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2008年4月 3日 (木)

ゲイのカップルにも遺族年金を支給すべし!

昨年9月のエントリーで、法務官意見を素材に紹介した事案について、去る4月1日に欧州司法裁判所が判決を下しました。4月1日といってもフールじゃありませんよ。正真正銘の、職域年金における遺族年金について、性的志向に基づく賃金差別として認めた初めての判決です。

http://curia.europa.eu/jurisp/cgi-bin/form.pl?lang=en&newform=newform&Submit=Submit&alljur=alljur&jurcdj=jurcdj&jurtpi=jurtpi&jurtfp=jurtfp&alldocrec=alldocrec&docj=docj&docor=docor&docop=docop&docav=docav&docsom=docsom&docinf=docinf&alldocnorec=alldocnorec&docnoj=docnoj&docnoor=docnoor&typeord=ALLTYP&allcommjo=allcommjo&affint=affint&affclose=affclose&numaff=&ddatefs=&mdatefs=&ydatefs=&ddatefe=&mdatefe=&ydatefe=&nomusuel=&domaine=PSOC&mots=&resmax=100

(参考)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_b643.html(ゲイのカップルに遺族年金を支給すべきか)

判旨の重要部分は以下の通り。

>1.A survivor’s benefit granted under an occupational pension scheme such as that managed by the Versorgungsanstalt der deutschen Bühnen falls within the scope of Council Directive 2000/78/EC of 27 November 2000 establishing a general framework for equal treatment in employment and occupation.

2.The combined provisions of Articles 1 and 2 of Directive 2000/78 preclude legislation such as that at issue in the main proceedings under which, after the death of his life partner, the surviving partner does not receive a survivor’s benefit equivalent to that granted to a surviving spouse, even though, under national law, life partnership places persons of the same sex in a situation comparable to that of spouses so far as concerns that survivor’s benefit. It is for the referring court to determine whether a surviving life partner is in a situation comparable to that of a spouse who is entitled to the survivor’s benefit provided for under the occupational pension scheme managed by the Versorgungsanstalt der deutschen Bühnen.

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コメント

この第2段落めは、国内法で、同性の人生の伴侶は夫婦と同等と認められているにもかかわらず、遺族年金を受け取れなかったので、EU裁に訴えたので、EU裁が決定する、ということですか?つまり、国内で一度訴えて負けているのでしょうか?

「遺族年金」や「同性のパートナーシップ」という問題だと、問題としては、「性的志向にかかわる労働者差別の禁止」という労働法の問題というよりも、「同性パートナーシップの権利の保護」のような民法の問題のような気がするのですけれども。

もともと、この記事を見たときには、ヨーロッパでは、正統派の「異性」でも、新規参入の「同性」でも、一緒に基本的な社会的単位の「家族」として暮らすなら、それで保護するということなんだろうなあ、という感想を持ったのです。
日本だと、同性カップルというと、ゲイとかレズとかいうところに関心が集中してしまうし、第一、きっとそういうカップルそのものが、ヨーロッパに比べて多くなくて、異様な感じがしますよね。コペンハーゲンの目抜き通り(日本で比べるとせいぜい地方都市の商店街のような感じの地味なところですけど)を歩いていて、子どもを連れた「ゲイのカップル」らしき人たちがけっこう普通に散歩しているのを複数みかけたので、そういうところだと、家族の中での女性の権利が確立した後に、同性婚の保護が来るのがわかる気がしました。
でも、日本だと、女性の権利でさえまだなところで、どうしても、ゲイとかレズとかが「異様である」ということに、普通の人間の興味がいっちゃう感じがしますね。カップルとしては同性は異様でも、団体となると、日本はなぜか、これまた異様に同性で固まっているのですけれどね。

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