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2007年12月 6日 (木)

労働市場改革専門調査会議事録

去る11月14日に経済財政諮問会労働市場改革専門調査会に呼ばれて喋ってきたときの議事録がアップされました。

http://www.keizai-shimon.go.jp/special/work/15/work-s.pdf

最初に私がペーパーに沿ってお話をしたあと、以下のようなやり取りがありました。

まず、大阪大学の小嶌先生から

>過半数組合との合意という考え方は、今後の労働契約法制の在り方に関する研究会などでも出てきたようだが、国立大学法人の現場感覚で考えると、合意をあまりにも強調するのは逆に少し問題ではないかと思っている。この過半数組合との合意モデルが成り立つのは、やはりある程度基盤の整った過半数組合の存在している大企業に限定されるので、そうではないところ、例えば国立大学法人の場合には過半数代表者との間で合意が成立することは残念ながら想定できないため、合意を過度に強調すると、実務上かなり難しい問題が生じるのではないか。

と疑問が示されました。これに対して、私からは

>多数決主義については、公的分野は今まで公務員法で手当してきたために、民間の大企業がやってきたようなきちんとした人事労務管理を行ってこなかったツケが今現れてきているのではないか。これは、恐らくどの大学でも言えることだと思う。これは、戦後半世紀かけて行ってきたことをもう一度行うしかないのではないかという印象を持っている。実際問題、過半数が賛成しているからこれでいいというシステムにしないとなると、最高裁判所が判決を下すまでは最終的に決着せず、ごく数人が反対だと言っていると、どちらかわからない事態がずっと続くわけで、それが本当にいいのかどうかという問題が根本にあるのだろうと思う。

と答えました。もっとも、この点については経営法曹の中山さんは、

>小嶌委員から、過半数組合をあまり重視するのはいかがかという意見もあったが、結局、それに代わる、より合理的な変更制度がなかなか構築できない。現実に集団的な労使関係ということは、逆に言うと全員が賛成しなければ変更できないというルールではないということなので、そういう意味で濱口先生のお話には共鳴する点が多い。

と云われています。

その中山さんからは、

>就業規則の不利益変更ルールとの関係で解雇ルールが現在のような形でいいのかという点をお聞きしたい。

という真っ向からの直球が投げられました。私は、

>解雇ルールを論じるときには、2つの次元に区別した方がいいだろうと思う。1つ目は、一般的に雇用契約が成立している中で、使用者側が、ある労働者について、とにかく気に入らないから首にするという行為、これは両者の力関係に差があり、一種の権力的な行為になってしまわざるを得ないが、それを認めるのかどうかという問題である。2つ目は、企業が市場の中で運営している中で、どうしても労働力の投入量を削減せざるを得ないときに、整理解雇するのは良くないので、日ごろから時間外労働に従事させて、不況になったらそれを減らしなさい、あるいはどこか遠くに配転して賄いなさい、あるいはパート・アルバイトを解雇して、正社員の雇用は何が何でも守りなさいというような、いわゆる「整理解雇法理」に結集しているようなものの考え方である。この二つの次元を分けて考える必要があると思っている。・・・

と答えました。これは、『季刊労働者の権利』でも書いたことです。

この他にも、いろいろと面白い論点があり、私としては大変スリリングな経験でした。八代先生をはじめ、専門調査会の皆様に感謝申し上げたいと思います。

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