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2008年11月21日 (金)

最大の景気対策は賃上げ@経産省

JR関係の雑誌「WEDGE」の12月号に、興味深い、というか、何だかなあ、という記事が載っていました。

>経済産業省が日本労働組合総連合会(連合)との接触を強めている。連合に対し、来春の賃上げを獲得するよう水面下で働きかけている。今冬のボーナス支給額が6年ぶりに減少するなど労働分配率が低下する中、経産省は「最大の景気対策は企業の賃上げ」(幹部)と判断しており、連合の尻を叩き始めた。

今週改訂された「新経済成長戦略」の中でも経産省は、「大企業を中心とした賃金引き上げが必要」と指摘、内需低迷の元凶は大企業の賃金抑制と見る。

「定額減税など小手先の対策では消費を刺激しない。賃上げこそが即効薬」(幹部)。日本経団連など親密な経済団体への要請が一般的だが、煮え切らない経営者側ではなく、ターゲットを労働者側に転換。事務次官ら幹部が連合に日参し、異例の要請を繰り返している。

この関係は、以前本ブログでも取り上げました。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-1232.html(小林慶一郎氏の労働市場規制強化論)

それにしても、労働省の長い歴史の中でも、労働官僚が労働組合に賃上げの尻を叩いたなどということは聞いたことがありません。入省時から、(最低賃金のような最低条件は別として)賃金決定は労使交渉で決めるべきもので、政府は介入してはならないのだ、という格率を叩き込まれてきているので、こういうのを見ると、ほんとに経産省って何でもありなんだなあ、と感心してしまいます。

一般論としていえば、現在の状況下で賃上げが景気対策というのは確かでしょうが、経産省の言い方ではそれをもっぱら既に高賃金の大企業分野で行えということになり、より消費性向の高い低賃金層は後回しでいいと読めないこともなく、なんだか格差拡大を呼びかけているように見えないこともないところがいささか痛いところのようにも思われます。

連合としても、正社員だけの利益代表ではなく、非正規労働者のために活動するのだといいだしたところで、そう簡単に大企業だけ賃上げせよ!と乗れないでしょう。

とはいえ、こういう不況下で中小企業に大幅賃上げを要求するのは会社をつぶせということか、と反発を食らうでしょうから、それはいえないということなんでしょう。やはり、ここは労働市場内部だけではなく、社会全体の再分配政策をどう構想するか、という問題意識に裏打ちされることが不可欠のように思われます。雇用保険財政を通じた、中小企業への賃金補助などもその一環でありうるはずですが、ここ十数年の「構造改革」で見る影もなくなってしまいましたしねえ。

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