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スウェーデンの労働法制は全部ここで読めます

さて、某一知半解無知蒙昧氏の「北欧は解雇自由」とかいう馬鹿げた虚言はともかく、解雇規制に限らず北欧の労働法制はどうなっているのか興味を持たれた方もいるかもしれません。

このうち、スウェーデンの労働法制については、スウェーデン政府のサイトに英訳がすべて掲載されています。

http://www.regeringen.se/sb/d/3288/a/19565;jsessionid=aciED2DivRM5

>Translations (Swedish Code of Statutes)
2005:426 The Working Time, etc. of Mobile Workers in Civil Aviation Act
SFS 2005:426 Lag om arbetstid m.m. för flygpersonal inom civilflyget

2005:395 The Working Hours for Certain Road Transport Work Act
SFS 2005:395 Lag om arbetstid vid visst vägtransportarbete

2002:293 Prohibition of Discrimination of Employees Working Part Time and Employees with Fixed-term Employment Act
SFS 2002:293 Lag om förbud mot diskriminering av deltidsarbetande arbetstagare och arbetstagare med tidsbegränsad anställning

1999:678 Foreign Posting of Employees Act
SFS 1999:678 Lag om utstationering av arbetstagare

1997:1293 Right to Leave to Conduct a Business Operation Act
SFS 1997:1293 Lag om rätt till ledighet för att bedriva näringsverksamhet

1997:239 Unemployment Funds Act
SFS 1997:239 Lag om arbetslöshetskassor
Utg. tillsammans med SFS 1997:238 Unemployment Insurance Act. S. 24-32

1997:238 Unemployment Insurance Act
SFS 1997:238 Lag om arbetslöshetsförsäkring
Utg. tillsammans med SFS 1997:239 Unemployment Funds Act. S. 1-23

1995:584 Parental Leave Act
SFS 1995:584 Föräldraledighetslag

1994:373 Employment Ordinance
SFS 1994:373 Anställningsförordning

1994:260 Public Employment Act
SFS 1994:260 Lag om offentlig anställning

1993:440 The Private Employment Agencies and Temporary Labour Act
SFS 1993:440 Lag om privat arbetsförmedling och uthyrning av arbetskraft

1992:497 Wage Guarantee Act
SFS 1992:497 Lönegarantilag

1987:1245 Board Representation (Private Sector Employees) Act
SFS 1987:1245 Lag om styrelserepresentation för de privatanställda

1982:673 Working Hours Act
SFS 1982:673 Arbetstidslag

1982:80 Employment Protection Act
SFS 1982:80 Lag om anställningsskydd

1977:1166 Work Environment Ordinance (external link)
SFS 1977:1166 Arbetsmiljöförordning
Work Environment Ordinance on the website of the Swedish Work Environment Authority

1977:1160 Work Environment Act
SFS 1977:1160 Arbetsmiljölag

See also:

The Work Environment Act with commentary (external link)
The Work Environment Act with commentary as worded on 1st July 2005 on the website of The Swedish Work Environment Authority

1977:480 Annual Leave Act
SFS 1977:480 Semesterlag

1976:580 Employment (Co-Determination in the Workplace) Act
SFS 1976:580 Lag om medbestämmande i arbetslivet

SFS 1974:981 Employee's Right to Educational Leave Act
SFS 1974:981 Studieledighetslagen

1974:371 The Labour Disputes (Judicial Procedure) Act
SFS 1974:371 Lag om rättegången i arbetstvister

1974:358 Trade Union Representatives (Status at the Workplace) Act
SFS 1974:358 Lag om facklig förtroendemans ställning på arbetsplatsen

ご覧の通り、差別禁止から経営参加に至るまで、さまざまな労働法制が確立されています。少なくとも、この中身にざっと目を通した上でなければ、北欧の労働法制にあれこれ口を挟む資格はないのではないか、などと自省の念を求めるのは、もちろん無駄なことでしょうが・・・。

ちなみに、このうち労働者参加に関する法制については、かつて某研究会の資料用に概要を和訳したことがありますので、参考までにアップしておきます。

スウェーデンの労使関係法制

1 労働組合代表(職場における地位)法(SFS 1974:358)

