年に1度しかできなくなった最大の理由なんですね。今年は年金の年、今年は医療の年、今年は介護の年という調子でやってると、なかなか労働法制を持ち出せない。そこで4年の1度の機会に労働基準法、労働契約法、労働者派遣法、パート労働法、エトセトラ、エトセトラをことごとくぶち込むということになり、それでも社会保険庁騒ぎが勃発すると、そのあおりで審議は動かなくなる・・・・・・というのが2000年代の実態であったわけです。

まあ、もちろん、舛添大臣の超多忙を解消するには役所を分割しなくても大臣を2,3人おけばいいというのと同じで、国会の審議も、医療に週2日、社会保障に週2日、労働に週2日、それぞれ担当の大臣が出るという風にすればいいわけですが、まあ、なかなかそれも難しいのでしょう。

ただ、この問題は、大臣の業務量にせよ、国会審議にせよ、一種のボトルネック問題なのですから、それを解消するにはどういうやり方が一番いいか、という観点から議論すべきだと言うことが、念頭に置くべきことでしょう。

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コメント

そもそも省庁再編って、セクショナリズムの弊害が叫ばれたという背景あってのことだったりしますからね。それは言い換えるなら、専門で突っ込むことを重視しないという意味にもなる。

よくよく考えると、小さくて機敏な政府ってのが果たして好いのかという議論がすっ飛ばされているんじゃないかしら?ここ最近では議会も小さな議会にして少数寡頭にしようという雰囲気らしいですけど(´,_ゝ`)

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