ソシウヨの時代?
いや、こういうのが出てくるだろうな、とは前から思っていましたが、やはり出てきましたな、という感じです。
http://www.amazon.co.jp/dp/477551279X/
縦軸にリベとソシをとり、横軸にウヨとサヨをとると、計4つの象限が得られますが、そのうちこれまでの日本で一番論者が少なくて市場としてニッチが狙えるのはソシウヨですからね。
まあ、西部邁氏を取り巻く人々はある意味でその一角を占めていたといえるのですが、いささか高邁な議論になりすぎるところがあり、むくつけなまでに劣情を刺激するようなイデオロギー操作にはリラクタントな風情がありましたが、このムックはそこはスコッと抜けていて、何でもありの感じですな。
「21世紀大恐慌は資本主義の崩壊か」とか「金融大恐慌が証明した小泉=竹中路線の大罪」とかタイトルだけ見ると、『情況』かという感じですが、その後に控えるのは「経済ナショナリズムが日本を救う」ですからね。両方に文章を寄せているのが経済産業省の中野剛志氏ですが、気分は商工省の革新官僚ですか。
興味深いのは、「超格差社会と昭和維新」という昭和初期の話がでてきていることで、これは本ブログでも取り上げましたが、まさにソシウヨが勝利した典型的な事例であるわけで、この筆者は現代日本でもそれをやろうと思っているわけですが、それはいささか問題ではないかと思う人々にとっても、等しく学ぶべき歴史の教訓であることは間違いないと思いますよ。
参考までに
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post_a88b.html(超リベサヨなブッシュ大統領)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_f86f.html(日中戦争下の日本)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post_642c.html(昭和8年の三菱航空機名古屋製作所争議)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/12_f1d9.html(昭和12年の愛知時計電機争議)
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