大阪の社会・労働関係専門図書館の存続を求める会
大阪府の橋本知事が発表した財政再建プロジェクト案で大阪府労働情報総合プラザを7月末で廃止することとされていることに対して、存続を求める運動が始められたようです。
http://rodoshomei.web.fc2.com/
>大阪府知事 橋下 徹様
要望書
先般、大阪府財政再建プロジェクト試案が発表されました。同試案によりますと、大阪府が設置し財団法人大阪社会運動協会が運営を受託している大阪府労働情報総合プラザについては廃止、同協会への補助金はゼロになるということでありますが、これは社会・労働分野を専門とする研究者である私たちにとって重大な損失と考えます。
大阪社会運動協会は1978年の設立以来、『大阪社会労働運動史』(既刊8巻、現在9巻編纂中)の編纂とそのための資料収集に取り組み、集めた資料の専門性の高さについてはいうまでもなく、成果物としての同運動史のレベルの高さは言をまちません。大阪だけではなく、全国は言うに及ばず、遠くイギリスはケンブリッジ大学及びロンドン大学の図書館にも所蔵されている図書であります。
同協会が2000年より大阪府労働情報総合プラザの運営を受託して以来、人件費の大幅削減を実現し、さらに8年間で利用実績を4倍に上げたという成果も聞き及んでおります(国立国会図書館「びぶろす」平成20年4月号参照)。すなわち、同協会の事業は貴職の政策課題である「財政再建、民間活力の導入」の好個の例として誇るべきものでこそあれ、その成果を全否定するような今回の試案にはまったく納得できません。これでは財政再建に向けたあらゆる努力を無に帰するに等しい暴挙と考えます。
大阪府労働情報総合プラザと大阪社会運動資料センターは一体のものとして運用されてこそ、その資料の専門性の高さとレファレンス能力の高さを発揮することができます。図書館は文化遺産を次代に残す重要な責務を負い、かつ、専門図書館の価値は「建物と本」をモノとして見るような視点では語れない重要な財産、すなわち専門性の高い「人」を有していることにあります。専門図書館の宝である専門性の高い資料群と、それを使いこなせる人材を活かさずして大阪の再生がありえるでしょうか。しかも、先にも述べたとおり、貴職が掲げられている財政再建と民間活用という好個の例である大阪府労働情報総合プラザと大阪社会運動資料センターが、まさにその財政再建という旗印の下に運営の危機に陥るとすれば、なんとも皮肉な結果と言わざるをえません。
大阪府労働情報総合プラザは中小企業の労務担当者及び社会保険労務士の利用が非常に多いことから鑑みても、中小企業の町大阪の福利に役立つ施設であることもまた明らかです。
関西において社会労働関係専門図書館としての両図書館の所蔵資料の量と質は群を抜いており、大阪府労働情報総合プラザが廃止されると、研究・教育活動に大きな支障をきたします。大阪府の危機的財政状況については存じておりますが、私たち社会・労働関係の研究者にとって資料の宝庫である大阪社会運動資料センター及び大阪府労働情報総合プラザの存続を願い、しかるべき予算措置をとられることを貴職に切に要望するものであります。
これがどれくらいの意味のあるものなのか、東京にいるとよく判らないところもありますが、
>大阪社会運動協会の資料を含む大阪府労働情報総合プラザは、関西における随一の人事労務管理、労使関係の専門図書室です。関東には、労働政策研究・研修機構や法政大学大原社会問題研究所、東京都労働資料センターなどに専門図書室がありますが、関西でそれに比肩できるのは、唯一この専門図書室しかありません。(京都大学大学院経済学研究科 教授 久本憲夫)
というくらいの値打ちのある機関のようです。
日本の産業化の最前線を担って来た大阪から労働・社会問題の専門図書館をなくしてしまうのはもったいないといわざるを得ませんね。
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ぶらり庵も、「資料いのち」の仕事をしていますので、なんとかならないかと思いますね。
大阪の知事についてのこれまでの報道からすると「説得的」とか「多数の署名」ということで何とかなりそうな感じはあまりしませんね。自身、文学者である東京都知事でさえ、都立図書館そのものをバッサリです。http://www.jichiroren-toshokuro.com/tocyou/yosan/05.pdf
運動は応援したいですが、どうにもならなかった場合に具体的に何か手立てがあるといいですね。研究者の方々だけでなく、府立図書館などとの連携も考えられては、と思いますが。
投稿: ぶらり庵 | 2008年4月26日 (土) 21時47分