障害児の親に対する差別は障害者差別か?
昨年10月9日のエントリーで紹介した事件(この時はガーディアン紙の記事でしたが)に、欧州司法裁判所で法務官意見が出されました。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_6587.html(障害児の親に対する差別)
ドウォーキンやラズまで引用しての熱っぽい文章ですが、結論を言いますと子供が障害児であることを理由としてその親を差別することは障害に基づく直接差別となる、ということです。
イギリス政府は反対したようですが、それを蹴っています。判決がどうなるか分かりませんが、おそらく法務官意見を維持するのではないでしょうか。
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このコールマンさんて、弁護士(ソリシターですね)事務所で働くシングルマザーとのことですね。リーガル・セクレタリーというのは、自身、法曹資格を持っているのかな。それにしても、弁護士である経営者を向こうにまわして、国内法では埒が明かないからとEU裁に訴えるシングルマザー、かっこいい!
http://news.bbc.co.uk/1/hi/business/7220122.stm
法務官はリスボン大の法学部教授だった方とかで、けっこうマッチョっぽい風貌ですけど、「熱っぽい」判決とは、「意気に感じて」みたいなものでしょうか。日本の最高裁では決してなさそうな雰囲気!
アメリカだって、日本よりひどい格差、セーフティネットなしのひどい社会みたいに見えますが、個人の強さとか、草の根の助け合いとかは、日本とそうとう違うように思います。
で、以前の記事で、hamachanがアメリカのシングルマザーはけっこう貧困層に集中していることを書いておられたけれど、で、実際そうだろうけれど、ぶらり庵が大好きなアメリカ映画の一つが、「障害児を持つシングルマザー」がヒロインの母もの映画。名匠ボグダノヴィッチの1984年作品「マスク」です。シェール演ずる母、かっこ良すぎ。更に、20年後の今でも、これだけススンだ母親はそうはいないのではないかと思うほどの「キャラの立った」ヒロインです。で、母子を支えるのは、今はもうアメリカにもないであろう、ヒッピー達。彼らの夢は、バイクで、自分達の祖先の地、ヨーロッパをまわること、だった時代ですね。アフリカ系アメリカ人はほとんど出て来ないけれど、一人、担任教師がほとんどワンシーンながら、素敵な登場をしていました。労働ネタより、遊びネタの好きなぶらり庵でした。
投稿: ぶらり庵 | 2008年2月15日 (金) 04時10分