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2008年12月24日 (水)

転換社債みたいな失業扶助?

さて、霞ヶ関に宣戦布告しているらしい脱力官僚の方から「内容があまりにひどい」と酷評されている「生活防衛のための緊急対策」ですが、

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-d00b.html(ひどいのはお前だ!)

その中を見ていくと、いくつか興味深い政策があります。

http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2008/1219taisaku.pdf

特に、

>・住宅・生活支援の資金貸付(本年12 月から適用)
- 最大186 万円(雇用保険受給者の場合は最大60 万円)の貸付、6か月後の時点で就職していた場合には一部返済免除

これは、さらりとよむと、ふむふむ、ですが、よく考えると、なになに、です。

厚生労働省のHPにその案内が載っています。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/h1219-8.html(解雇等による住居喪失者に対する「就職安定資金融資」事業を開始します)

>非正規労働者等の解雇や期間満了による雇止め等に伴いそれまで入居していた社員寮からの退去を余儀なくされる方々に対して、住居と安定的な就労機会を確保できるよう支援するため、ハローワークを相談窓口として、「就職安定資金融資」事業を実施します。

ここにも資料が載っていますが、既に一昨日から窓口になっている労働金庫のHPに、「「就職安定資金融資制度」の取り扱い開始について」が載っていますので、そちらを見ますと、

http://chuo.rokin.com/info/upimage/00000066.pdf

>中央労働金庫は、2008 年12 月22 日(月)より、「就職安定資金融資」の取り扱いを開始いたします。
本融資は、離職によって住居を喪失した方々に対し、住居と安定的な就労機会を円滑に確保できるよう支援することを目的とし、厚生労働省からの要請を受け、全国13 の労働金庫で取り扱いに至ったものです。
なお、融資のお申込みに際しましては、事前にハローワークでご相談いただき、所定の書類を揃えていただく必要がございます。

1.商品概要
名 称 就職安定資金融資
申込資格
※要件認定はハローワークが行います。
次の1~4のいずれにも該当する方
1.事業主都合による離職に伴って住居喪失状態となった方
2.常用就職の意欲が認められ常用就職に向けた活動を行うこと
3.預貯金・資産がない方
4.離職前に主として世帯の生計を維持していた方
利用対象者
1.ハローワーク証明の「離職・住居喪失証明書」・「住居入居予定証明書」・「就職安定資金融資対象者証明書」を提出できる方
2.満18 歳以上の方(満20 歳未満の方は、親権者の同意書が必要です)
3.最終弁済時年齢満66 歳未満の方
4.当制度に係る日信協の保証基準を満たす方(融資審査があります)
資金使途
1.住宅入居初期費用
①敷金・礼金・前家賃・仲介手数料・火災保険料・入居保証料(上限40 万円)
②転居費及び家具什器費(上限10 万円)
2.家賃補助費(上限36 万円:
6 万円×6 ヶ月
3.生活・就職活動費
常用就職活動費
上限90 万円(
15 万円×6 ヶ月
離職者(雇用保険受給資格者)50 万円
融資限度額
離職者(非雇用保険受給資格者)176 万円
融資金利 固定金利(年利)1%(別途保証料0.5%)
返済期間 据置期間6 ヶ月経過後10 年以内
返済方法 毎月元利均等返済(据置期間中は利息のみのご返済)
担保・個人保証 不要
保証機関 日本労働者信用基金協会
2.取扱開始日 2008年12月22日(月)
3.お問い合わせ
① 申込資格や融資制度・手続きに関するお問合せは、「安定就職コーナー等設置公共職業安定所(ハローワーク)」へお願いいたします。
※詳細は、厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/h1212-4.html)をご覧ください。
② ハローワークご相談後の融資手続きに関するお問合せは、中央労働金庫本支店へ。
以 上

これ、よく見ると、雇用保険受給資格者には住宅入居初期費用を融資するだけですが、非雇用保険受給資格者、つまり雇用保険のセーフティネットからこぼれてしまう人々には、6ヶ月間の家賃補助と生活・就職活動費を融資するという仕組みになっていることがわかります。つまり、雇用保険で生活できない人には別口から融資という形で生活費を出しますよ、と。

そして、上の官邸HPの記述からすると、「6か月後の時点で就職していた場合には一部返済免除」、つまり、就職しなければ返さなければならないが、就職すれば返さなくてもよくなるかもしれない。

これって、あんまり大きな声では言えないかもしれませんが、融資という形をとった無拠出制の失業扶助なんじゃないか、それも、扶助という形でわたしてしまうと、ヨーロッパ型のモラルハザードが発生する可能性があるので、就職しなければ「おらおら、貸した金は耳をそろえて返してもらおう」となり、就職すれば「おめでとうございます。貸したお金はプレゼントね」ということになるという、絶妙なインセンティブ設計の、転換社債型失業扶助というものなのではないか、と思ったのですが、いかがなものでしょうか。

まあ、「おらおら金返せ」というためには、しかるべき雇用の場を確保しないといけませんが。

こういうのも、岸博幸氏のような方々から見れば、「弱者救済のためのその場凌ぎのバラマキ」で、「経済成長を引っ張る、成長産業を作り出すといった観点からの対策は皆無」ということになるんでしょうが。

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