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2008年5月24日 (土)

移民は「福祉の居候」

昨日のエントリーの関連で、興味深いブログ記事を見つけましたので紹介します。

http://ameblo.jp/komanatsu86/entry-10061131532.html(デンマークの移民問題)

デンマークはオランダと並んで、心が広くて寛大で可哀想な外国人をどんどん受け入れてきた国ですが、その社会的帰結がどういうことになっているかはあまり日本で報道されることはありません。以前、例のムハンマドの風刺マンガについてデンマークの移民状況に触れたことがありますが、デンマークに留学している日本人女子学生のこの記事は、その実態をよく伝えてくれています。

>なんで「愛の橋」と呼ばれているかと言うと、実はこれはデンマークの厳しい移民政策と関係あるんです。デンマークには「24歳ルール」と言うのがあり、デンマーク人は24歳以上にならないと非EU&北欧出身の人と結婚する事が禁じられていて、又相手(つまりデンマーク人じゃない方)はデンマークに住むことが出来ないのです。そのため、デンマーク人とデンマークで一緒に住みたいけど住めない非EU&北欧の人は、スウェーデンで住民券を取得し、デンマークに一番近い都市・マルメに住み、デンマークにいる相手と毎日橋を渡って会いに行くのです。なので、この橋は「愛の橋」と呼ばれています。

ちなみに、上記の「24歳ルール」は、デンマークの国籍を取得するために、主にアラブ系の女性がその家族により無理矢理デンマーク人と結婚させられるのを防ぐため、または偽造結婚を防ぐために作られた法律でしたが、このルールにより国際結婚をしたい多くのカップルが弊害を受けているのです。

2005年に北欧での「風刺画問題」は皆さんの記憶に新しいと思いますが、実はこの問題となった風刺画を一番最初に載せたのはデンマークの最大有力新聞・Jyllands-Posten(ユランズ・ポステン)でした。

>この風刺画問題がデンマークでの対ムスリム、islamophobiaが以前にも増したのは当然ですが、この事件以前からデンマークでは対移民感情が政治・社会の場でありました。

1999年に行われたThe European Values Study によると、ヨーロッパ31カ国のうち、デンマークは「4番目に外国人嫌い(xenophobia)である」という結果が出ました。特に、ユダヤ人やムスリムに対してxenophobiaがあるのだそうです。

又、デンマークで今年2007年11月に行われた選挙でも「移民問題」が焦点となりました。特に移民問題は、1995年に結成し移民政策強化を訴えているDanishPeople’sParty(デンマーク国民党) が、1998年以降からの選挙で「移民問題」に焦点を当てる事に成功した事により、各政党もこぞって移民政策に対する姿勢を打ち出す様になりました。この成功には、メディアによるデンマーク国民党へのバックアップも関係しています。

>以上、主に対イスラムに関するデンマークでの移民問題について記しましたが、この他にも今後大きな問題になるであろう、移民の失業率の高さ教育水準の低さ、そして移民と福祉の問題、などが挙げられます。一般的に、先進国が移民を受け入れるメリットは労働者不足を補う事が出来る点にありますが、デンマークは移民を上手く労働市場と結べ付けずにいるのです。

デンマークでは、16-64歳の職を持っている純粋なデンマーク人は77%であるのに対して、職を持っている非・西側諸国出身の移民は47%と言われています。又、ソマリア、レバノン、アフガニスタン、イラクから来た移民は、より貧しい労働をしているんだそうです。

移民が安定した職を持てるかどうかは、移民の教育水準に比例すると言われています。移民の教育水準は純粋なデンマーク人と比べると低く、高等教育の資格を持っている純粋なデンマーク人は66%であるのに対して、移民の子供世代では39%だそうです。デンマークでは学校は大学まで全て無料で通う事が出来ますが、言語の問題などもあり、移民やその子供の中には途中でドロップアウトをしてしまうケースが多いため、移民の教育水準が低くなってしまってると言われています。

教育水準の低さ、又失業率の高さからか、地方では移民による犯罪率が高いという統計もあります。

又、福祉国家デンマークでは、全ての失業者には「失業者保険」がおります。つまり、移民であってもこの保険をもらう事が出来るのですが、デンマークでは移民の失業率の高さから、働いてないのに保険を貰っていると思われ、移民は「福祉の居候」、「好都合難民」という固定観念が出来てしまいました。

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コメント

「福祉国家」だからこそ、自由が大きく制約される。大昔から同じこと…

福祉国家でなければ移民を受け入れても大した問題にならないでしょう。筋は通っているんですね。

福祉国家は、数多あるゲイティッドコミュニティーの特殊一形態。

福祉を与えない一方で、税金面で優遇するという形で充分に筋を通すことは可能でしょう。例えば、日本の国籍を有する者とそうでない者の間にそういった差を付ければね。

結婚したから国籍を与えるとか、国籍を持ってる者の子息は国籍が自動的に与えられるとか、どうなのよ?事実婚はどうなる

松尾流「左翼」「逆左翼」って現実に存在するのか?観念として存在するだけでないのか?

逆右翼は本当に存在しているのか?すべての人間は、右翼でないか?

>デンマークでは学校は大学まで全て無料で通う事が出来ますが、言語の問題などもあり、移民やその子供の中には途中でドロップアウトをしてしまうケースが多いため、移民の教育水準が低くなってしまってると言われています。

日本では、日本人ですら、入学金が払えないから大学に進学できない、という状況ですよね、で、高等教育の資格を持つ移民子弟39%、というのは、その割合もをどう読むかは別として、それがきちんと統計的に把握されていること自体は評価できると思いますね。「移民庁」などを作ったら、現在は把握されていない(と思いますが、間違っていたらご指摘ください)、外国人子弟の教育段階別の就学率なども把握するのでしょうか。

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