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2008年11月12日 (水)

ニートを基幹社員に育成するには

「人間力っていうな!」

では、そういう対人コミュニケーション能力、「官能」の乏しい若者はどうしたらいいのか。

ジョブ型の労働市場で、個人の職務能力を武器に生きて行く方がいいのか、それとも・・・。

もちろん単純な答えなどありませんが、一つの興味深い事例があります。

厚生労働省の委託で産業社会センターが実施した「若年者の雇用機会の確保等についての企業等からの好事例の収集に係わる調査研究報告書」の中に、

事例2(ビルメンテナンス業A社)
ニートを自社の基幹社員に育成した“適性を活かす”人材育成プロセス

というのがありました。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/jakunensha06/dl/houkoku.pdf

>同社では、取引先の紹介で2003年に、無職で、かつ、職業経験がない、22歳と、23歳の男性2名を面接、採用した。
この2名の男性は、仕事をせず、学校にも行かず、自宅でゲームやインターネットばかりして暮らしている、いわゆる「ニート」であった。面接をしたものの、極度に緊張したり、話の内容が偏るなど、コミュニケーションに難があることが一目でわかる状態であった。但し、不器用ながらも何とかして仕事をしようという熱意のようなものが感じられたため、採用を決定した。

>同社では、この2名については、「仕事ができないことを前提として、その中でできることを見出す」という方針で配置と教育を行った。
具体的には、社内の各管理職に預け、各部署にローテーションで配置、本人の興味を見るとともに、各管理職からの評価を集め、適性を見極めたという。同社が最初にこの2人の適性を見極めようとしたのは、同社が過去に何度も求人難を経験していたことが背景にある。「とりあえず来てくれる人間を確保し、その後に本人の資質を見てできる仕事をやらせるというような経験を何度もしていた」ことが、職務経験のない人間を育てる場合に有効だという経験則があったからだ。
結果として、一人はITに関係する仕事に熱意を見せたため、社内システムの構築と、事業に関するインターネット上からの情報収集の業務に配属した。もう一人は、自社保有の不動産管理(補修の手配等)の業務に配属した。

>コミュニケーションに難があり、直接顧客と交渉するような仕事は不向きだった二人だが、それぞれ興味や適性が合う仕事や職場で、仕事に慣れ、徐々に自信をつけてきた。一旦自信が付くと、不得意だったコミュニケーションについても、業務に支障がない程度にこなせるようになり、外部の取引先、協力会社ともやりとりできるようになるまで成長した。

>2003年に採用された当時「ニート」の2人は、2008年現在も同社で正社員として、それぞれの業務に精力的に取り組んでいる。「ニートといわれる方は、コミュニケーション力に難がある分、自分を理解してくれ、自身の居場所と感じた場合には高いロイヤリティを示す傾向がある。」「2人は我が社での仕事を自身の居場所と感じている様子で、突出した企業ロイヤリティを持ち、そのことが仕事への責任感の強さにつながっているようだ」と、それぞれの業務において、他の社員と比較しても高いロイヤリティと責任感を見せ活躍する2人を、同社では高く評価している。

ジョブとメンバーシップということでいえば、完全なメンバーシップ型の雇用管理です。少なくとも彼らにとっては、それが有効であったことは間違いありません。

そういうやり方をニートの若者全てにできるのか、とかいろいろと議論の余地はもちろんあるのですが、一つの示唆的な事例として。

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コメント

やはり、シグナリングの問題に行く付く、ように思いますね。

このケースは“広汎性発達障害”の診断に当てはまる可能性がありますね。
“就労困難群”支援のヒントは障害者就労にあるのかもしれません。

こういう人にほんの少しだけ関わった経験からすると、ニートな人に接触し、家から引きずり出す行為がまず大変。

この事例は、働かなければならないという意欲ある?ニートな人の場合ですね。
ニートでもほんの少しの意欲を見せて貰えれば社会は受け入れるよ!というメッセージ、それと受け入れる側の寛容さと忍耐が必要なのでしょう。こういった事例を発見するとなんだか嬉しくなります。

問題は行政(に限定したくはないですが、好んで接触するのなんて行政くらいしかないでしょう)がニートな人に接触する機会が少ないというかほとんどないことなんですねぇ。。。

ニートに限らず普通の求職者も含めて、職歴の空白期間の存在自体(その間の事情は無関係)を問題視する風潮が企業側に強すぎるのではないかと。

というか、今回の事例の二人はまだ22とか23歳です。
その位の若い者をそこまで値踏みしなければならない方が異常な気もします。

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