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2008年2月 4日 (月)

外部調達型ビジネスモデル

前にこのブログにコメントいただいた木村琢磨さんが、『大阪経大論集』2007年11月号に、「登録型人材派遣会社の経営管理」という論文を書かれていて、

http://www.osaka-ue.ac.jp/gakkai/pdf/ronshu/2007/5805_ronko_kimura.pdf

そのビジネスモデルについてこうまとめておられます。

>労働者派遣事業の商品は労働サービスが主であるから、登録型派遣事業において、派遣労働者及び登録者は、登録型人材派遣会社にとって、自社が雇用している(または雇用する可能性のある)従業員であると同時に、顧客に提供する商品である労働サービスの担い手であり、商品と不可分の存在でもある。従って、派遣労働者及び登録者・派遣労働者の管理は、人的資源管理であると共に商品管理という側面を有する。

人的資源を、労働者派遣が行われている期間だけ従業員として雇用し、それ以外のときは登録者としてプールしておくだけにとどめるという登録型派遣業の雇用管理モデルは、顧客である派遣先から引き受けた雇用リスクを、さらに労働者へと転嫁することによって、自社が負う雇用リスクを軽減したものである。

これをビジネスモデルとしてみると、在庫品を抱えず、在庫コストもかけず、「在庫品のような存在」である登録者を豊富に抱えることによって商品提供力を高めるモデルといえる登録者は派遣会社が常に拘束・使用できる経営資源ではないので、在庫品とは言えず、「在庫品のような存在」に過ぎない。また、自社の人材育成能力が不十分であるから、登録型派遣会社はその在庫品を内部開発できるわけではなく、登録者の募集という形で外部労働市場からの調達、いわゆる外部調達に頼ることになる。

外部調達に依存したビジネスモデルであるがゆえに、登録型派遣会社が他社に対して、派遣労働者の質の部分で差別化をすることは難しい。・・・・・・

・・・・・・登録型派遣会社は、常用型ではなく登録型という形態をとったことによって、労働者派遣業においてもっとも大きなビジネスリスクである雇用リスクを軽減した。しかしそれによって、他社との差別化が困難になり、人材獲得競争は熾烈化している。このことは、派遣会社にとって、派遣先と派遣労働者という「2つの顧客」と自社との利害調整を困難にしている。

現状の登録型派遣業のビジネスモデルは、派遣会社のリスクを軽減している代わりに、効率的経営及び戦略的経営を困難にする要因を構造的に抱えたモデルであるといえる。

この「在庫品」じゃないけど「在庫品のような存在」という言葉が、登録型派遣労働者の本質を言い当てていて、いかにもという感じです。注文を受けてから商品を仕入れるんだけれども、その商品はあらかじめ唾をつけてある。在庫品のようでも在庫品でない、ベンベン、というところでしょうか。

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コメント

「カンバン方式」人間版、というわけですよね。

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