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2008年10月18日 (土)

読売提言の医師計画配置、厚労省課長が前向き発言

読売に早速、

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081018-OYT1T00510.htm

>厚生労働省の佐藤敏信医療課長は18日、秋田市内で講演し、医師の計画配置について「結論から言うと、計画配置をする考えはある。よい規制だ」と導入へ前向きな考えを示した。

佐藤課長は、医師の計画配置には、職業選択の自由や官僚統制などを理由に批判があるとしながらも、「今はハコ(病床数)の規制があるのに、人の規制はできない」と現状に疑問を投げかけた。講演後の質疑に答えた。

 医師の計画配置を巡っては、読売新聞は16日に発表した医療改革の提言で、医師不足解消を図るため、若手医師を地域・診療科ごとに定員を定めて配置するよう求めている。

という記事が出ています。

この手回しの良さを見ると、あらかじめ示し合わせた連係プレイ?という感じもしますが、それはともかく、医療システム全体は規制のもとにありながら、ヒトの配置だけはレッセフェールになってしまっていることの矛盾を解決するには、医療システム全体をレッセフェールにして、シッコの世界にしてしまうか、ヒトの配置にも公的な規制をかけるかなんでしょうね。もちろん、シッコの世界のどこが悪いというリバタリアンな人々からすれば、答えは前者なんでしょうが、それはさすがにご免被るというのであれば、何らかのヒトの配置の規制は導入するしかないのではないでしょうか。

そもそも、かつては医局という「良心的な手配師」があって、そこが本来は公的機関が果たすべきマクロ的視点からの医師の適正配置を「私的権力」として行っていたわけです。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_46de.html(良心的な手配師)

>自見氏が手配師として良心的であったことを疑うわけではありません。自見氏以外にも、各医局には良心的な手配師の方々がいらして、まさにパブリックな観点から医療人的資源の適正配分に尽力されてこられたのでしょう。そのことを疑うわけではありません。

しかしながら、医局の人的資源配分が何らかの法律に基づく公的な労働力需給調整システムとしてではなく、医局という名の私的権力の「事実上の支配関係」に基づくものであったこともまた事実でしょう。

自見氏が「良心的な手配師」であったとしても、すべての手配師が良心的であったということにはなりません。むしろ、公的な規制に束縛されない私的権力であるが故に、「俺の云うことを聞かねえ奴は許さねえ」的な親分子分関係が蔓延していたというのもまた事の反面であろうと思われます。「白い巨塔」を始めとする医局モノ小説があれだけいっぱい書かれているというのは、医者の世界にそれだけトラウマが溜まっていると云うことを意味するのでしょう。

医局という私的権力が日本の医療を守ってきたのに、それを潰しやがって、という自見氏の反発には、医療を金銭評価された私的利害の市場による調整のみに委ねていいのかという意味においては、大いに聞くべき内容があるように思いますが、それが「昔はよかった」的なノスタルジーになってしまうとすれば、肯定するのは難しいでしょう。

公的な利益実現のために適確な人的資源配分をしなければならないというのであれば、その権限行使の在り方自体が公的なものでなければならないでしょう。身分が国立大学医学部教授だから「公的」なんてことはないわけで、民主性と透明性が欠如しているのであれば、主体が公務員であろうが何であろうがそれは私的権力なのです。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_af6a.html(医師の派遣緩和へ ときた)

>この大学医局のやっていた事実上の派遣行為は、厳格に解釈すると限りなく労働者供給事業に近い実態であったわけですが(だって、医局のボス教授は、若い医師たちに対してまさに「実力的な支配関係」を振るっていたんでしょうから)、そこは無料の職業紹介であるという理解のもとでやってきたわけですが、まあ一部に弊害もあったようですが概ね医師の適正配置に貢献してきていたと言えるのでしょう。

それがうまくいかなくなってきて、それに代わるべき労働力再配分システムが必要になってきたというのが大きな状況なのだとすれば、やはり抜本的に制度の在り方を考え直すべき時期ではないかと思われます。

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