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2008年9月 2日 (火)

大津和夫『置き去り社会の孤独』

41cfn5pbzhl 読売新聞で社会問題を書かせたらこの人しかいないという大津和夫さんの『置き去り社会の孤独』をいただきました。ありがとうございます。

http://www.yomiuri.co.jp/iryou/info/book_item/20080814-OYT8T00400.htm

「置き去り」という言葉は、154ページでスウェーデンの職員が語った「置き去りにしておいて、社会にどんなメリットがあるのでしょうか」からきているのでしょうか。「社会的排除」といういささか堅い言葉では掬い上げられない感覚をよく言い表していると思います。

生き生きとした描写は、さすがこの道のベテラン記者という感じです。

第3章の「欧州の取り組み」のところには、私もちょびっと顔を出しています。

第4章の「置き去りのない国へ10の提言」は、大変意欲的です。

(1)国は相続税の課税強化や消費税などから、最低1兆円かける覚悟を

(2)貧困の広がりと深さを浮き彫りにする指標作りを

(3)対策の理念は、仕事と<生命>の調和を図れる社会の実現

(4)「まともな」生活が送れるよう、国は基礎的な賃金を保障せよ

(5)正社員との間の不合理な賃金・社会保険の「格差」を是正せよ

(6)労働時間の上限規制の導入、過労死を出した企業名を公表し、持続可能な働き方の基盤作りを

(7)生活保護と就労支援の空白を埋める「自立支援制度」の創設を

(8)社会保障番号の導入を検討し、支援対象者を「発見」、「誘導」していくシステムを整備せよ

(9)日雇いの仕事は合理的な理由がある場合を除いて原則禁止、住民税を活用してNPOを支援するなどし、まともな雇用の受け皿作りを

(10)シチズンシップ教育を通じて、働く者が市民としての権利と義務を学び、泣き寝入りしないような環境作りを

まあ、特に(1)などは、今のポピュリズム(埋蔵金!)に流される国民にその覚悟があるのかという問題が真っ先にありますが。

最後のシチズンシップ教育というのは、まさにこのブログで最近取り上げている「労働教育」の拡大版ですね。

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