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2008年4月 8日 (火)

俺たちは賃上げが欲しいだけさ、インフレなんか止められねえ

ヨーロッパからのニュースを見ていると、財務相や中銀総裁はちゃんとインフレ懸念から賃金抑制を主張し、労働組合はちゃんとこれに反対していて、安心できます。

http://www.guardian.co.uk/feedarticle?id=7439862

>European unions protest on pay as inflation bites

EU27カ国の財務相と中銀総裁たちが、スロベニアの首都リュブリヤナに集まって、賃上げはインフレを加速する危険があるから抑えろと主張し、

>They sounded the alarm over inflation which hit a record annual rate of 3.4 percent in the European Union in March, due mostly to the surging price of oil and food.

Ministers and central bankers concluded that rising prices were the biggest danger to the European economy and cautioned against excessive pay demands, wary that big settlements would trigger a wage-inflation spiral.

それを取り囲む3万5千人の労働者たちは、

>"We only want higher wages, the inflation we can't stop,"

と、本来あるべき主張をしていて、誠に心温まるものがあります。

首相自ら賃上げを呼びかけるソーシャルな与党に対し、労働組合が組織的に支持する政党が「財金分離」を金科玉条にする利上げ主義者というこの奇妙な国から見ると、ということではありますが。

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EUの労働法政策」カテゴリの記事

コメント

「財金融合」で賃下げの要求???
というか、財務省の役割がいまいち良く分かんない。
あんまり、関係のないことに首突っ込んでるような。

投稿: 比ヤング | 2008年4月 8日 (火) 20時24分

いやー、忙しい年度初めですが、思わず読みふけってしまった新聞記事は、財金分離よりも聖火リレーで、パリ市庁舎に「パリは世界中の人権を守る」との横断幕が出たとか。わけわかんない銀行に都民の税金を注ぎ込んでいる東京都との落差に涙、でした。
日銀よりも、地元銀行問題の方が、都民には腹立たしいです!

投稿: ぶらり庵 | 2008年4月 8日 (火) 22時19分

まさに「労働者の鑑」ですね。
この国の「労働組合が組織的に支持する政党」はなぜか「消費者の鑑」になってしまっているんですが。

どっちが実質賃金あげるのに効果あるんだろうか…

投稿: koge | 2008年4月 8日 (火) 23時34分

その「労働組合」なんですが、「連帯主義」の本家本元のようなフランスは、「組織率の低さ」と、それなのに(!)労働生活での「連帯主義」の貫徹ぶり(最低賃金の徹底など)で知られていますが、労働法の範囲の政策だけでなく、こういった金融などの他の分野の政策にも、組織率の低いフランスでも「労働者の声」が反映されているのでしょうか、って質問がやや漠然とし過ぎですみませんが、hamachanが何か思い当たる点がおありになれば。
あと、組織率自体は低くても、たとえば、フランス社民党とか、地方の首長や議会議員などに、労組出身者がけっこういるとかあるのでしょうか?

投稿: ぶらり庵 | 2008年4月 9日 (水) 05時45分

>反リフレのはずなhamachan先生にここまで言われる

だから、そうじゃないって何回いえば・・・。反「(特殊)リフレ派」なんですから。

投稿: hamachan | 2008年4月 9日 (水) 09時53分

まあ、遅れたアジアで先に近代化した民族が、遅れた民族を支配して近代化を進めてやろうとしているのに、その先輩のはずの欧米が人権とかほざいて偉そうに批判するのは許せねえ、という気持ちは、反中反韓ウヨクも、中国共産党も一緒ということなのでしょう。
その昔岩波新書からストロング著、西園寺公一訳『チベット日記』というのが出ていて、いかに封建的(この形容詞は学問的には間違い)なチベットを中国共産党が解放したかを縷々解説しておりますが、それを正当と認めるなら、大日本帝国の朝鮮、台湾、満州支配も近代化に貢献したわけで、まあ、イギリスのインド支配を肯定したマルクス大先生なら、それでどこが問題なのか、と仰るでしょうが、反植民地支配を錦の御旗に掲げる立場からすると、チベットやウイグルだって同じなわけですが、そんなのは大日本帝国が国際連盟で人種差別撤廃を訴えたり中華人民共和国が民族解放闘争を支援したりするのと同じで、自分の縄張りの中でやらない限りの話に過ぎないわけで。
いや、要は、毎度懐かしい同型の議論だなあというだけで、どっちが正しいの間違っているのというような泥沼に足を突っ込むつもりはないんですが。

投稿: hamachan | 2008年4月 9日 (水) 10時18分

フランスの場合、他の国の労働組合役員にあたるのが労働組合員で、他の国の労働組合員にあたるのはその周りの支持者という風に理解するのが一番いいんじゃないでしょうか。
法律で企業内労働組合代表が規定され、従業員の利益を代表することになっているので、別にそれで不都合はない、と。
この辺、田端博邦氏の『グローバリゼーションと労働世界の変容』の131頁以下に解説がありまして、

>一言でいえば、労働組合は政党のような性質をもっているということです。

と的確な比喩をされています。

投稿: hamachan | 2008年4月 9日 (水) 10時32分

(特殊)リフレ派:「財出はいいから、インタゲだよ」

投稿: 福井chan | 2008年4月 9日 (水) 20時50分

Hamachan、解説ありがとうございました。
なるほど、フランスの組織率が異様に低い(1995年で9.1%、なお、日本は2005年で18.7%)のはそういうことだったんですね。どうしてそれで、ストが組織できるのか不思議でしたが。

投稿: ぶらり庵 | 2008年4月10日 (木) 06時27分

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