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2008年2月18日 (月)

キャリア教育は食育と同レベルですか

マスコミで様々に取り上げられている新学習指導要領の答申ですが、実物はこれです。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/news/20080117.pdf

で、教育内容に関する主な改善事項としてあげられているのが、

(1) 言語活動の充実・・・・・・・・・・・・・・・53
(2) 理数教育の充実・・・・・・・・・・・・・・・54
(3) 伝統や文化に関する教育の充実・・・・・・・・・・・・・・・57
(4) 道徳教育の充実・・・・・・・・・・・・・・・58
(5) 体験活動の充実・・・・・・・・・・・・・・・61
(6) 小学校段階における外国語活動・・・・・・・・・・・・・・・63
(7) 社会の変化への対応の観点から教科等を横断して改善すべき事項・・・・65

この(7)の中にさらに、

(情報教育)
(環境教育)
(ものづくり)
(キャリア教育)
(食育)
(安全教育)
(心身の成長発達についての正しい理解)

なるほど、キャリア教育は食育と同レベルなんですね、そうですか。

まあ、その中身も、

>○ 2.で示したとおり、「生きる力」という考え方は、社会において子どもたちに必要となる力をまず明確にし、そこから教育の在り方を改善するという視点を重視している。
近年の産業・経済の構造的な変化や雇用の多様化・流動化等を背景として、就職・進学を問わず子どもたちの進路をめぐる環境は大きく変化している。このような変化の中で、将来子どもたちが直面するであろう様々な課題に柔軟かつたくましく対応し、社会人・職業人として自立していくためには、子どもたち一人一人の勤労観・職業観を育てるキャリア教育を充実する必要がある。

○ 他方、4.(1)で示したとおり、特に、非正規雇用者が増加するといった雇用環境の変化や「大学全入時代」が到来する中、子どもたちが将来に不安を感じたり、学校での学習に自分の将来との関係で意義が見出せずに、学習意欲が低下し、学習習慣が確立しないといった状況が見られる。さらに、勤労観・職業観の希薄化、フリーター志向の広まり、いわゆるニートと呼ばれる若者の存在が社会問題化している。

○ これらを踏まえ、現在においても、
・中・高等学校における進路指導の改善、
・職場体験活動、就業体験活動等の職業や進路に関する体験活動の推進、
などの取組を行っているところであるが、今後更に、子どもたちの発達の段階に応じて、学校の教育活動全体を通した組織的・系統的なキャリア教育の充実に取り組む必要がある。

すなわち、8.で示すとおり、生活や社会、職業や仕事との関連を重視して、特別活動や総合的な学習の時間をはじめとした各教科等の特質に応じた学習が行われる必要がある。特に、学ぶことや働くこと、生きることを実感させ将来について考えさせる体験活動は重要であり、それが子どもたちが自らの将来について夢やあこがれをもつことにつながる。具体的には、例えば、
・特別活動における望ましい勤労観・職業観の育成の重視、
・総合的な学習の時間、社会科、特別活動における、小学校での職場見学、中学校
での職場体験活動、高等学校での就業体験活動等を通じた体系的な指導の推進、などを図る必要がある。

といった職業意識啓発程度の内容ではありますが。まだまだ「労働教育」という言葉は教育界には届いていないということのようです。

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コメント

がーん!ぶらり庵はhamachanと全く考え方が違います。食育はキャリア教育より、もっとだいじだと思う。
だいたい、情報教育・環境教育・ものづくり・キャリア教育・食育・安全教育・心身の成長発達についての正しい理解、と7点並んでいますけど、わたしは、まず3点が基本、それ以外は後からでいいとも思っています。その3点とは、ものづくり・食育・心身の成長発達。情報教育なんて、情操教育の間違いじゃないの、と思ったぶらり庵(だって、「芸術」ってのが目次に一言も入ってないなんて!)。
そもそも、「教育」とは、人間が自分の育ちを客観化してゆく過程だと思います。であれば、人は、まず、食べる、そして、遊び、育つ。食べることなく、遊ぶことなく、まともに育つことはできないです。「食育」とか「ものづくり」とか言う言葉の浅薄さ、理解の浅さ、は気になりますが、でも、選ぶならば、この3点が基本で、思い切り遊んで、自分が何が好きか、何を楽しいと思って暮らせるか、がわかってからでなければ、「人間、誰でも働くべき」「とにかく、どういう形で働くか選べ」みたいな、義務や押し付けのキャリア教育を早い(中学・高校の)段階ですることには、ぶらり庵は疑問あり、です。労働者の権利も、「労働者」と限定しなくても、人の権利(本来は誰でも対等にモノを言えるべき、という)についてきっちり教えることから始めるべきだと思いますが。

