「結婚観」格差拡大が影落とす
読売新聞の調査が興味深いデータを示しています。
http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_08082907.cfm
>読売新聞社が行った全国世論調査で、日本人の結婚観に、経済的な格差の問題が影響していることがわかった。(
>今回の世論調査(面接方式、9~10日実施)からは、こうした格差の拡大が、「結婚はした方がよいと思うが現実は独身」というギャップを生じさせていることが浮かび上がった。
結婚については「した方がよい」と思う人は65%、「必ずしも必要はない」は33%だった。03年は「した方がよい」は54%で、この5年の間に11ポイントも増えた。
この傾向は特に若い世代で顕著だ。「結婚した方がよい」との答えは、20歳代で03年の30%が今回は22ポイント増の52%、30歳代で36%が15ポイント増の51%となった。
しかし、現実には若い世代で結婚していない男女の割合は増加の一途をたどっている。国勢調査によると、25~29歳の未婚率は05年で男性71・4%、女性59・0%と過去最高を記録した。
結婚志向は高まっているのに、なぜ、結婚していない男女が増え続けているのか――。
>理由は、未婚者が増加している背景についての考え方で明らかになる。・・・最も大きく数値が動いたのは、3番目に多い「経済力に自信を持てない人がいる」の39%で、03年の26%から13ポイントも増えた。
>橘木俊詔・同志社大教授(労働経済学)は、「経済的に豊かな人とそうでない人との格差が広がり、特に結婚対象年齢となる若者で、働いても貧困から抜け出せないワーキングプアが増えた。『家族を養っていけない』と悩み、結婚に踏み切れないでいる若者が増えている現状を表している」と分析する。
小泉構造改革の“負の遺産”とされる格差問題が、結婚のあり方にも影を落としているというわけだ。
そういえば、だいぶ前似たような話を書いた記憶があるなあ、と思ってググってみたところ、こんなのが出てきました。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_913c.html(二極化とセックス格差)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/post_c922.html(労働経済白書(現在合議中))
「性淘汰」なんていうダーウィニアン用語もありましたなあ。
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