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2008年1月 7日 (月)

「就職後も生活保護」8割

読売新聞が興味深い調査結果を報じています。

http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_08010704.cfm

>生活保護受給者の自立を促すため、厚生労働省が2005年6月に始めた「就労支援事業」で、07年9月までに就職した1万566人のうち、最低生活費を上回る収入を得られず生活保護を継続している人が8549人(80・9%)にのぼることが、読売新聞が47都道府県と17政令指定都市に実施した聞き取り調査でわかった。

 支援を受けながら就職できていない人も、就職者の約1・4倍の1万4687人に達していた。政府は07年度から「福祉から雇用へ」推進5か年計画をスタートさせたが、貧困から容易に抜け出せない実態が浮き彫りになった。

http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_08010703.cfm

>こうした都市部では物価が高く、最低生活費の基準が地方より高いが、各市の担当者らは「母子世帯の割合が多いのも主要因の一つ」と指摘。若いシングルマザーは働く意欲があっても、子育てまで支援してくれる企業が少なく、パート勤めがほとんど。東京都の担当者は「就労経験が全くない人もおり、清掃など単純労働が多い」と話す。

 厚生労働省によると、母子世帯は2003年度推計で、その5年前と比べ3割増の全国122万世帯。全労働者の3人に1人にまで非正規雇用が広がるなか、同省の06年度調査では、シングルマザーの2人に1人がパート勤め。平均就労収入は年171万円で、シングルマザーの9・6%が生活保護を受けていた。一方、ひとり親の保護世帯に支給される母子加算は05年度から段階的に廃止され、09年度に全廃される予定だ。

この辺をどう考えるかが、まさに労働と福祉の絡み合う局面であるわけです。

労働のロジックからすると、

(家計補助的な人も含めた)すべてのパートターマーに、シングルマザーが子供を育てるのに十分なだけの賃金を払えと言うわけにはいかない。

シングルマザーであるパートタイマーにだけ、彼女が子供を育てるのに十分なだけの賃金を払えと言うわけにもいかない。

この空隙を埋められるのは福祉政策でしかないのですが、それが生活保護という形でなされることが、頑張って働くことに対するディスカレッジ効果を持ってしまうという矛盾があり、

そして働いていなくて生活保護を受給していたシングルマザーを「福祉から仕事へ」移行させても、やっぱり生活保護から抜けられないという矛盾があり、

生活保護を受給せずに乏しいパート賃金で働いている多くのシングルマザーを実質的に支えてきた児童扶養手当が、「福祉から仕事へ」の「福祉」に当たるものとして削減されかかるという矛盾もあり、

やはり、ここに必要なのは、仕事による収入に代わる福祉ではなく、仕事による収入を補填する福祉としての社会手当という考え方の導入ではないかと思われます。

ここも、年末の朝日の対談でちらと喋ったことにつながります。

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» 「就職後も生活保護8割」は、そんなに問題でしょうか? [労働、社会問題]
hamachanさんが、「『就職後も生活保護』8割」で取り上げられた、読売新聞の記事。かなり違和感を抱きました。 [続きを読む]

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