過労になると脳下垂体細胞が次々と死滅
ちょっと前の朝日の記事ですが、労働時間規制(残業代ではなくって)がなぜ必要なのかについての科学的根拠付けの一つとして。
http://www.asahi.com/science/update/0215/TKY200802150139.html
>極度の過労によって、脳の中心部にある内分泌器官、脳下垂体の細胞が次々と死滅していることを、大阪市立大の研究チームがラットによる実験でつかんだ。これまでは過労は生体の機能が落ちるだけとみられていたが、実際は生命維持の中心器官の一つが破壊されていることを初めて立証した。熊本市で15日から始まった日本疲労学会で報告した。
厚生労働省によると06年度の脳・心疾患で死亡した「過労死者」は147人。研究チームは過労を早く見つける「過労マーカー」の開発に役立つと期待している。
大阪市立大の木山博資(ひろし)教授(解剖学)らは、ラットの飼育箱の底に1センチ強の深さに水を張り、5日間観察した。ラットは体が水にぬれるのをとても嫌う性質があり、立ったまま数分うとうとする程度しか眠れなくなる。徹夜で働く人間と、ほぼ同じ状態だ。
このような状態のラットの脳下垂体を調べると、5日目に細胞が死滅し始め、下垂体の中葉と呼ばれる部分がスポンジ状になっていた。
下垂体中葉には、脳の神経核A14という部分から神経伝達物質ドーパミンが供給されている。疲労がつのるにつれて、A14のドーパミン生産能力が減り、下垂体の死滅細胞が増えていた。
実験後、飼育箱から水を抜くと、ラットはすぐに睡眠をとり、半日後には活動を再開した。しかし、下垂体が元の状態に戻るには数日間かかった。早めの休養が重要であることを示している。
まあ、こういう記事を書いてる新聞記者の皆さんが、実は一番脳下垂体細胞が死滅するような働き方をしていたりして・・・。
http://d.hatena.ne.jp/HALTAN/20080220/p4#seemore
>それと、マスゴミの中の人たちがマジで1年365日「24時間オンコールが義務」と考えている可能性は高いと思う。だってブンヤもTV屋もしばしば自分たちが無茶苦茶な生活をしているわけで、建前では「ワークライフバランス」「過労死を防げ」とか言っていても、本音ではそんなの全然信じてないもんね。挙げ句は『働きマン』だの作って自分たちの激務を自慢しているわけでしょ?
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毒食わば皿の連投です。
しばらく前に若い人から聞いた話で、「浜崎あゆみ」という歌手が片耳が回復不可能なほどの難聴(というより、聞こえない)になってしまったけれど、まだ歌手活動を続ける、それが、マスコミが無責任に「すばらしい、ガンバレ!」とほめているとかいうのがありました。これは実際に自分で記事を見てはいないのですが、「両耳、聞こえなくなるかもしれないけど、それが歌手の本望だろう、えらいぞ、ガンバレ」みたいなことを、ヨーロッパのマスコミだと書くんだろうか、と、「出羽の守」hamachanにおたずねしたく。
投稿: ぶらり庵 | 2008年2月23日 (土) 07時50分