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2009年2月 3日 (火)

権丈先生の労働者派遣論

20090130192437 といっても、善一先生ではなく、英子先生の方ですからお間違えなく。

今週の『エコノミスト』誌(2月10日号)の「学者が斬る」は、権丈英子先生の「日本の労働者派遣には生活保障の視点がない」です。

http://www.mainichi.co.jp/syuppan/economist/news/20090130-192437.html

副題は「労働者派遣の全面否定ではなく、「均等待遇」の確保に向けて制度を整えるべきだ」と、ここ一月ほどの日本のアレレな議論の水準からするとたいへんまっとうな議論です。最近、マスコミも少しづつ落ち着いてきていますので、今週末に出る私の『世界』論文も含め、徐々にそういう方向に議論が進んでいくことが期待されます。

一方、次の一節などは、いまだにものの道理がわからない徒輩に熟読玩味させたい内容です。

>アダム・スミスが指摘したように、使用者と労働者の間には交渉上の地歩のアンバランスがある。スミスは、労使間の交渉上の地歩のアンバランスを補正して労働者が使用者と公正な競争を行うことができるように、労働者にいわばハンディキャップを与える政策を積極的に展開することを説いた。つまり、スミスは「能動的自由放任主義者」であったのであり、労使間の交渉上の地歩のアンバランスに気づいていなかったデヴィッド・リカード以降の「消極的自由放任主義者」とは180度、政策の方向性が異なっていた。

その日の生活に困っている人々は、劣悪な条件であっても自らの労働力を「窮迫販売」せざるを得ないのであるから、失業給付や生活保護を整備して、派遣労働市場を「外から」支える施策は不可欠なのである。そして、この施策の充実により、派遣労働市場に限らず労働市場全体の健全性が確保されることにもなる。

EUやオランダの派遣労働市場を概観すれば、この市場の「内側」の問題を論じる際のキーワードは「均等待遇」であることがわかる。

>個々の企業にとっては、当面の労働費用の節約を図ることが合理的な行動なのであろうが、ミクロには合理性があってもマクロには不都合が生じる合成の誤謬が政策介入の必然性の根拠となることは広く知られている。・・・安定した生活が合ってこそ、人は人らしく生きていくことができ、仕事への意欲が生まれる。-この当たり前のことを、年末年始の出来事は思い出させてくれた。

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