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2008年10月 8日 (水)

カイカク正義人間の発想法

たまにはいい内容が載ることもある産経の「コラム・断」ですが、今日の横田由美子氏の「文科省の強気」には呆れるを通り越しました。

http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/081008/acd0810080329003-n1.htm

>世の中が自民党総裁選だとか、やれ解散総選挙だとか騒いでいる間に、文部科学省の「裏口要求」がこっそりと通過しそうだ。

 8月、自民党の「無駄遣い撲滅PT(プロジェクト・チーム)」は、文科省の28事業を点検し、約160億円のムダを指摘した。ところが文科省の来年度予算要求では、全く「節約の意志」がないことが河野太郎衆議院議員の報告で明らかになった。ムダ施策のほとんどについて、増額要求が行われていたからだ。

 中でも見過ごせないのは、非常勤講師の2万人増員だ。小泉内閣時の行革推進法や閣議決定には、「5年間で1万人の〈正規職員〉削減」が明記されている。これに対して文科省は、「非常勤講師は非正規職員で、正規定員ではないので、行革推進法違反にあたらない」と主張している。

 さすがに、政府の「行政支出総点検会議」からも「裏口入学ならぬ『裏口要求』だ」とあきれる声が上がった。「官僚」だけあって、法の抜け穴探しのうまさには感心するが、尋常な神経ではできない芸当だろう。

 しかし、彼らが強気になるのも当然かもしれない。

 ここのところ、政権の中枢には「文教族」と呼ばれる議員が跋扈(ばっこ)していた。今回の麻生新内閣では、ますます文教色が強まっている。最大派閥の首領も、新旧官房長官もみな文教族。閣僚も文科大臣経験者が目につく。彼らの部屋や事務所を詣でる文部科学官僚の姿があちこちで目撃されている。さながら「我が世の春」を迎えている気分なのであろう。(ルポライター)

まともな感覚からいえば、正規職員を削減する分非正規職員を増やしてしのごうという文科省のやり方自体批判の対象となりうるわけですが、そこはそれ、ギョーカク推進は異論を許さぬ絶対正義である以上、文言上は行革推進法違反にならないように、かつ、教育現場の何とかしてくれという悲鳴に何とか応えようとする文科省官僚の絞り出した知恵として温かく見守って欲しいなあ、と、怒り狂う教育界をなだめてあげたいところであるわけですが、このルポライター氏にとっては、事態はまったく逆様に見えるようです。

正規職員どころか、薄給かつ身分不安定の非常勤職員を教育現場に送ろうとすることすら、「裏口要求」であり、「無駄遣い」であり、「法の抜け穴探し」であり、「尋常な神経ではできない芸当」だというのですから、まあ、なんともはや。

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コメント

9月21日の読売新聞の報道で、「自治体職員『非正規』1/4 本紙調査 人件費削減進める」という記事がありました。9月29日の共同のニュースでも、自治労調査で、自治体職員の28%が非正規、というものが。http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/nation/CO2008092901000620.html

読売の記事では、都道府県の非正規職員は事務補助や相談業務が多いが、市・区では、保育士、生活保護世帯の調査、要介護認定の調査、市税・国民保険料の徴収など、と、「住民と接する業務」と書いていますが、「福祉や徴税の現場」の仕事ですね。

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