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蟹工船がすごいことになっている件について

Bk20080502162111862l1 初めてそれを聴いたのは、確か先月18日の岩波書店で開かれた若者政策研究会のあとの懇談の席で、どなただったか最近若者の間で蟹工船がすごい売れているんですよと仰ったときだったと記憶しています。

その後、5月2日の読売に

http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20080502bk02.htm

>プロレタリア文学を代表する小林多喜二(1903~1933)の「蟹工船(かにこうせん)・党生活者」(新潮文庫)が、今年に入って“古典”としては異例の2万7000部を増刷、例年の5倍の勢いで売れている。過酷な労働の現場を描く昭和初期の名作が、「ワーキングプア」が社会問題となる平成の若者を中心に読まれている。

という記事が載り、

5月13日の朝日に

http://book.asahi.com/clip/TKY200805120295.html

>作家小林多喜二の代表作「蟹工船」の売れ行きが好調だ。若い世代を中心に人気を呼び、コーナーを特設する書店も相次ぐ。凍える洋上で過酷なカニ漁や加工作業を強いられる男たちが、暴力的な監督に団結して立ち向かう昭和初期のプロレタリア文学。いまなぜ読まれるのか。

ついには5月25日の産経のコラム「断!」でも、

http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080525/trd0805250332002-n1.htm

> 小林多喜二『蟹工船』が売れているという。意外に感じるが、じっさい大手書店には平積みのコーナーまでできている。

 新しい読者は若いフリーター層、ワーキング・プア層が中心らしい。とすればこれまで、プロレタリアという言葉も知らなかったひとたちなのではないか。彼らが『蟹工船』の労働者たちに共感し、自分たちの境遇が「自己責任」などのせいではないと知るのは喜ばしいことだ。

 わたしが『蟹工船』を読んだのは、40年近くも昔、20歳前後のことだったろう。短期の肉体労働を繰り返していたころだ。それでもそのころすでに『蟹工船』は遠い時代の物語だった。労働3法は、たとえばわたしの体験した自動車工場の内部でも、とりあえず機能していた。日産京都工場の大争議など、『蟹工船』を連想させる事例は散発していたにせよだ。

 しかし、いまの派遣社員やワーキング・プア層の労働環境を見ると、事態は40年前よりもずっと小林多喜二の時代に近くなっているようだ。わたしの身近にいる若いひとたちの例を聞いても、その悲惨さは理解できる。現在は管理のシステムが洗練されただけだ。

そして昨日、下高井戸駅を降りた私は改札を出てすぐの啓文堂にふらりと入って目を疑いました。その「蟹工船」が、入ってすぐの平積み台に、8冊分の面積をとって堂々と並べられていたのです。確かその前の日は平積みとはいえ1冊分だったような気が・・・。もはや大手書店どころか駅前小書店まで巻き込んだ騒ぎになっているようで、なんだか幾何級数的事態のようですね。

Kani_3

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コメント

確かに大変なことになっているようですね。
ttp://r.gnavi.co.jp/g353100/

投稿: 何か違う | 2008年6月 4日 (水) 20時33分

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