おとぎばなし
むかしむかし、ある国に、平民たちと奴隷たちがおりました。奴隷たちはひどい扱いにたえかねて、俺たちを平民と同じに扱えといいました。
そこへやってきたある男がいいました。平民たちを奴隷の身分に落とせばよい。みんな奴隷になって平等になる。
それをきいてある奴隷たちは、そうだそうだといいました。
そのやりとりをきいていた異国の人がいいました。平民を奴隷にひきずりおろしても、きみたちは奴隷のままなんだよ。ひどい扱いにかわりはないんだよ。
そこへまた別の男がやってきていいました。いやいや、奴隷たちを平民の身分にひきあげればよい。みんな平民になって平等になる。
それをきいてある平民たちは、そうだそうだといいました。
そのやりとりをきいていた異国の人がいいました。奴隷がいるときの平民と奴隷がいないときの平民はちがうのだよ。奴隷のいない平民はいままでの平民より地位がさがるだろう。それがわかっているのかな。でも、その方が本当のあるべきすがたなんだよ、と。
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