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公共職業訓練軽視の土壌と背景

昨日のワールドビジネスサテライトは、かなり長く映っていましたな。おおむね、私の言いたかったことを伝えていただいたと思います。

一点だけ、あの東洋経済からとったOECDの雇用保障の厳しさのグラフは、日本については大変ミスリーディングであると20分ぐらいかけてご説明したのですが、そのまま使われちゃってたですね。

ヨーロッパ諸国の積極的雇用対策としての職業訓練の重要性を中心にお話ししたのですが、そのあたりをもう少し激烈に語っておられる方がいるので、紹介しておきます。田中萬年さんで、年末に「公共職業訓練軽視の土壌と背景」という文章をアップされておられるので、リンクしておきます。

http://www.geocities.jp/t11943nen/ronbun/VTkeisi.pdf

>「行政改革」を隠れ蓑に、労働者の雇用保障策をますます破壊する策謀が進められようとしている。それは労働者のための職業訓練・職業能力開発に対する最近の対応に端的にあらわれている。職業の能力開発は労働者として働く入職者のために、中小企業で働く在職労働者のために、そして不運にして離職・失業した人のための職業能力の修得の機会として無くてはならない近代社会の人権である。

本来、労働者のための職業訓練は政府が担当すべき業務の一つである。ところが、政府の職業訓練を担当して来た雇用・能力開発機構を廃止することは“ムダ"の削減になる、という短絡的・偏狭な論理で国民を誤魔化し、実態を知らされていない国民の人気を取ろうとしている。職業訓練の重要性をマスコミも正しく国民に紹介していない。その裏には国民の権利を無視した「自己責任」論がある。

>これらの労働者のための職業訓練は欧米先進国では今日の最も重要な教育改革の柱である。・・・このような精神で近年のヨーロッパ諸国における教育改革が職業訓練と一体的に追求されていると考えることが出来る。わが国で公的職業訓練を削減、あるいは廃止しようとする発想は、近代国家としてはあるまじき政策であることになる。

>職業訓練が近代社会の人権として国民に定着しなければ、国民はますます自己の権利を矧ぎ取られることになるであろう。そのことは、結果的に国の基盤が崩壊し、次々に社会的問題が噴出する要因となろう。そのような問題を食い止めるためにも公共職業訓練、職業能力開発の根本的対策が緊要といえる。

いうまでもなく、ここでいう職業訓練機能を担うべきは、狭義の職業訓練施設にとどまらず、学校教育機関全体でなければなりません。そして、だからこそ、子供の教育費を年功制に乗っかっている親の賃金収入にすべて背負わせるやり方でいいのか、という問題が浮かび上がってくるわけです。

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