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2008年11月14日 (金)

日々雇用の民間需給調整事業の元祖

労働組合による労働者供給事業に関する判例評釈を紹介したので、そのつながりで、日本最大の労供組合「新運転」の太田武二さんの論文を紹介します。

これは、連合の関連団体の教育文化協会の「私の提言」の今年(第5回)の入賞論文です。

http://www.rengo-ilec.or.jp/event/ronbun/index05.html

これの佳作賞に、太田さんの「日々雇用の民間需給調整事業の元祖 労働組合による労働者供給事業法の制定を!」が載っています。

http://www.rengo-ilec.or.jp/event/ronbun/no05_03.html

>私は、来年の春、結成50周年を迎える新運転という労働者供給事業(略称、労供事業)を行う労働組合に30年近く在籍している者として、今こそ、日雇い派遣や非正規労働者の諸問題解決の一助として、派遣法の下で埋もれていた労働力の需給調整事業の原石のような古くて新しい制度を研き直す法制化運動を提案したい。

太田さんは、第2回の私の提言でも優秀賞をとっています。

http://www.rengo-ilec.or.jp/event/ronbun/no02_01.html(型破りの事業展開を!)

>私は、新運転の組合員になって25年になる。「新運転?」領収書に書き入れてもらう時や電話や直接話して相手方に所属を説明する時、最初から了解してくれる人は殆どいない。「新しいに運転手の運転で、新運転。」と丁寧に、ゆっくり教えてあげて、何とか領収書になったりするが、電話や話での所属説明は中々難しい。「元々は新産別所属の労供事業をする労働組合なんです。」というと、「労供事業?」と更に訳が分からなくなるらしい。「正式名称は、新産別運転者労働組合といって設立から46年になり、職業安定法第45条で、唯一労働組合にだけ認められている労働者供給事業をしているんですよ。」なんて言おうものなら、殆どの相手は理解の限界を超えているという顔を見せてくれる。

 そうした迷路に迷い込んでしまった人に一番効く助け舟は、「つまり派遣事業の元祖みたいなことをしている労働組合なんです。」という説明。すると相手は途端に明るさを取り戻して、「派遣なんですか!」と一変するのだ。

先の評釈でみた運輸省の日雇運転手禁止の話についても、今回の論文にこう書かれています。

>新運転は、正式名称を新産別運転者労働組合といい、1959年に僅か数人のタクシー運転手が集まって新産別に加入し、労供事業の許可を受けた労働組合である。結成当初から多くのタクシー会社と一日当たりの営業収入に対する高い歩率の労働協約を締結し、高度成長期の人手不足と相俟って急テンポで組織拡大を実現した。当時のタクシー組合員は、個別企業に就職することなく、労働条件の良い職場を選択する自由があった。つまり日雇い運転手として人手不足、売り手市場の中で高い賃金、労働条件を謳歌したものだった。
 しかしその後、出る杭は打たれるという諺どおり、急激に勢力を伸ばしていた新運転に対してマスコミを使った反日雇いタクシー運転手キャンペーンが吹き荒れた。曰く「事故多発、無謀運転、乗車拒否などの雲助タクシーの元凶は、日雇い運転手」ということで、1962年に運輸省令の改正によって組合員は一つのタクシー会社に選任運転手として固定的に雇用されない限りタクシー運転が出来なくなったのである。その結果、タクシー組合員の企業内への囲い込みが進み、新運転からの離脱、減少という事態が進行した。

疾風怒濤の中を生き抜いてきたわけです。

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