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2008年1月31日 (木)

日雇い失業保険制度の創設

さて、今からちょうど60年近く前、1949年に日雇い失業保険制度が創設されています。1947年の失業保険制度創設の2年後です。

で、その経緯をいろいろと調べているんですが、この改正の解説書に、おもしろい記述があったので、引用しておきます。この本は、労働省職業安定局長斉藤邦吉序、労働省失業保険課長亀井光著『改正失業保険法の解説』日本労働通信社、です。

>日雇労働者に対する失業保険の適用については、失業保険法制定の当初から大きな課題として論議されてきたのであるが、その実態を把握することが困難であったのと、雇用される事業主、労働に従事する場所又は賃金が日々異なるのをその本質とする日雇労働者に対し、失業保険法を適用することについて技術的な困難問題が多々あったために、その適用が今日まで遅れてきたのである。しかしながら、失業の危険は、常用労働者よりむしろ日雇労働者の方がより大であり、より切実であるのであって、この意味からいえば、失業保険法は、常用労働者よりも日雇労働者に対し、先に適用されるべきであったのである。又失業保険法を日雇労働者に適用することは、職業安定法第44条の規定による労働者供給事業の禁止に伴っていわゆる労働ボスの排除を徹底的に行うについても、かねて強い要請がなされていたのである。何故ならば、労働ボスに使用されていた日雇労働者は、仕事にあぶれた場合、労働ボスによってその生活の保障を受けていたのであって、労働ボスの排除によって、それから解放された日雇労働者は、自由な労働者となり、賃金の搾取を受けることはないが、その反面失業時において生活の保障を受けることができなくなるのであるから、日雇労働者が失業した場合に、その生活の最低保障をなす措置がなければ労働ボスの排除を徹底的に行うことも困難であるからである。従って、今回の改正によって、遅ればせながら、日雇労働者に対する失業保険制度が確立されたことは、失業保険制度の一大飛躍であり、これによって、我が国の失業保険制度は、一応整備されるに至ったということができるのである。

ええ、面白いのは、これまで(つまり60年前のときまで)は「仕事にあぶれた場合、労働ボスによってその生活の保障を受けていた」のが、労働者供給事業(つまり、今の労働者派遣事業ですな)が全面的に禁止されたので、「失業時において生活の保障を受けることができなくなる」ので、「失業保険法を日雇労働者に適用する」必要が高まったという説明です。

昔の労働ボスというのは偉かったんですねえ。日雇労働者があぶれたら、ちゃあんと生活の面倒を見ていたんですから。そのかわり「事実上の支配関係」という奴で縛り上げていたわけですが、少なくとも、その遥か後輩に当たる今日のフルキャストやグッドウィルよりは温情溢れる存在であったようであります。まあ、こんなこと書いていると、またぞろパターナリズムとかいわれるんでしょうけど。

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コメント

>日雇労働者があぶれたら、ちゃあんと生活の面倒を見ていたんですから。そのかわり「事実上の支配関係」という奴で縛り上げていた

今でも、そういう感じの人はいると思うけど

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