役所の作文て、「総花的」とよく言われます。あれもこれも、とあちこちの意見を慮って並列しますけれど、物事ってたいていは、きちんと「体系」(優先順位)があるものだと思います。

hamachanどのもよくごぞんじのことと思いますが、ヨーロッパ型社会政策では、子ども(そして、実は成人後も)には「教育」、成人には、「雇用を中心とした社会参加」が、メインの政策で、ですから、将来(子ども)への投資としては、「教育」の方が優先される、と、ぶらり庵は見ています。
ちょうど、22日の衆議院予算委員会公聴会で、現在、かまびすしい「道路特定財源」問題から説き起こして、国の優先事項は「道路」ではなく「教育」である、と力説しておられる人がありました。元鳥取県知事、現在は慶応大学教授の片山善博氏です。ぶらり庵は、強い説得力を感じました。
このお話は、「衆議院」のホームページにアクセスし、「衆議院審議中継」(左下)に入り、ビデオライブラリで日付を選んで、予算委員会公聴会を選択、で、発言者を選択すれば、見て聞くことができます。なお、会議録も、掲載までに時間がかかりますが、「衆議院TV」のページの右上に小さく「会議録検索ページ」とある、そこで見ることができます。
なお、全く別の話ですが、現在の鳥取県は、道路特定財源については、元知事と意見を異にしているようですね。

江原を呼ぶ方も呼ぶ方なんだけど、それを批判する方も、「保健福祉学部の学生の職業的キャリア」ということはあんまり念頭になくて
「大学たるものは~」、「医療たるものは~」という感じなんだよな。ま、こういう事態が学校を取り巻く現状をよく反映しているのね。

スピリチュアルと空中戦
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1204070813

「食育」に関連して、最近読んだ面白い記事をご紹介。「新潮45+」6月号の竹下節子「おしゃれでも食料自給率が高いフランスの謎」です。
リードは「食料自給率が30%台まで落ち、危ない食品を輸入せざるをえない日本。ヨーロッパで断トツ、130%の自給率を誇るフランスに学べ!」で、小見出しは以下。「食べることを楽しむ文化」「国家の安全保障の一部として」「若い農民を引き付けるために」「農家にも免状がある社会」「食材があふれる社会」「ミシュランの星で喜ぶ場合か」

で、本文中でいくつか面白い文章を「つまみ食い」で、引用しておきますね。
・他の先進国との差でもうひとつ顕著なのは、いわゆる労働者階級の食事の内容を比べるとフランスが圧倒的に豊かであることだ。肉体労働者も時間をかけて蛋白質を多く摂取する。頭脳労働の高額所得者でさえファストフードを早食いする傾向にあるような国とは対照的だ。
・では、このような文化と伝統の上に立って今のフランスでの農業政策はどうなっているのだろう。ずばり、助成金のオンパレードである。
・フランス民主主義のお家芸ともいえる示威運動でも、他の産業従事者はプラカードを持って更新して交通マヒを起こすだけだが、第一次産業従事者たちは、声を挙げる時、大挙して大量のジャガイモを高速道路にまくなどのパフォーマンスも伴うのでメディア性もある。
・(農業生産者を「メチエ」として国家的承認を行うことは)見方によれば農業従事へのハードルを高くするように思えるが、実際は、農業に「メチエ」として付加価値を与え、公教育システムに取り込み、若い人材を育成することになる。(中略)こうして免状を取得した若者達がさらに各種の助成金を受ける権利を得て、新しい世代として農業に従事するのである。国家資格があり、「メチエ」として認定されることが自身と尊厳につながることは言うまでもない。農を学ぶことが定年退職者の道楽のようなイメージのどこかの国とは全く違う。
・フランスが先進国の中で突出した食料自給率を達成していることと、同じく先進国の中では最も著しい出生率の回復を見せていることとは、決して無関係ではない。子供を生んで育てていこうとする人々には、安全で豊かな食材供給への信頼感が必要だ。国の人口政策と食料政策は両輪であるとも言える。

「食は思想であり価値観で、未来につなげる文化力の問題」との結論ですが、もちろん、地域での雇用創出ともおおいに関連するわけですね。

フランスは農業国です。大陸です。山岳地はスイスとの国境あたりぐらいです。平地が広いです。
日本は工業国です。島国です。山が多く、可住地域は1割ぐらいしかありません。
無謀な比較というものです。

食は、親が毎日工夫ができます。
職は、親は自分の経験の範囲であれば教えることができますが、それ以外のものはどうでしょうか。
食育を提唱しているのは服部先生(料理学校の理事長)です。

日本は農業国ではない件について。

現在は産業的には農業国ではなくなってしまったと思いますが、もともとは、というかけっこう最近まで「豊葦原の瑞穂の国」であったのではないかと。田植えとか稲刈りとかの言葉も、まだ流石に今の都市の子どもでも知っているのでは。

ただ、農業国ではなくなり、農村社会に住む人々は急速に少なくなったのに、これは印象論に過ぎませんが、日本の組織、特に会社・職場はいまだに「ムラ」的構成という気がします。メンバーシップは戸主(男性正社員)、正社員でも女性は「準メンバー」、パート、バイト(フリーター)の女子どもは非メンバー。で、こうしたメンバー構成の原理が「身分制」で、メンバー中の職階も実は、責任分担ではなくて身分であり、下層身分の者は上層の身分の者に従うべし、という。従わない者は「村八分」にあうし、村の理不尽なあり方にたまりかねた者は、お代官様に直訴するしか途がない。 ・・・ 休日に時代小説を読んでいての悪夢でした。

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