 労働組合代表は、特定の職場において、使用者との関係その他の事項に関して被用者を代表する者として、被用者組織によって指名される。被用者組織は、これら被用者に関係する労働協約によって結成された組織をいい、使用者に当該指名を通知することで本法が適用される(第1条)。
 使用者は労働組合代表がその任務を遂行することを妨げてはならない。労働組合代表自身の職場でなくても、任務の遂行に必要な限りでその活動を認めなければならないが、本来の業務遂行を著しく阻害することになってはならない。また任務遂行に必要な限りで職場の施設や空間を利用できる(第3条)。
 労働組合代表は指名の結果として不利益を受けることはなく、任務終了後は雇用・労働条件に関し同一又は同等の地位に復帰する(第4条)。
 労働組合代表の雇用・労働条件の変更の際は、原則として2週間前までに本人及び地域被用者組織に通知する(第5条)。
 労働組合代表は、職場の状況を考慮して合理的な範囲で、任務遂行に必要なタイムオフの権利を有する。タイムオフの期間は使用者と被用者組織が協議して決める(第6条)。
 労働組合代表がタイムオフをとっている期間についても雇用上の便益は維持される。組合活動が通常の労働時間外に行われた場合は使用者から補償を受ける。追加費用も使用者が負担する。総労働時間に基づき雇用上の便益が支払われる場合は、上記時間は労働時間と見なす(第7条)。
 整理解雇の通知の際、雇用保護法第22条にかかわらず、当該職場の組合活動に特に重要である場合、労働組合代表は継続雇用の優先権が与えられる。これに反する解雇は無効である(第8条)。
 上記規定又はこれに基づく労働協約の解釈につき紛争が生じたときは、最終決定までは地域被用者組織の意見が適用される。ただし、使用者は、職場の安全や公共的機能を買いするようなタイムオフを拒否することができる(第9条)。
 労働組合代表に職場へのアクセスを認める義務を負う使用者は、当該代表に与えられる情報の秘密保持義務につき当該被用者組織と交渉する権利を有する。この場合、雇用(職場の共同決定)法第21条が適用される。これにより保秘義務を負って労働組合代表が得た情報は、保秘義務にかかわらず、被用者組織の役員に開示することができる。この場合、被用者組織の役員も保秘義務を負う(第9a条)。
 本法又はこれに基づく労働協約に違反した使用者は、賃金、雇用上の便益に加え、損害賠償の責めを負う。労働組合代表の不法行為につき、被用者組織は損害賠償の責めを負う(第10条)。労働組合代表又は被用者組織の役員が第9a条の保秘義務に違反し、又は不当に利用した場合は、被用者組織はすべての損害賠償の責めを負う(第10a条)。

2 雇用(職場の共同決定)法(SFS 1976:580) 

(1) 団結権
 団結権は侵害しえない。団結権の侵害とは、使用者、被用者又はその代表が他方に対して、団結権行使の結果として又は団結権を行使しないことを目的として有害な行為をとることである(第8条)。

(2) 交渉権
 被用者組織は、使用者と当該使用者に雇用されている被用者組織の成員の間の関係に関するいかなる事項についても、当該使用者又は当該使用者の加盟する組織と交渉する権利を有する(第10条)。
 使用者は、その活動又は被用者の労働・雇用条件における顕著な変化に関するいかなる決定をする前にも、その発意により、労働協約により交渉が義務づけられている被用者組織と交渉に入る(第11条)。
 被用者組織が求めた場合、使用者は当該被用者組織の成員に関する決定をする前に交渉をする(第12条)。
 使用者が労働協約により交渉が義務づけられていない被用者組織に属する被用者の雇用・労働条件に特にかかわる事項についても、当該組織と交渉しなければならない。使用者が労働協約に加入していない場合でも、整理解雇又は営業譲渡に関するすべての事項については交渉する(第13条)。
 交渉の義務を負う者は、自ら又は代表を通じ、交渉会合に出席し、交渉事項について理由を付した提案を行う。整理解雇に関する交渉においては、適時に以下の事項を書面で通知する。①解雇の理由、②解雇者の数及び種類、③常時雇用する者の数及び種類、④解雇を予定する期間、⑤法又は労働協約所定以外に支払われる補償金の計算方法(第15条)。
 交渉を求める者は、相手方が求めれば、書面で交渉したい事項を提示する。第11-13条以外の場合、要求から2週間以内に交渉会合を開く。交渉は迅速に行い、求めがあれば双方の承認により記録をとる(第16条)。
 交渉における代表として指名された被用者は、当該交渉を行うための合理的な休業を拒否されない(第17条)。

(3) 情報開示請求権
 交渉中いかなる書類を援用する者も、相手方が求めれば当該書類を開示する(第18条)。
 使用者は定期的に、労働協約により義務づけられた被用者組織に対して、生産・財務の状況及び人事政策に関して通知する義務を負う。また、その成員の利益を守るために要求された限度で、会計書類その他の文書を検討する機会を与える。費用が不合理でなければ、文書の写しを提供する(第19条)。
 情報提供義務を負う者は、情報の秘密保持義務につき相手方と交渉する権利を有する。この交渉が合意に達しない場合、当事者は裁判手続を開始することができる。裁判所は保秘義務の限度について命令を発する(第21条)。
 保秘義務に従う情報を受けた者は、保秘義務にかかわらず当該組織の役員に情報を開示することができる。この場合、被用者組織の役員も保秘義務を負う(第22条)。

(4) 労働協約
 使用者組織又は被用者組織の締結した労働協約はその組織成員に対して拘束力を有する。これは当該成員の加入が協約締結の前か後かを問わないが、既に他の協約に拘束されている限りで拘束されない。組織を脱退しても協約の拘束力は続く(第26条)。
 労働協約に拘束される使用者と被用者は、これに反する契約を締結できない(第27条)。
 企業や事業の譲渡の場合、旧使用者が拘束される労働協約は新使用者に適用される。ただし新使用者が既に他の協約に拘束されている場合は適用されない(第28条)。

(5) 労働協約に関する共同決定権
 賃金、労働条件について労働協約関係に入った当事者は、被用者側の求めにより、雇用契約の締結と終了、作業管理と配分及び運営一般に関する共同決定について労働協約関係に入る。共同決定に関する労働協約当事者は、使用者が行う決定が被用者代表又はこの目的のために設置された合同機関によって行使される旨合意することができる(第32条)。

(6) 協約解釈に関する紛争の決定権
 労働協約が被用者の共同決定権について規定している場合、紛争が生じたときは最終判断がされるまでは被用者側の解釈が適用される(第33条)。

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