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2008年1月17日 (木)

事実上のデュアルシステムとしてのアルバイト

10月12日の雇用政策研究会の議事録がアップされていますが、諏訪先生の発言が大変面白いので引用しておきます。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/10/txt/s1012-5.txt

>○諏訪委員 若者の問題は専門家がいらっしゃるので、なかなか発言しにくい部分があります。連携が必要だというのは全くそのとおりで、いろいろな連携が必要だと思います。例えば、高校段階における盲点の1つが高校生のアルバイトだろうと思います。生まれて初めて仕事に就く、というのが高校時代のアルバイトという人たちが非常に増えてきている。それもいわゆる普通課等も含めて、進学校でないところの子供は高校に入ると同時にアルバイトを決めて、働き始める子がずいぶんいるそうです。
 そのときに適切なキャリア教育、労働法の教育ということがなされておりません。学校側は、形式上は「アルバイト禁止」などとしていますから、この部分に直接に触れません。また、学校の先生も、十分にそこを指導するだけの知識やスキルがない結果、放任されていて、ここでかなりよろしくないことが起きているのではないかという気がしています。
 よろしくないものの1つは、こういう高校生たちが例えばものづくりの現場でアルバイトするということはまずありません。そういう意味ではやはり第三次産業的なもの、もっと正確に言えば小売、あるいは流通、非常に限られたアルバイト市場のところに入る。同時にそこで見る店長の姿、つまり正社員というのはかなり悲惨なのです。めちゃくちゃ労働時間が長くて、訓練を十分受けていなくて転職率も高い。そういうところを見ると、「正社員になってもいいことないではないか」というファースト・インプリンティングを受けてしまう。これが全部だとは申し上げませんが問題です。
 このような部分に関して適切な対応をする。例えば、高校がアルバイトその他をもうちょっと正面から認めていいのではないか。一種のインターンシップ的に見て教育をしていく、あるいはアルバイトをやっていいけれども、その代わり3時間の労働法と5時間のキャリア教育を受けたあとでないと駄目だ。そのあとも定期的に、「君はアルバイトで何を学んだか、何をしたか」ということを絶えず問いかけながら継続教育をしていく。このようなことをするだけでずっと変わっていくのではないかという気がしています。
 ちなみに、学生たちにアンケートを取ってみました。遅刻をする学生とはどういう学生か。その中でいちばん遅刻をしないのは、学園内外の生活でどこかといったら「アルバイト」です。アルバイトは遅刻した・しないで変わる。当たり前ですね、したらクビになってしまいますから。「遅刻をしない」が95%で、本当にごく一部の人を除けばしていない。
 それに対して悲惨なのは選択課目です。50%しかいません。「友だちとの待ち合わせ」でも6割ぐらいしか時間を守っていないし、「サークル活動」も6割ぐらいしか守っていない。というわけで、実はアルバイト等が1つの社会教育の機能、ソーシャル・スキルやジェネリック・スキルなど、いろいろと若者が身に付ける部分に役立っていますから、それをもう少し意図的に汲み取っていくと、事実上の「日本版デュアル・システム」になってしまっているわけです。こういう問題にもそろそろ、正面から手を打つべき時になっているかなという気がしています。

すごく大事なことをいっていると思います。

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コメント

いいですね。ただ、ちょっと気になるのは

>3時間の労働法と5時間のキャリア教育を受けたあとでないと駄目だ。そのあとも定期的に、「君はアルバイトで何を学んだか、何をしたか」ということを絶えず問いかけながら継続教育をしていく

こう縛りが学生にディス・インセティブとして働いて結局は非合法(別に法律ではないのだけど…)アルバイトの方に流れてしまわないかと。法政策の人なら、よく分かっているでしょうけども。まあ、選択科目として卒業単位認定するとか、何か適当なアメをつけた方がよさげ。

この話は、昨年末、12月26日のJILPTの話につながりません?個々の学校で適当に対応、というものではないでしょう。単に「就職しろよ」ではなく、働くこと、労働についてどのように次世代を育成してゆくか、JILでしかできないもの、JILがすべきもの、というmission、かな。

ちなみに、昨日、都内某所で某研究会、諏訪先生が上に引用したのと同じことを、ますますボルテージを上げて語っておられました。曰く・・・、

文部科学省の役人は何も判っていない。労働法の知識が必要だと云われると、労働法の名前を並べて書けばそれでいいと思っている。そんなお題目じゃなくて、アルバイトでも半年働けば年休の権利が発生するんだとか、そういう具体的なところが必要なんだ、生きる力、生きるための知識として捉えていない。大体社会科の先生ってのは歴史の先生が威張っていて、お前のところなんか教科書でたった2ページだろう、俺のところは200ページもあるんだぞとかいう発想だからどうしようもない、云々。

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