身分差別と階級格差の区別もつかないって・・・
こんなことは、社会科学のもっとも基本のイロハのイに当たるようなことのはずなんですが、ある種の人々には理解されていないんでしょうか。
いうまでもなく、インドのカースト制度とか日本の部落差別とかは身分差別です。そういう生まれによる差別というのは、近代社会の原理とは反するものですから、資本主義が進展すれば薄れていく傾向があるのは当然です。
一方、法律上では対等な契約関係でありながら現実の社会的力関係が隔絶していることから生ずる格差は、それが差別に基づくものでないがゆえに近代法上は正当でありながら、それをそのままにしておくと社会が不安定にならざるを得ないがゆえに、ある種の介入が要請されてくるわけです。
こんな、高校の現代社会で学ぶようなレベルのことが、リバタリアンな人々には見えなくなってしまうんだなあ、ということを改めて感じましたね。
http://d.hatena.ne.jp/kurakenya/20081105
>モン・ペルラン・ソサイエティでのランチ・トークに
ベッカーが、フリードマンが指摘したように、
資本主義の発達は、必然的に階級差別を否定してゆくというものがあった。
ベッカーはフリードマンの指摘の通り、
インドの経済発展に伴う差別の減少を指摘したのだ。
経済活動が少なければ、自分以外の階層との交わりは限定される。
しかし、資本主義は能力のある個人を、階層にかかわらず評価する。
これこそが、すべての不合理な差別を市場が減じる理由なのだ。
フリードマンはもういないが、彼の洞察は今も生きている!!
「階級差別」って何?階級って、対等な人間同士の問題ですよ。物事を理解してますか?
まさか、「階級」って言葉をカーストとか部落差別みたいなものだと思いこんでいるって?あぁ・・・
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>資本主義の発達は、必然的に階級差別を否定してゆく
「格差」じゃなくて「差別」って書いてるし…
投稿: tamutamu | 2008年11月 6日 (木) 22時57分