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2008年12月 6日 (土)

魚ではなく釣りざおを@丹羽宇一郎氏

朝日のbeに、伊藤忠の丹羽宇一郎氏が「定額給付金 魚ではなく釣りざおを」というコラムを書いておられます。

>・・・では、ワーキングプアと呼ばれる人たちなどがもらって喜ぶのか?私はそうは思わない。

彼らが必要としているのは、必死で働いてもぎりぎりの生活しかできない労働条件の改善や安定した雇用だ。

・・・定額給付金も同じだ。国民が求めているのは雇用の安定だ。1年限りでお金をもらっても、仕事がないまま迎える次の年はどうするのか。政府がやるべきことは、魚ではなく釣りざおを「支援」することだ。

いわれていることはおおむね正しいと思います。「おおむね」というのは、世の中には釣りのできない人々もいるわけで、そういう人々には魚を配るしかないからです。子どもの貧困問題はそちらの視点が必要でしょう。しかし、釣りの能力のある人から釣りざおを取り上げておいて、魚を配るというのが不合理だというのはその通りだと思います。

日本社会はかつては釣りのできる人にはみんな釣りざおを与えて、それで魚を釣って生きられるようにしようという社会だったわけですが、そういうのは「護送船団方式」だからけしからん、上手に釣りのできる有能な人間だけが釣りをしてたくさん魚を釣って、釣りの下手くそな無能な連中はさっさと引っ込んで、「セーフティネット」で生きていけばいいと言ったのが竹中平蔵氏をはじめとする人々であったわけで、ここ十年間まさにそういう方向でやってきたことの結果が今の情況なのであってみれば、丹羽氏の「正論」はまさに正論であるだけに、なかなか複雑な思いをもたらすところがあります。

http://homepage3.nifty.com/hamachan/imply.html

>今日の日本の経済政策、社会政策全般に渉る総合企画書とでもいうべき位置にあるのが、小渕内閣時代に設置された経済戦略会議の答申「日本経済再生への戦略」(1999年2月)であろう。この会議において理論的リーダーシップをとった竹中平蔵氏が、現在経済財政担当大臣兼金融担当大臣として経済の舵取りを担っていることからしても、その重要性はますます高まっていると考えられる。
 この答申は、その冒頭において、「戦後の日本経済の飛躍的な経済成長の原動力となってきた日本的システムの至る所に綻びが生じ、これが日本経済の成長の足枷要因として作用し続けている」という基本認識を明らかにしている。第1に、「日本型の雇用・賃金システムや手厚い社会保障システムが制度としてのサステナビリティー(持続可能性)を失いつつあ」り、「新しいセーフティ・ネットの構築が急がれる」という。第2に、「過度に平等・公平を重んじる日本型社会システムが公的部門の肥大化・非効率化や資源配分の歪みをもたらしている」という。第3に「日本的経営システムを一段と効率的なものに改める必要がある」という。こういった認識枠組みは繰り返し宣伝され、今では常識化してしまったように見える。
 答申は、「これまでの日本社会に見られた『頑張っても、頑張らなくても、結果はそれほど変わらない』護送船団的な状況」すなわち「モラル・ハザード」が「現在の日本経済の低迷の原因の一つ」だと言い、「過度な規制・保護をベースとした行き過ぎた平等社会に決別し、個々人の自己責任と自助努力をベースとし、民間の自由な発想と活動を喚起」せよと述べ、その上で「倒産したり、失業した人たちに対して、相応のセーフティ・ネットを用意」すべきだという。日本型の長期雇用慣行を「モラル・ハザード」(生活保障があるために怠惰になったり、資源を浪費する行動)として批判し、失業者に失業給付を与える方がいいという論理である。こういった診断や処方箋が、今日の労働・社会政策の推進に対して大きな影響力を行使しているのである

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