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2008年12月 9日 (火)

神奈川県立田奈高校の労働教育

去る12月1日に行われた「今後の労働関係法制度をめぐる教育の在り方に関する研究会」第4回の資料が公開されています。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/12/s1201-8.html

中でも興味深いのは、神奈川県立田奈高校の吉田美穂先生のお話でした。この高校、進学、就職、「その他」(=フリーター等)がほぼ3分の一ずつという普通高校ですが、先生方が熱心に進路研究に取り組んでいます。その資料が

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/12/dl/s1201-8d.pdf

大部ですが、見ていくととてもよく考えられていることがわかります。

(PDFの)27ページからの「フリーターって不利ーたー???」というあたりは、近頃よく見受けるものですが、そのあと30ページから「アルバイター、フリーターの権利を考えよう!」というのがあって、

>1 フリーターは、憲法27条・28条に規定される労働者ではない。

>2 フリーターには、労働基準法は適用されない

なあんてな、ひょっとしたらそこらのおじさんも○を付けかねないような質問項目が並んでいます。

実は、田奈高校、経済的事情から中退する生徒も多く、多くの生徒が経済的理由からアルバイトをしています。アルバイト禁止などと云って済ませているわけには行かない事情があるんですね。高校卒業後の話と云うだけではなく、現に高校生でありつつ労働者でもある彼らの権利を守るには・・・という問題意識を持たざるを得ないということなのでしょう。

そのうち公開される議事録に載るかどうかわかりませんが、同じ神奈川県立高校の教師でも、ほっといても生徒が勝手に勉強してくれて勝手にいい大学に進学してくれるような楽な高校に勤務しても、休日もなく必死に生徒のために奔走しても成果が出ていないとか云われてしまう高校に勤務しても給与が同じというのは・・・・というような話もあったような。

でも、ここ十年来流行しているような、軽薄な成果主義を安直に導入したりすると、レベルの高い生徒の集まる高校の先生方が成果を上げたと評価されて、結局田奈高校の先生方がますます割を食うんでしょうな。

(追記)

これも議事録に載るかどうかわかりませんが、傍聴していて記憶に残ったことですが(あんまり労働教育と関係ないことばかり記憶に残ってるのもなんだかなんですが)、田奈高校みたいな教師の負担の大きい下位校では、みんな(もっと楽な高校に)転出を希望するので、平均3年くらいで教師が入れ替わってしまい、ノウハウが蓄積していかない。また、卒業した生徒が「せんせーい、こんなことがあったんだよお」と学校に駆け込んでこようと思っても、懐かしい先生方はいなくなっている・・・という状態のようです。

こういう実態を見ると、ある種の人々からはけしからんものの代表選手みたいに云われていますが、こういうしんどい仕事への手当ってものには合理性があるんじゃないかという気がしてきます。

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コメント

私は田奈高29期生ですが田奈高に行き、田奈高の先生方から学び成長できました。 負担が大きくてもいつもいつも味方でいてくれる先生方でした。
この記事をよみなんだかちょっと寂しくなりました。

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