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2008年3月 5日 (水)

鎖国してえ

餃子事件自体は本ブログで取り上げるべきネタではありませんが、これがこういう形で反中感情を喚起する要因になるのは、やはり、餃子がヒトのメタファーであるからでしょう。

それを極めてわかりやすい形で示してくれているのが、例によって剥き出しの本音全開で下品なコラムを書いてくださる大月隆寛氏です。

http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/080302/acd0803020341002-n1.htm

>本欄で「鎖国してえ」とごちてからちょうど1年たったんでもう1度。でも、もうひとりごとくらいにゃおさめてられないんで、はっきり声に出しておおっぴらに。

 ああ、ほんとに心底、鎖国してえ。あの無駄にでかい国限定でいいから。

 かの毒入り冷凍ギョーザ事件、ますます絶好の教材になってきています。われらが食の現在の? それもありますが、何よりもいま、われらニッポンが直面してつきあわなきゃいけない「世界」ってやつを、むかつきながら思い知るための。

「日中友好」なんざもう、デキの悪いギャグ。ここまでコケにされてまだ、隣近所とは波風立てず仲良く、で追従笑いじゃあ政府も外務省も、真性売国奴確定、ですよ。

中国以上に日本の食料を依存しているアメリカのBSE牛肉では「鎖国してえ」とは思わなかったのですから、問題は食べるモノではないのでしょう。

この「鎖国してえ」は、中国人労働力の拡大に対する日本人労働者の表立っては出せない反発感情の別ルートを通じた噴出という面があるように思われます。それがこういういささかファナティックなショーヴィニズムの形態をとることはまことにゆゆしきことではありますが、それを高邁な理念で批判していれば済むというものでもないでしょう。これは、

http://www.nri.co.jp/opinion/region/2008/pdf/ck20080202.pdf

>迫られる労働市場の国際化-多文化共生社会の実現に向けて

などというたぐいの、いささか美辞麗句的な綺麗綺麗な議論では掬い取られない部分ですが、人間という生き物が織りなす労働市場が、社会心理学的分析の対象であり、ひいては政治学的分析の対象でもあるということは、ヨーロッパ諸国における外国人労働者問題とネオ右翼運動の動向をトレースすればよく判ることでもあります。

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